一斉を風靡したブラウザ「Internet Explorer」がいよいよ終わりを迎える。日本時間の6月16日、Windows 10における「Internet Explorer 11(IE11)」のサービスが終了するためだ。今後はIEを起動しようとしても、後継機種であるマイクロソフトの「Edge」が起動するようになるなど、本格的にIEがつかえなくなることとなるという。
今回は、そのようなIEの終了についてお伝えしていきたい。
IEの終わり、ネット上では墓石の画像も
インターネット黎明期を経験してきた人には、感慨深いものがあるのではないだろうか。1995年に公開されたインターネットブラウザの「Internet Explorer」が、6月16日に27年の歴史に幕を降ろす。マイクロソフトは公式ブログを通して「Internet Explorer 11はサポートを終了しました。長年のご愛顧ありがとうございました。」と言うメッセージを発表した。
ネット上では、一時代を築き上げたプロダクトとの別れに大いに盛り上がっている。「Internet Explorerのサポートが終わるらしいので作った」と、IEのロゴを刻んだ墓石の画像をツイートする人や、「Internet Explorerのが完全終了らしいので、わが家最古のIEで阿部寛のホームページを閲覧」と年季の入ったWindowsを立ち上げ、数十年近く前のフレーム仕様が現役であることで有名な俳優・阿部寛の公式サイト(→こちら)を見て楽しむ人など、それぞれが思い思いの方法でIEとの別れを惜しんでいた。
マイクロソフトが2015年にIEの後継としてEdgeを発表してから、あっという間だと感じる人も多いだろう。IEはかつて最も国内で使われていたブラウザであり、多くの企業や官公庁でも利用されてきたため、いまだに新ブラウザに対応しきれていないものは多いとされる。
もちろん救済策は用意されており、IE専用のWebページやアプリがある場合はEdgeの「IEモード」で利用が可能である。IEモードは少なくとも2029年までのサポートが宣言されており、今日を境にすべてが使えなくなるという心配はない。しかし、すでにIEは起動できないようになっているといい、デスクトップなどのIEのアイコンをクリックしても、順次Edgeにリダイレクトされる。
マイクロソフトの公式ブログは最後に「Internet Explorer の未来は Microsoft Edge にあり、より速く、より安全で、より現代的なブラウザーを提供します。」という言葉でしめている。
インターネットの黎明期、そして、さらなる進化を遂げる“過渡期”に立ち会えた私たちは、他の世代が味わうことのできない稀有な体験を提供してもらっていると言えそうだ。
●Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションのサポート終了 – 発表に関連する FAQ のアップデート【Windows Blog for Japan】
※サムネイル画像は(Image:「Windows Blog for Japan」公式ブログより引用)