同じApple製品であるiPhoneを使ってMacを遠隔操作することが可能なことはご存じだろうか。実はMacでWindows搭載のPCをリモートデスクトップ接続して遠隔操作することも可能なのだ。MacでのWindowsへのリモートデスクトップ接続方法を解説する。
【Mac】Windowsにリモートデスクトップ接続する方法
仕事やプライベートでパソコンを2台使っている人は多くいると思います。Windows搭載のパソコンを会社のオフィスで使用し、自宅ではMacを使用している人が読者の皆さんの中にもおられるのではないだろうか。
仕事では会社が支給するパソコンを使わなければならないためWindowsを使用しているものの、自宅ではiPhoneやiPadと互換性があり、デザイン性や操作性さらに使いやすさの面で優れたMacを使い、動画の編集や写真の管理などをしている人は意外といるようだ。
仕事とプライベートでWindowsとMacを使い分けていてもとくに問題が生じることはないが、休暇や出張でオフィスを離れMacを操作しているときに、会社のオフィスにあるWindowsにアクセスして作業をしたいと思うシーンはないだろうか。
たとえば顧客や取引先からの変更事項を、遠隔操作で会社のWindowsにアクセスし、Macを使ってアップデートできれば大変便利である。あるいは仕事のミスを遠隔操作で修正できれば大きな心配をしなくてすむはずである。
しかしMacとWindowsには互換性がないので、標準機能を使って遠隔操作を行うことはできない。だがMacでWindowsを遠隔操作する方法がないわけではない。Mac対応のアプリ「Microsoft Remote Desktop」を使えば遠隔操作が行えるのだ。
この記事では、Macの「Microsoft Remote Desktop」アプリのダウンロード/インストール方法と、「Microsoft Remote Desktop」アプリを使ってWindowsへのリモートデスクトップ接続をする方法を解説する。
Windows搭載のパソコンとMacの両方を仕事やプライベートで利用しているならぜひ注目してほしい。
【手順①】設定前の準備
MacでWindowsをリモートデスクトップ接続するには、設定前に準備すべきことがある。搭載されているOSが条件を満たしたものでなければならないので確認してほしい。リモートデスクトップ接続が行えるWindowsのエディションは以下の3つである。
●Windows 10 Pro
●Windows 10 enterprise
●Windows 10 education
Windows 10 Homeではリモートデスクトップ接続は使用できないので、自分のWindowsが上記のエディションに該当しているかどうかを確認してみよう。
なお、Windows 10 Proにアップグレードするには、13,824円でプロダクトキーを購入する必要がある。確認方法を紹介する。
ーIPアドレスやMacのOSバージョンなどを確認
MacでWindowsにリモートデスクトップ接続をするために必要なWindowsのバージョンについて紹介したが、条件を満たさなければならないのはWindowsだけではない。Macのバージョンにも満たすべき条件がある。
Macのバージョンが10.14よりも古いとリモートデスクトップ接続ができないので、搭載されているMacのOSとバージョンを必ず確認するようにしよう。Macのバージョンを確認する方法を紹介する。
WindowsとMacのバージョンが条件を満たしていることを確認したら、MacでWindowsにリモートデスクトップ接続するための準備を行っていこう。Macでリモートデスクトップ接続をするために、Windowsで準備すべきことは2つある。
行うべき2つの準備とは、IPアドレスの確認とリモートデスクトップの有効化である。IPアドレスとは、PCでネットワーク上のデバイスに割り当てられるインターネット上の住所のことだ。
Macでリモートデスクトップ接続を行うには、接続先となるWindowsの住所(IPアドレス)を識別しなければならない。識別されたIPアドレスは、Macでリモートデスクトップ接続する際に、接続先のパソコン名として入力する。
使用しているWindowsのIPアドレスを検索し確認する方法を見てみよう。
ーリモートデスクトップの許可設定
リモートデスクトップ接続をするために行わなければならないWindowsのもう1つの準備は、リモートデスクトップの許可設定である。
リモートデスクトップの許可を行わないと、IPアドレスを入力してもWindowsに接続できないので、リモートデスクトップ接続は行えない。
先ほど紹介したWindows 10 Pro、Windows 10 enterprise、Windows 10 educationでなければ、リモートデスクトップの許可設定画面が表示されないので、設定は行えないので注意しよう。
設定方法を紹介する。この記事ですでに紹介した手順を参考に「スタートボタン」→「設定」→「システム」と進もう。
システム画面の右メニューの中にある「リモートデスクトップ」をクリックすると、画面の右側に「リモートデスクトップを有効にする」が表示されるのでオンに設定する。
【手順②】「Microsoft Remote Desktop」をMac側にダウンロード/インストール
Windows側でリモートデスクトップ接続の準備ができたら、次はMac側での準備をしよう。最初のステップは「Microsoft Remote Desktop」をMac側にダウンロード/インストールすることだ。
「Microsoft Remote Desktop」のダウンロード/インストールの方法を見てみよう。
【手順③】リモートデスクトップ接続の使い方
「Microsoft Remote Desktop」のダウンロード/インストールができたら、次の準備はリモートデスクトップ接続と操作だ。
この後「Enter Your User Account」画面が表示されるので、ユーザー名とパスワードを入力し「Continue」をクリックすれば、Windowsのデスクトップ画面がMacに表示される。
ダウンロード/インストールされた「Microsoft Remote Desktop」でMacのデスクトップ画面上に表示されるWindowsの画面は、Windowsで設定している解像度に準じるようだ。
Windowsのリモートデスクトップ画面が大きいようならサイズを変更し、自分が最も見やすいと感じる大きさにサイズダウンしよう。サイズを変更する方法は、メニューにある「Window」を選択し「Fit to Window」と進めば行える。
※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)