【完全ガイド】ChatGPT Plusと無料版の比較:プラグイン対応から回答品質まで

ChatGPT Plusとは、人工知能(AI)を使って、人間の求めに応じて自然な応答を生成するサービスです。

ChatGPTの無料版をベースに、さらにGPT-4対応や「Wolfram」「Zapier」などを中心としたプラグイン対応など高度な機能とサポートを提供しています。この記事では、ChatGPT Plusの特徴や価格、メリットやデメリット、利用方法や注意点などを詳しく解説します

ChatGPT Plusとは何か

ChatGPT Plusは、OpenAIが提供するAIチャットツール「ChatGPT」の有料プランです。月額20ドルで利用でき、無料版に比べて高精度かつ快適な機能を搭載。無料版ChatGPTは誰でも無料で利用できますが、利用制限などがあります。

一方、ChatGPT Plusは月額料金こそ掛かるものの、無料版で課せられている制限がなく、最新版であるGPT-4も利用できます

ChatGPT Plusで利用できる「GPT-4」ではパラメータ数は公表されていませんが、推定で5,000億から100兆とも言われています。1つ前のバージョンであるGPT-3.5は1,750億パラメータ。仮に100兆の場合、GPT-3.5のおよそ570倍でありけた外れに性能が向上していることとなります

ChatGPT Plusの特徴と価格

ChatGPT Plusは、ChatGPTの制限を解消し、さらに高度な機能とサポートを提供する有料版のサービスです。ChatGPT Plusの特徴は以下の通りです。

・回答の質と速度が向上し、より自然で豊富な会話が楽しめる
・GPT-3.5だけでなく、最新のAIモデルであるGPT-4も利用可能
・プラグインに対応
・サーバーが混雑していても優先的に利用可能

ChatGPT Plusの価格は、2023年5月現在、月額20ドル(約2700円)です。

ChatGPT Plusの対象ユーザー

ChatGPT Plusは、個人や企業を問わず、高度な自然言語処理能力を必要とする全てのユーザーに対して提供されています。特に、ChatGPTを一日中使用するユーザーや、最新のAI技術を活用してビジネスを拡大したい企業にも向いています。

ChatGPT Plusと無料版の違い

ChatGPT Plusと無料版の違いは以下の通りです。

機能 ChatGPT Plus 無料版
回答の精度 高精度(GPT-4) 相対的に低精度
レスポンス 安定的 時間帯により低速
利用できる言語 日本語、英語など 日本語、英語など
利用できる機能 テキスト生成及びプラグイン対応による各種計算など テキスト生成のみ
サポート体制 優先的なサポートを受けられる 平日のみ対応
利用料金 月額20ドル 無料

プラグイン対応

前述の通り、ChatGPT Plusでは「プラグイン」に対応。たとえば日本企業が提供しているプラグインには「食べログ」が挙げられます。

ChatGPT Plusで「食べログ」のプラグインを利用するとたとえば「明日の19時に4人では入れる渋谷の焼肉屋さんを教えて」という質問に対して、食べログのデータベースを元に評価の高い焼肉屋さんで、なおかつ「明日19時に4人で予約できる店」に限定して回答を返してくれます

画像引用元:カカクコム プレスリリース

GPT-3.5だけでなくGPT-4も利用可能

先述した通り、ChatGPT PlusではGPT-4が利用可能。もちろん、GPT-3.5も使えます。

たとえば「仮病で休む時の言い訳を考えて」という質問文に対し、GPT-3.5は具体的な方法を教えてくれませんでしたが…

GPT-4では言い訳をするときのコツとともに、具体的な例を教えてくれました

GPT-4は、GPT-3.5よりも膨大なパラメータが用いられているため、より適切で質の高い回答が提供されます。

サーバーが混雑していても優先的に利用できる

ChatGPT Plusでは、サーバーが混雑していても優先的に利用が可能。無料版では、サーバーが混雑している場合には、エラーとなり利用できなかったり、待ち時間が長くなることがあります。ChatGPT Plusでは、有料会員は常に優先的にサーバーのリソースを割り当てられるため、快適に利用できます。

ChatGPT Plusを使ってみた感想

筆者が実際にChatGPT Plusを使ってみた感想を以下にまとめます。

メリットとデメリット

ChatGPT Plusの主なメリットは、その精度の向上です。特に「プラグイン」の性能の高さには驚かされます。さきほどは食べログプラグインの例をご紹介しましたが、せっかくなのでもう一例、使い方を示します。

イングランドのプレミアリーグでは「マンチェスター・ユナイテッド」と「マンチェスター・シティ」という強豪チームのダービーマッチが非常に人気です。ちなみにマンチェスター・ユナイテッドはかつて元日本代表の香川真司選手が所属していたことで有名。一方でマンチェスター・シティは2023年現在、世界屈指の強豪。なおJリーグの横浜F・マリノスと提携関係にあるクラブです

両クラブの過去の対戦成績は、以下のWikipediaのページにまとまっています。過去の対戦成績をすべてChatGPTに与え、両チームの勝率を求めることで「勝敗予測」ができます。

・Wikipedia「マンチェスター・ダービー」

ChatGPTのプラグイン「WebPilot」と「Wolfram」を利用することで、特定のウェブページのデータをすべて読み取ったうえで、統計に基づいた勝敗予測などが可能になります。今回は海外サッカーの勝敗予測をしましたが、たとえば予測対象をJリーグに変えればサッカーくじ「toto」の予測に役立ちますね

ちなみに「マンチェスター・ダービー」におけるマンチェスター・ユナイテッドの勝利確率は約42%。マンチェスター・シティの勝利確率は約30%。引分けは約29%。マンチェスター・ユナイテッドが上回っていますが、これはあくまで「マンチェスター・ユナイテッドが強い時代が長かった」ため。

2010年以降のマンチェスター・ダービーはマンチェスター・シティの勝率が上回っています。このように「特定のウェブページから所定の条件を満たすデータのみを読み取り、そのデータに基づいた計算をする」ことができます

一方、デメリットとしては、無料版に比べて費用がかかることが挙げられます。しかし、その価格に見合うだけの価値は十分にあると考えられます。

無料版との比較

無料版と比較してみると、ChatGPT Plusで使えるGPT-4は回答の質と速度が格段に向上しています。

たとえば、同じ「マインクラフトで大きなピラミッドを完成させるためのプログラムを教えてください」いう質問を投げかけた場合、GPT-3.5は「私はプログラムを生成することはできません」と答え、GPT-4は具体的なコードを書いてくれました。

無料版に比べ有料版ははるかに「アシスタント」としての能力が高くなっているといえます

実際に使ってみた例

これまでアプリ開発の経験がまったくない筆者ですが、GPT-4をアシスタントにしてシンプルな電卓アプリを作ることができました。

ChatGPTにPython製の電卓アプリを出力してもらい、Google Colabで動作確認しました。「1.Add」「2.Substract」など計算メニューが用意されており、計算結果の「5.Clear」や「0.Exit」など必要な機能も備わっています

なお以下の記事では、演算が可能なPythonコードを出力するプロンプトをいくつか紹介しています。参考にしてください。

ChatGPT Plusの加入方法と注意点

先述した通り、ChatGPT Plusには月20ドルの月額料金が掛かります。円相場によって毎月日本円での価格が変わるので注意が必要です。

支払い方法とプラン選択

ChatGPT Plusの支払い方法は2023年5月現在、クレジットカードのみです。また、プランは年払いなどは選べず、月額プランのみです。

登録方法と解約方法

ChatGPT Plusの登録手順は以下の通りです。

ChatGPT無料版へとログインした上で、メニューから①「Upgrade to Plus」をクリック

ChatGPT Plusへとアップグレードするため、②「Upgrade plan」をクリック

ChatGPT Plusへの切り替えの画面が開きます。③カード情報、④請求書の住所を入力しましょう ⑤キャンセルされるまで課金が続く旨の注意事項についてチェックを入れましょう。⑥「申し込む」をクリック。これでChatGPT Plusへの切り替えが完了し、登録後、登録完了のメールが送られてきます

ちなみに一度契約したChatGPT Plusを解約するには、以下の手順を踏みます。

– ChatGPT Plusのサイトにログインする
– マイページにアクセスする
– 「Manage my subscription」 を選択する
-「プランをキャンセル」をクリック
– 確認画面でキャンセルされたことを確認する
– 完了画面で解約完了のメールを受け取る

なお、ChatGPT Plusは先払い制。プランの途中で解約しても、先払いした分までは利用できます。たとえば10日に料金を支払い、15日に解約しても、来月9日までは利用可能。逆に料金が日割りで戻ってくることはありません。

利用規約とプライバシーポリシー

ChatGPT Plusを利用するにあたっては、利用規約プライバシーポリシーに同意する必要があります。利用規約とプライバシーポリシーは、ChatGPT Plusの公式サイトで確認できます。利用規約とプライバシーポリシーには、以下のような内容が含まれています。

・ChatGPT Plusは、AIモデルを使って会話を生成するサービスであり、状況によっては、事実を正確に反映していない不正確な出力が生じる可能性があること
・ChatGPT Plusは、会話の内容や品質について責任を負わないこと
・ChatGPT Plusは、利用者の入力したテキストをAIモデルの学習や改善のために利用する場合があること
・特定の状況では、法律で義務付けられている場合を除き、利用者に別途通知することなく、個人情報をOpenAI、その関連会社、およびその他の第三者に提供する場合があること

これらの内容に同意できない場合は、ChatGPT Plusを利用するのはやめましょう。

まとめ

ChatGPT無料版と比較したChatGPT Plusの主なメリットは、その応答速度と精度の向上です。月額20ドルの費用が掛かるものの、その価格に見合うだけの価値は十分にあると考えられます。仕事などで頻繁に使用する場合や、プログラミングなどの複雑な構文や機能を使用したい場合には、ChatGPT Plusの利用がおすすめです。

※サムネイル画像(Image:Robert Way / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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