近年、さまざまなアプリケーションがパッケージ版からサブスク版に切り替わることが増えている。そのようななか、米Microsoftは2023年4月11日(現地時間)「Office 2013」のサポートを終了した。サポートが終了した製品を使い続けるのは、サイバー攻撃をうけることも多く、リスクが高い。今回は、そのような危険性と、Office 2013を愛用してきたユーザーはどうするべきかをひも解いていこう。
サポートが終了したらどうなる?
買い切り型のOfficeにはメインストリームサポートと延長サポートがあり、それぞれの期限は決まっている。メインストリームサポートは、発売から最低5年間、更新プログラムの提供・新機能の追加・仕様変更などのすべてのサポートが受けられる。メインストリームサポートが終了後に受けられる延長サポートは、セキュリティに関するアップデートのみが無償提供されるというもの。
延長サポート終了後は、すべての更新プログラムが提供されなくなるため、ウイルス感染や情報漏洩などの重大なリスクを引き起こす可能性が高まる。外部とファイルをやり取りするのはリスクが高く、使い続けるのはほぼ不可能といってもいい。延長サポートが終了する前に、新しいバージョンのOfficeの導入などの対策が必要だ。
時代はサブスクへ? 今後はMicrosoft365が主流になるのか
Officeを使うには、サブスク型サービスの「Microsoft 365」と買い切り版のOfficeシリーズがあり、現在、メインストリームサポート期間内の製品は「Office 2019」と、Office 2021がある。ただし、Office 2019のメインストリームサポートは2023年10月10日まで、延長サポートも2025年10月14日までとなっているので、新たに導入するのは避けた方がよいだろう。また、最新バージョンであるOffice 2021は延長サポートがなく、メインストリームサポート期限の2026年10月13日ですべてのサポートが終了する。
Microsoft 365はWord、Excel、PowerPointなどのアプリの他にオンラインストレージ「OneDrive」を1TBまで利用でき、1ライセンスで5台まで利用可能と、買い切り版よりもできることが多い。利用料は1ユーザー用の「Microsoft 365 Personal」で年額12,984円がかかる。参考までに買い切り版の「Office Home & Business 2021」は2台のパソコンにインストールすることができ、32,784円。使用するデバイスの数やオンラインストレージの要不要などで判断するのがよさそうだ。
また、Office 2021は延長サポートがないため2026年10月13日までしか使えないことや、次のバージョンの発売予定の情報がないことから推察すると、今後はMicrosoft365のみに移行していく可能性もある。
今後の動向はまだわからないが、とにかく、サポート切れのソフトを使うのは大変リスクが高い。Office 2013を使っている人は、すぐに2016以降のOfficeか、Microsoft365を導入することをオススメする。
引用元:【Microsoft】