株式会社マーケットエンタープライズが運営するウェブメディア「iPhone 格安SIM 通信」は2023年1月31日、「2022年10月～12月中古スマホ取引数ランキング」を発表した。取引数はiPhone、Androidともに継続的に伸ばしており、中古市場は相変わらず好調だ。iPhoneは「iPhone 8」が根強く上位を維持し、Androidスマホは入れ替わりが激しいが、上位をキープしている機種もある。今回は、近頃の中古スマホ市場の動向をお伝えしていきたい。
iPhone 8の上位ランキング独占はほぼ2年に
ランクインした機種はすべてTouch ID（指紋認証）機能が搭載されている（画像は「マーケットエンタープライズ」プレスリリースより引用）
まずは、iPhoneのランキングを見てみよう。iPhone 8の3モデルが2022年1～3月にトップ3に返り咲いて以来、1年連続上位3位を独占している。2021年10～12月度のランキングでは、2位にauの「iPhone SE(第2世代)」に2位を奪われたが、それ以前も三四半期連続の上位3位独占しており、2年近くiPhone 8が高い人気であるのはたしかだ。
また、iPhone 8に続く4位と5位には、それぞれiPhone SE（第2世代）もランクイン。6位、8位、9位には2022年3月発売「iPhone SE（第3世代）」が入り、中古市場でも存在感が大きくなってきた。これらは新しい機種でも、上記機種でもない。世間でiPhoneといえば、高い性能の最新機種の話題が多く上がる。しかし、実はそこそこ使えれば、型落ちでもミドルクラスでも満足できるユーザーが多いことが、中古市場からよく読み取れる。
3万円以下の機種に人気が集まっていることがよくわかるランキングとなった（画像は「マーケットエンタープライズ」プレスリリースより引用）
iPadは、前回調査の2022年7月～9月と比べ、取引数が12.6%減少。二四半期連増で10％以上の減少となっており、中古業界では唯一、不調だ。そのようななかで好調を維持しているのが「iPad（第6世代）」。Apple Pencil対応機種であることや前モデルの「iPad（第5世代）」から処理速度が大幅に向上し、今でもじゅうぶんに使える性能なのに、価格が手頃であることなどが人気の理由だ。
入れ替わりの激しいAndroidスマホだが、よく見ると根強い人気の一部機種も
Androidスマホは比較的新しい機種も多く取引されている（画像は「マーケットエンタープライズ」プレスリリースより引用）
毎回、半数程度が入れ替わるAndroidスマホはどうだろうか。全体の取引数は前回と比べ3.5%増加し、なかでも新古品が37.3%増と大幅に上昇している。今回の1位と2位として新登場した「AQUOS wish2」（ドコモ）や「Pixel 6a」（au）は、キャリアのキャンペーンで安く購入したユーザーが買い取りに出したことから、市場に多く出回ったと推測できる。
入れ替わりの激しいAndroidスマホだが、根強くランクインしている機種もある。「Galaxy A22 5G」だ。2022年4月～6月のトップ10入り以来、三四半期連続3位以内に入っている。AQUOSシリーズの廉価版モデルも人気が高く、今回も3機種がランクインした。
新品市場ではスマホの高価格化が話題になっているが、中古ではどれも平均価格は、iPhone、Androidスマホともに5万円以下のものばかりだ。円安や世界的な物価などの影響により、消費者の意識が節約へと向かっている今、まだまだ使える性能の型落ちスマホへのニーズは高くなる一方だ。
出典元:【iPhone 格安SIM通信】
※サムネイル画像（Image:Mophic / Shutterstock.com）
