おなじみのデジタルツールにも値上げの春が訪れてしまった。5月12日、Microsoft 365 およびOffice 製品の価格改定が発表された。大手電力7社の電力料金の6月使用分からの値上げが政府に了承されるなど、家計への厳しさが増すなかで愛用するサービスの値上げは避けたいところ。そこで日本マイクロソフトが値上げに踏み切った背景、6月以降の料金について紹介したい。
対象はMicrosoft 365とOffice全26製品、値上げ幅は8.7%~16%に
日本マイクロソフトによると、価格改定の理由を「ソフトウェア製品およびオンラインサービスの現地価格の影響を定期的に評価、地域間の合理的な整合性を確保し調整した結果」としている。要するに、近年の円安の影響を受けて、値上げに踏み切った形だ。
一例をあげると、サブスクリプションの「Microsoft 365 Personal」は、1カ月の利用料金は1,167円から1,354 円に、12カ月版では11,800 円から13,545 円になる。また、買い切り型のWord、Excel、PowerPoint、Outlookなどが含まれる「Office Home & Business2021」は34,800 円から39,982 円となり、値上げ幅は平均で15%。
Microsoft 365およびOfficeシリーズの2023年6月1日以降の販売価格(税抜)は以下の通り。
■Microsoft 365
製品名 | 現行価格 | 新価格 |
Microsoft 365 Family 1カ月版 | 1,682円 | 1,909円 |
Microsoft 365 Family 12カ月版 | 16,727円 | 19,091円 |
Microsoft 365 Family 15カ月版 | 16,727円 | 19,091円 |
Microsoft 365 Personal 1カ月版 | 1,167円 | 1,354円 |
Microsoft 365 Personal 12カ月版 | 11,800円 | 13,545円 |
Microsoft 365 Personal 15カ月版 | 11,800円 | 13,545円 |
Microsoft 365 Basic 1カ月版 | 208円 | 236円 |
Microsoft 365 Basic 12カ月版 | 2,040円 | 2,218円 |
Microsoft 365 Business Standard | 16,320円 | 18,764円 |
■Office
製品名 | 現行価格 | 新価格 |
Office Home & Business | 34,800円 | 39,982円 |
Office Personal | 29,800円 | 34,273円 |
Office Professional | 59,800円 | 68,773円 |
Office Professional Academic | 27,800円 | 31,973円 |
Office Home & Student for Mac | 23,800円 | 27,255円 |
Office Academic for Mac | 16,800円 | 19,318円 |
Word 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
Excel 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
PowerPoint 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
Outlook 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
Access 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
Publisher 2021 | 16,276円 | 18,718円 |
Project Standard | 95,800円 | 109,800円 |
Project Professional | 159,800円 | 183,173円 |
Visio Standard | 45,800円 | 52,873円 |
Visio Professional | 86,800円 | 99,682円 |
この発表を受けて、早くもECサイトや家電量販店では、Office5月中の駆け込み購入のキャンペーンを行う店舗も。
”基本無料”のGoogleドキュメント・スプレッドシートに乗り換える?
文書作成や表計算といえば、Googleが「Googleドキュメント」や「Googleスプレッドシート」といった無料のサービスを展開している。Officeでは、高額なHome & Businessに入るプレゼンテーションアプリ「PowerPoint」と互換性のある「Googleスライド」も無料で提供され、いずれもマイクロソフト製のものと遜色なく使えるレベルだ。
むしろ、リモートワークなどでは、クラウド上でファイルの保存や複数人で共有・編集できるGoogleのアプリの方が使い勝手のよい場合すらあり、今までMicrosoft365に課金していたが、これを機に乗り換えようかと考えるユーザーもいるようだ。SNSでは「もう、Officeにこだわる必要性を感じない」という声もあり、個人ユーザーのOffice離れが増える可能性は高い。
いずれにせよ、OfficeアプリやMicrosoft 365の値上げは決定している。購入・契約の必要がある人は、5月中にしておくことを強くオススメしたい。
引用元:【Windows Blog for Japan】
※サムネイル画像は(Image:「Windows Blog for Japan」より引用)※画像は一部編集部で加工しています