SNSのみならずワイドショーでも紹介されるなど、社会に着実に認知され始めている「ChatGPT」。従来の対話型AIと一線を画す、質問者への配慮を添えた人間味のある回答は、AIがワンランク上のレベルに到達したことを感じさせる。実際にChatGPTを使いたいと思ったユーザーも多数いるだろう。しかし、提供元のOpenAI社のサイトは英字表記で、翻訳できるとしても海外サイトにハードルの高さを感じてしまうのではないか。そのようなユーザーに知ってほしいサービスがある。ChatGPTをLINEで使える「AIチャットくん」だ。
リリース3日で20万人が使用!「AIチャットくん」とは?
「AIチャットくん」とは、3月2日にリリースされたばかりのサービスで、話題のOpenAI社のChatGPTのAPIを活用したLINE botである。特徴はやはりLINEで使えるという手軽さだ。いまやプライベートコミュニケーションのみならず、社内や取引先間、BtoCなど幅広いシーンにおけるコミュニケーションツールとして普及したLINE。「AIチャットくん」が登場により、大多数の人が「ChatGPTユーザー予備軍」と位置付けられたことになる。
幅広い層が使用するLINEだからこそ、「AIチャットくん」を歓迎するユーザーは多いはずだ。日々生活していると仕事や友人関係、ときには冠婚葬祭など、大小さまざまな疑問や悩みに直面する。ChatGPTを活用した「AIチャットくん」を使えば、収集した膨大なデータから導き出された“AIの答え”を手軽に知ることができる。もちろん、発展を続けるChatGPTだけに、回答に対するファクトチェックは必要にはなるが、最新ツールが提案する見解として参考にする価値は十分にある。
3月6日に「AIチャットくん」の提供元・piconが発表した情報によると、リリース3日で累計ユーザー数は20万人に達した。その勢いは今後も続くことだろう。
実際に使ってみた!なにげない問いに「AIチャットくん」は……
LINEで手軽に使える「AIチャットくん」を当編集部でも試してみることにした。iPhoneに搭載されているバーチャルアシスタント・Siriを問いかけるような口語で「なぜ日本ではiPhoneが人気なのか、海外ではAndroidが人気なのに」と打ち込む。すると、「AIチャットくん」は「理由として以下のような点が挙げられます」と、順序立てて回答した。iPhoneの特徴であるデザイン性とそれが生む人間の心情、セキュリティ性の高さとそれを求める日本という市場背景というように、論理的思考で回答を導き出している。そして噂どおりの自然な文章である。
さらに驚いたのは、締めの総括である。海外でAndroidが支持される理由を列挙した後に、「以上のように、文化や製品によって異なるため、それぞれの市場で相応しい製品が人気を博していると言えます」と分析結果を添えている。従来の対話型AIは質問に理路整然と答える無機質な印象があるが、「AIチャットくん」は人間のように会話として“着地”させている。こうしたユーザーへの心づかいに、AIの進化を感じるのは筆者だけだろうか。
「AIチャットくん」は質問を重ねるうちに新たな魅力が見えてくるはずだ。気になったユーザーはぜひ一度試してみてほしい。
●「AIチャットくん」は→こちら