Macはショートカットキー、またはスクリーンショットアプリを起動させて、簡単にデスクトップ画面に表示される画像やWebページのスクリーンショットを撮影できますが、撮影できるはずのスクリーンショットが撮れない場合があります。
Macでスクリーンショットが撮影できない原因や、原因に対応した対処法について解説します。
【Mac】スクリーンショットができない原因
スクリーンショットは、デスクトップ画面に表示された画像やWebページを撮影し、画像ファイルとしてデバイス内に保存できる機能です。
スクリーンショットは主にiPhoneやAndroidスマホなどで幅広く活用されますが、Macでもスクリーンショットを実行できます。Macでスクリーンショットを実行する方法は主に2つあります。
ショートカットキーで実行する方法と、スクリーンショットアプリを起動させて実行する方法の2つです。撮ったスクリーンショットは、デフォルトであればデスクトップ画面上に保存されます。
撮影されたスクリーンショットは編集や共有が簡単に行えるため、活用範囲が広く、行きたいお店やスケジュールの予定などを友だちと共有するときや、メールやチャットの内容を保存するときなどに利用されます。
非常に便利なスクリーンショット機能ですが、Macでスクリーンショットを実行しようとしたらできないことがあります。
この記事では、Macでスクリーンショットが実行できない場合に考えられる原因や、原因に対応した対処法について詳しく紹介します。Macでスクリーンショットを実行できない場合に考えられる原因は2つあります。どののうな原因なのか見てみましょう。
【原因①】キーボードのショートカットを変更している
考えられる最初の原因は、ショートカットキーを変更していることです。先ほど紹介したように、Macでスクリーンショットを実行する方法は2つあり、その1つがショートカットキーです。
ショートカットキーとは、キーボードの複数のキーを組み合わせて、特定の機能を実行する機能のことです。Macでスクリーンショットを実行するためのキーボードのショートカットキーは、4つあります。
画面全体を撮影するキーボードのショートカットキーは、「Shift」キー、「Command」キー、「3」キー、画面の一部を撮影するショートカットキーは、「Shift」キー、「Command」キー、「4」キーです。
特定のウィンドウを指定してスクショを撮るキーボードのショートカットキーは、「Shift」キー、「Command」キー、「4」キー、「Space」キーです。
そしてスクショ機能のメニューを表示させて撮るキーボードのショートカットキーは、「Shift」キー、「Command」キー、「5」キーです。
Macでスクリーンショットを実行するための4つのショートカットキーはすべて、キーボードの下部にある「Shift」キーと「Command」キーを押した後、キーボード上部にある数字キーを押さなければならず、両手が必要です。
片手でスクリーンショットが撮影できるように、キーボードのショートカットキーを変更できますが、変更した事実を忘れてしまったことが原因で、スクリーンショットが撮影できない可能性があります。
【原因②】保存先の空き容量不足
Macでスクリーンショットが撮影できない場合に考えられる別の原因は、保存先の空き容量が足らないことです。保存先の空き容量とは、Macの内部ストレージの空き容量のことです。
Macは購入した時から内部ストレージの保存容量が決まっており、多くのユーザーは予算の関係で256GBか512GBのストレージ容量を選択します。使用方法によっては、ストレージの保存容量はすぐにいっぱいになります。
多くのアプリ、画像、動画を保存しているために、ストレージの空き容量がほとんどないかもしれません。Macのストレージにどれほどの空き容量があるかを確認し、必要であれば不要なアプリや動画を削除しましょう。
Macのストレージにある空き容量を確認する方法を見てみましょう。
【Mac】スクリーンショットができないときの対処法
Macでスクリーンショットが撮影できない場合に考えられる2つの原因をここまで紹介しましたが、ここからは原因に対応した対処法を紹介していきます。5つの対処法をこの記事では取り上げます。
【対処法①】環境設定を確認/再設定
最初に紹介する対処法は、キーボードのショートカットキーが変更されていることが原因で、スクリーンショットが撮影できない場合のものですが、Macの「システム設定」でキーボードのショートカットキーの設定を確認することです。
「システム設定」の「キーボード」に表示されている設定を見れば、キーボードのショートカットキーが変更されているかどうかを確認できるので、設定をデフォルトに戻せば問題を修正できます。
設定の確認と再設定方法を見てみましょう。
【対処法②】Mac端末の再起動を実行
Macでスクリーンショットが撮影できないときに試して欲しい2番目の対処法は、Macの再起動を実行することです。スクリーンショットが撮影できない原因は、Mac本体に一時的な不具合やエラーが起きているからかもしれません。
Mac本体に起きている不具合やエラーが一時的なものなら、Mac本体の再起動を実行すれば改善できます。また再起動を実行するとメモリが解放されるので、Macのパフォーマンスが向上します。Mac本体を再起動する方法を見てみましょう。
【対処法③】スクショに関連する別アプリがあれば削除
Macでスクリーンショットが撮影できないときに試して欲しい3番目の対処法は、「App Store」からインストールしたアプリであれ、サードパーティ製のアプリであれ、スクショに関連するアプリを削除することです。
インストールしているアプリの中には、Macのデフォルト設定になっているショートカットキーと同じショートカットキーが割り振られているものがあります。
そのためスクリーンショット機能がバッティングし、スクリーンショットの撮影ができない場合があります。対処法としては、バッティングしているアプリを一度削除して、干渉している要因を取り除くことです。
インストールして常駐している、スクショに関連する別アプリを削除する方法を見てみましょう。
【対処法④】NVRAM/PRAMをリセット
Macでスクリーンショットが撮影できないときに試して欲しい4番目の対処法は、NVRAM/PRAMをリセットすることです。この対処法は、Intelプロセッサ搭載のMacまたはPowerPC搭載のMac限定のものになります。
M1やM2といったAppleシリコン搭載のMacでは、NVRAMのリセットやPRAMのリセットを行えないので注意してください。
NVRAMは「Non-Volatile RAM」を略したもので、不揮発性RAMと呼ばれます。
PRAMは「Parameter Random Access Memory」の頭文字を繋げたもので、パラメーターが格納されたRAMを意味します。
NVRAMとPRAMの違いですが、PowerPCを搭載したMacではPRAMと呼ばれ、Interlプロセッサ搭載のMacではNVRAMと呼ばれます。基本的に同じものと考えてください。
NVRAM/PRAMとは、Macのハードウェアのデータを保存する特別なメモリのことで、ハードウェアのデータに素早くアクセスさせることがNVRAM/PRAMの主な目的です。
NVRAM/PRAMに記憶される設定情報には、音量、画面解像度、選択されている起動ディスク、時間帯、最近起こったカーネルパニックなどの情報が含まれます。
NVRAM/PRAMに保存されたデータが破損するなどのトラブルに見舞われると、Macでスクリーンショットの撮影ができないだけでなく、フリーズなどの問題も引き起こします。
NVRAMのリセットやPRAMのリセットをすれば問題が修正される場合があるので、該当するMacを持っているなら、NVRAMのリセットやPRAMのリセットを行ってみましょう。NVRAM/PRAMをリセット後に、Macを再起動してください。
NVRAMのリセットとPRAMのリセット方法を以下にまとめるので参考にしてください。
1.Macの電源を落とす
2.再度電源を入れたらすぐに「command」キー、「option」キー、「P」キー、「R」キーを同時に長押しする
3.Macが再起動しますが、2度目の起動音が鳴ったら指をすべてのキーから放す
4.NVRAM/PRAMがリセットされデフォルトの状態に戻る
【対処法⑤】他のアプリのショートカットキーを確認
Macでスクリーンショットが撮影できないときに試して欲しい5番目の対処法は、他のアプリのショートカットキーを確認することです。
Macにインストールしているアプリの中には、ショートカットキーを使って特定の機能や動作を実行するものがあります。
設定されているショートカットキーが、Macのスクリーンショットを実行するために設定されているショートカットキーと同じなら、バッティングしてしまうためスクリーンショットが実行できなくなります。
この記事ですでに取り上げたように、「App Store」からインストールしたスクショ関連のアプリや、サードパーティ製のスクショ関連のアプリの中にも、ショートカットキーを設定できるものがあります。
また、外部からインストールしたスクショ関連のアプリの中には、Macでデフォルト設定されているスクリーンショットのショートカットキーをオフにしなければ利用できないものもあります。
そうしたアプリの中には、有料のスクリーンショットアプリ「CleanShot X」があります。
「CleanShot X」はインストールした後に、「システム設定」にある「キーボード」設定で、「Shift+Command+3」のショートカットキーと、「Shift+Command+4」のショートカットキーをオフにしなければアプリは利用できません。
アプリのショートカットキーの設定を変更できるのであれば、設定を変更しMacのショートカットキーとバッティングしないようにしてください。もしショートカットキーの再設定が難しいようなら、アプリを削除しましょう。
※サムネイル画像(Image:A. Aleksandravicius / Shutterstock.com)