今やIT業界にかかわらず、さまざまな業界・業種で活用されているAIサービス「ChatGPT」。業務での活用はもちろん、就職活動でも有用で、就活生からも注目を集めている。今回は20代社会人を対象とした、転職活動におけるChatGPTについての調査結果を紹介。デジタルネイティブ世代は、どのようにAIを活用しているのだろうか。
20代の5割はChatGPTの利用経験あり
20代向け転職就活サイト「Re就活」を運営する株式会社学情のアンケート調査によると、20代社会人のChatGPT認知率は94.1%だった。内訳としては、内容は知らないが名前は知っているという人は17.9%だが、名前も内容も知っている人は76.2%にものぼる。デジタルの活用に慣れ、流行にも敏感な20代にとっては、もはや知っていて当然の技術であるようだ。
さらに利用率の調査では、50.2%「ChatGPTを日常生活で使用したことがある」と回答。20代の半数は実際に使ってみたことがあるという。回答者の声としては、「話題になるので一度、使ってみた」「どのような使い方ができるか試してみたかった」など、注目が集めっているツールなので、とりあえず触ってみただけの人が多いようだ。
しかし「要点をまとめてくれるので時短になる」など、実際に業務などで有効活用している人も少なくないのかもしれない。
6人に1人は「志望動機の作成」「企業研究」などにChatGPTを活用
続いて、転職活動におけるChatGPTの利用についての調査したところ、その利用率は16.7%で、6人に1人は転職活動でChatGPTを活用したことがあるようだ。活用経験のある人からは「志望動機のたたき台を作ってもらった」「企業研究に活用した」などの声が挙がった。書類作成や情報収集など、時間がかかることをChatGPTに任せることで、転職活動の効率化を図っていると考えられる。
一方で、使用経験のない人からは「最新の情報が反映されていないので、企業の最近の動向を知るのには不向きだと思う」「転職活動のように自分の人生にかかわることに使用するのは不安がある」といった意見が寄せられた。情報の正確性などが問題視されている、ChatGPTを転職活動で利用することに抵抗がある人が多いのかもしれない。
また、ChatGPTに考えてもらうと一般的な内容になってしまい、自身の熱意や思いが伝わらないことを懸念している人も多いようだ。
現状、転職活動におけるChatGPTの利用はまだ限定的ではあるものの、性能がさらに向上し使い勝手がよくなれば、さらに普及は進むと考えられる。ただし、企業の選考において、最終的に重要になるのは自身の考えや熱意を伝える自己表現であるため、AIの力を過信せず、あくまでもサポートツールとして、ChatGPTを活用していくべきだろう。
出典元:【株式会社学情 / PR TIMES】
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