日本では頻繁に大地震や台風、ゲリラ豪雨といった自然災害が起きている。もし、災害時にスマホがつながらないと家族と連絡が取れなかったり、避難情報などを入手できなくて困ってしまうだろう。そのようときのために覚えておきたいのが「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」だ。これは、大規模災害時にドコモ、au、ソフトバンクといった大手キャリアと自治体などが公衆無線LAN(Wi-Fi)を無料開放するサービスのこと。今回は、イザというときのための「00000JAPAN」について解説しよう。
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」って何?
2022年7月、auの大規模通信障害でau回線が数日間つながりにくくなったのは記憶に新しい。このことで、スマホが使えなくなると、何もできなくなってしまうことを実感した人も多いのではないだろうか?
だが、日本では地震や台風、土砂崩れといった災害も多く、いつまたスマホがネットに接続できなくなってしまうか分からない。そのようなときに、覚えておいてほしいのが「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」である。
「00000JAPAN」とは、ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアや通信事業者、自治体などが、大規模災害時に開放する「無線LAN(Wi-Fi)」のこと。
通常は、契約者しか利用できない公衆無線LANでも、大規模災害時には誰でも接続できるようにする試みである。覚えておけば、きっとイザというときに役に立つだろう。
●一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会「災害用統一SSID 00000JAPAN (ファイブゼロジャパン)について」→こちら
大規模災害時にはWi-Fiで「00000JAPAN」に接続してみよう!
「00000JAPAN」は、2011年の東日本大震災をきっかけに公衆無線LANを開放しようと活動が始まり、2014年には「大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン」を制定。災害用統一公衆無線LAN「00000JAPAN」を普及させていくことになった。
その後、2016年に発生した熊本地震では初めて「00000JAPAN」が提供され、その有効性が証明されている。
もし、大規模災害時にスマホの通信回線がダウンしているときは、Wi-Fiをオンにして「00000JAPAN」に接続してみよう。これで家族や友だちの安否確認や、災害の状況や避難所に関する最新情報を入手できるようになる。
公衆無線LAN「00000JAPAN」の仕組み
どうすれば「00000JAPAN」を利用できる? 接続方法や危険性など解説
それでは、実際にどのように「00000JAPAN」を利用すればいいのか解説しよう。まず、スマホの設定画面でWi-Fiをオンにしたら、ネットワーク選択の画面で「00000JAPAN」のSSIDを選択しよう。これだけで簡単にWi-Fiに接続できる。
「00000JAPAN」は「0」が5つも並んでいるので、必ずSSIDのいちばん頭に表示される。しかも、パスワード(暗証番号)は不要なので、SSIDをタップするだけで誰でも簡単に接続できるはずだ。
ただし、SSIDにパスワードが設定されていないということは、セキュリティ的には危険な状態にある。「00000JAPAN」の利用は、あくまでも家族の安否確認や避難情報などを確認するのにとどめ、個人情報を含むやり取りやクレカを使った買い物などは行わないようにしたい。
●総務省「00000JAPAN等により無料開放された無線LANの利用について」(注意喚起)→こちら