テレワークをして便利なこと、不便なことは何か。すでに企業は2年近く、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている。その中で、初めてテレワークが導入された企業も多いだろう。ジェイドコーポレーションが実施した、従業員300名以下の中小企業の総務担当者と経営者を対象とする調査の結果によれば、現在テレワークを「している(今後も継続するつもり)」40.2%、「しているが今後は縮小の流れにある」15.9%、「していたが現在はしていない」9.0%、「したことがない」34.9%という回答結果となったという。
その中で、「したことがない」と回答した人に、テレワークを行わない理由を具体的に聞いたところ、テレワークが難しい業種だからという回答もあるが、「来客/電話対応」「送られてくる書類確認」という理由もあった。確かに、未だ会社に電話もFAXも郵送物もある。実際のところ、会社にかかってくる電話の対応、皆さんはどうしているだろうか。
会社の電話応対について、約5割が不満あり。解決策は何?
「テレワーク中、会社にかかってくる電話はどのように対応していますか?」との質問に対して、最も多かったのが、「携帯(スマートフォン)に切り替えて応対している(41.0%)」との回答。次いで「一部の社員が電話番のため出社している(22.6%)」と続いた。また一部は、「留守番電話にして折り返し連絡をしている」「電話転送サービスやクラウドPBXを利用している」、「外注(電話秘書代行など)している」という回答も一定数存在した。
このような状況を踏まえて、「会社の電話対応について、従業員から(もしくはご自身の)不満の声はありますか?」との質問に対して、「大きな不満がある(16.9%)」「やや不満がある(35.3%)」と5割を超える人々から、何かしら不満があると回答があった。
こうしたサラリーマンたちの不満はどのようにすれば解消できるのだろうか。「今後、会社にかかってくる電話はどのようにしたいですか?(複数回答可)」という質問では、「会社以外(在宅)でも受けられるようにしたい(40.8%)」と回答した方が最も多い回答になった。次いで「個人で使っている携帯(スマートフォン)で電話を受けたい(27.3%)」「現在使用している電話番号で電話を受けたい(22.9%)」「面倒な手続き不要で電話を変えたい(19.2%)」「回線を変えずに他の電話機で電話を受けたい(16.7%)」など、現状を変えたいと強く思っていることがわかった。
たしかに最近では企業に電話をかけると、転送サービスを使って自宅のスマホで電話に出ているように感じる場面も少なくない。だがたいていそうした企業は大手で、やはり小規模な企業では新たなサービスを導入して金銭的な負担を増やすよりも「誰か電話番を置こう」という判断になってしまいがちだ。一方で、スマホで個別に連絡を取るのは、社用携帯ならばともかく「プライベートなスマホの番号を取引先に教えたくない」と考える人も少なくないだろう。
果たして、現場の声は今後、経営者に届くのだろうか?テレワークの電話事情が、現場の声の届き具合を確かめるバロメーターのひとつになるかもしれない。
出典元:ジェイドコーポレーションは→こちら
※サムネイル画像は(「写真AC」より引用)