新マイナポータル(アルファ版)を実際に使ってみた − もしかすると画期的なサービスになる予感!!

マイナポイント第2弾では、「マイナポータル」を利用して健康保険証の利用申請や公金受取口座の登録などを行いますが、デジタル庁では22年12月19日から、新しい「マイナポータル実証アルファ版」を公開しました。デジタル庁によると、ホーム画面が以前よりも分かりやすくなっているそうですが、いったいどのような感じなのでしょうか? そこで今回は、実際に筆者がマイナポータル実証アルファ版を利用してみて分かったことを解説したいと思います。もしかすると、これは画期的なサービスになるかも!

デジタル庁が新しい「マイナポータル」を構築中!

デジタル庁は2022年12月19日から、新しい「マイナポータル実証アルファ版」を公開しました。以前よりもホーム画面がすっきりして使いやすくなっているそうです。

そこで、今回は実際に筆者がマイナポータル実証アルファ版を使って、どのような感じになっているのか紹介しましょう。

●デジタル庁「マイナポータル実証アルファ版」は→こちら

マイナポータル実証アルファ版

デジタル庁ではマイナポータルをさらに使いやすくするために、トップ画面が見直されている。実際に使うとどのような感じなのだろうか?(画像はデジタル庁公式サイトより転載)

そもそも「マイナポータル」とは、行政の手続きや行政機関のお知らせなどを確認できるWebサイトのことです。「マイナポイント第2弾」に申し込んだ人なら、健康保険証の利用や公金受取口座の登録などでアクセスした人も多いことでしょう。

マイナポータルではそれ以外にも、出産、確定申告、新型コロナワクチン接種証明書などの情報を確認できるようになっています。

●マイナポータル(正式版)は→こちら

マイナポータル(正式版)

こちらが現在の「マイナポータル」のトップ画面。マイナポイントを受け取るために、健康保険証の利用申請や公金受取口座登録などでアクセスした人も多いはず(画像はマイナポータル公式サイトより転載)

マイナポータルはスマホアプリも用意されています。ログインするには基本的にマイナンバーカードのICチップをかざす必要があり、かなり強固なセキュリティで保護されています。

したがって、一部を除いてマイナンバーカードを所有していないと、マイナポータルの個人情報にアクセスすることはできません。

ちなみに、今回公開されたマイナポータル実証アルファ版サイトへは、Androidスマホ(Android 11以上)とiPhone(iOS 15以上)からアクセスできる仕様になっており、パソコンからのアクセスは動作対象外となっています。

●デジタル庁「マイナポータル実証アルファ版」は→こちら

「マイナポータル実証アルファ版」へのログイン方法

「マイナポータル実証アルファ版」へのログイン方法1

まずはスマホのWebブラウザアプリで「マイナポータル実証アルファ版」にアクセスして、「体験する」をタップしよう(左写真)。続いて「ログイン」を押す(右写真)

「マイナポータル実証アルファ版」へのログイン方法2

ログイン画面が表示されたら「利用者証明用電子証明書」のパスワード(数字4桁)を入力して「次へ」を押す(左写真)。すると、マイナンバーカードをスマホにかざすように指示される(右写真)

「マイナポータル実証アルファ版」へのログイン方法3

画面にあるように、スマホのNFC(おサイフケータイ)部分に、マイナンバーカードのICチップをかざすと認証される(左写真)。これで新しいマイナポータルにログインできる(右写真)

現在のマイナポータルは、新しい機能をあとから継ぎ足して作られている感じがあり、正直言って使い勝手は正直イマイチでした。

デジタル庁では、これらをさらに使いやすいものにすることを主眼とした「マイナポータル実証アルファ版サイト(新マイナポータル)」を構築中です。あくまでも“アルファ版”なので工事中のページもありますし、今後広く意見を募ってもっとブラッシュアップされるとのこと。

今回公開されたマイナポータル実証アルファ版サイトのホーム画面には、「さがす」「やること」「わたし」の3つのタブがあります。

このなかで、「さがす」に関してはさまざまなことができるようになっています。ただし、「やること」と「わたし」に関しては、現状工事中なのでほとんど触ることはできません。

マイナポータル実証アルファ版サイトではどのようなことができるの?

こちらが新マイナポータルのホーム画面。「さがす」「やること」「わたし」の3つのタブがあり、それぞれのタブで「見つける」「確かめる」「忘れない」をサポート予定(画像はデジタル庁のプレスリリースより転載)

それでは、具体的にマイナポータル実証アルファ版サイトの機能を紹介しましょう。まず、ホーム画面トップの上部にはよく使う項目の「タグ」があり、その下には「注目」の項目が表示されており、なかなか今風です。

ホーム画面をいちばん下までスクロールすると一覧があります。ここには「証明書」「健康医療」「こども」「家族」「住まい」「仕事」「お金」「出入国」といった項目が表示されており、さらにタブを開くと、もっと細かく項目が用意されています。詳しくは下記を確認してください。

■新マイナポータルの項目

【証明書】…マイナンバーカードの作成/マイナンバーカードの健康保険証利用/戸籍・住民票新型コロナワクチン接種証明書/※旅券(パスポート)
【健康医療】…マイナンバーカードの健康保険証利用/健康・医療/国民健康保険
【こども】…妊娠/出産/予防接種/子育て/教育/※保育所・幼稚園等への入所・入園
【家族】…妊娠/出産/高齢者・介護/ご不幸/※結婚
【住まい】…住まい/防災・被災/水道・ガス・電気/普通自動車/軽自動車/※引越し
【仕事】…就職・退職・労働/確定申告
【お金】…公金受取口座の登録/税/確定申告/国民年金/国民健康保険
【出入国】…国外への渡航/※日本への入国・滞在

※は現状では未接続の項目

新マイナポータルの機能紹介

新マイナポータルの機能紹介1

ホーム画面トップには今風のよく使う項目の「タグ」があるので、「健康保険証」をタップしてみた(左写真)。すると、旧マイナポータルの健康保険証の利用申込み画面が表示される。この辺は今後更新されるのだろう(右写真)

新マイナポータルの機能紹介2

ホーム画面の「注目」に表示されている「出産」ページを下にスクロールする(左写真)。すると、出生届や国民健康保険への加入予定といった項目が表示され、赤ちゃんが生まれたときに、ワンストップで手続きができそうなページになっている(右写真)

新マイナポータルの機能紹介3

画面を下にスロールすると、新マイナポータルで扱っている項目が表示されるので、「証明書」→「マイナンバーカードの作成」を選択する(左写真)、するとマイナンバーカードの申請ができる新ページが表示される(右写真)

新マイナポータルの機能紹介4

同様に「お金」→「公金受取口座の登録」をタップすると(左写真)、旧マイナポータルの口座情報が表示される。おそらくこのページも今後新しいものに置き換わるのだろう(右写真)

新マイナポータルの機能紹介5

最後に「国外への渡航」という項目をチェックしてみよう(左写真)。コロナ禍が収束すればお世話になりそうな項目が並んでいる。今後はマイナンバーカードにパスポート情報も紐づけられるので、その準備が着々と進んでいる印象を受ける(右写真)

新マイナポータルの機能紹介6

海外から日本に帰国したときの入国手続きができる「Visit Japan Web」を押すと(左写真)、すでに22年11月から稼働しているページが表示される(右写真)。検疫・税関申告書類を手書きする必要がなくQRコード表示できるのは、かなり便利だろう

残念ながら、現状では「さがす」項目しか使えないマイナポータル実証アルファ版サイトですが、もし、今後すべての項目が構築されてきちんと機能するのであれば、これはかなり画期的なサービスになる予感がします。

現在構築中の「やること」の項目では、登録したマイナンバーカードや健康保険証の更新期限など、行政手続きが通知されるようになります。

また、「わたし」の項目もまだ構築中ですが、証明書の項目ではマイナンバーカード、健康保険証、パスポート、新型コロナワクチン接種証明書、住民票、戸籍謄本抄本といった項目が用意されているほか、家族の登録や予防接種、母子健康といった項目もあります。

さらに、海外旅行が解禁されたときに役立ちそうな入国手続きの「Visit Japan Web」についても、23年4月頃にはパスポート情報の読み取り機能にも対応する予定です。

マイナポータルが将来超便利になる可能性が高い!

「やること」ページは開発中だが、行政手続きの管理ができるようになる(左写真)。「わたし」は各種証明書や家族のことが登録でき、マイナポータルに一元化される予定(右写真)

まとめ

いかがでしょうか? 筆者もマイナポイント第2弾でマイナポータルを利用したことがありましたが、まさか、それ以上のことができるWebサイトだとは思っていませんでした。

それどころか、今回公開された「マイナポータル実証アルファ版サイト」では、国民の生活に必要な多様な項目が一元化されており、筆者は大変驚かされたのです。正直言ってデジタル庁をナメていました。

これまで、日本の行政はアナログ&縦割りだったので、入学、就職、転職、引っ越し、結婚といったライフイベントのたびに、役所に行って手書き書類を作成したり印鑑を押したりして、手間と時間がかかっていたのは皆さんご存じでしょう。

しかし、デジタル庁が創設されたことで各省庁の垣根を超え、一気にすべてのライフイベントがこの「マイナポータル実証アルファ版サイト」に集約されようとしているのです。

なかには、個人情報の漏洩を心配したり、政府に情報を握られることを不安視する人もいるでしょうが、筆者はそうは思いません。

多少のリスクがあっても、このマイナポータル実証アルファ版サイトがきちんと稼働すれば、今後はライフイベントごとの面倒な手続きがスマホで済み、かなりスムーズになると予測できたからです。

アナタも一度は「マイナポータル実証アルファ版サイト」を覗いてみてはいかがでしょうか?  

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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