インターネット回線を選ぶとき、おすすめの選択肢の1つが「ホームルーター」。光回線のような工事が不要で、置くだけでモバイル回線を使った通信が可能。代表例にはドコモのホームルーター home 5Gが挙げられます。
ドコモのホームルーター home 5Gはコンセントに挿すだけで利用可能。そんなドコモhome 5Gには、あまり知られていない裏ワザがあります。実は、このホームルーターはSIMフリー端末なので、ドコモ以外のSIMカードも利用可能。たとえば、楽天モバイルのSIMカードを挿入すれば、楽天モバイルの料金プランでより安くWi-Fiを利用することができます
この記事では、ドコモhome 5Gのメリットや通信速度、料金などを詳しく解説。また、楽天モバイルのSIMカードを挿入するとできることや注意点もご紹介します。
ドコモのホームルーター home 5Gとは？メリットは？
ドコモのホームルーター home 5Gは、面倒な工事が不要でWi-Fiを使うことができるのが最大の魅力。
工事不要で即使うことが可能
光回線などを導入する際、基本的には工事が必要。しかし、ドコモのホームルーター home 5Gは申し込みを行い、届いた端末をコンセントに挿すだけで使えるので、面倒な工事を行ったり、工事待ちをしなくて済みます。
5Gに対応
ドコモhome 5Gは、5Gに対応しています。最大受信速度4.2Gbpsなので、ホームルーターとしては最速レベルといえるでしょう。
実はルーターはSIMフリー端末
ドコモのホームルーター home 5Gは意外と知られていないのですが、実はSIMフリー端末です。よって基本的にはドコモのSIMでの運用が想定されていますが、他社SIMでも運用可能。
差し替えて使う方法は、後半で解説します。ちなみに楽天モバイルではなく、povo 2.0などももちろん対応しています。
端末代金は実質無料
最新端末「home 5G HR02」は「home 5G プラン」と一緒に購入すると、最大36カ月、月々1,980円の割引を受けることができます。
端末代金は7万1,280円ですが、36回払いにすれば月々の支払額は1,980円。つまり、端末は実質無料で利用することができます。
ドコモhome 5Gの通信速度の目安
先述した通り、ドコモhome 5Gの通信速度は最大受信速度4.2Gbps。しかし、これはあくまで「最大」であって、常時この速度が出るわけではありません。
ユーザーが実際に速度を投稿しているみんなのネット回線速度によると、ドコモ home 5Gの平均通信速度は、上りが19.68Mbps、下りが180.31Mbps、平均Ping値が50.97msとなっています。
ドコモhome 5Gの料金の目安
ドコモhome 5Gの料金は以下の通りです。
| 月額料金 | 4,950円 |
| 契約事務手数料 | ドコモショップ・量販店：3,850円 ドコモオンラインショップ：0円 |
| 端末代金（HR02） | 実質無料（71,280円） |
※すべて税込み価格
ドコモhome 5Gと他社ホームルーターの比較
各社が出しているホームルーターに比べ、「ドコモhome 5G」は料金はやや高いものの、速度は速い傾向にあります。
料金と速度の一覧は以下の通りです。
| 名称 | 月額料金 | 通信速度（下り最大） | データ容量 |
| ドコモhome5G | 4,950円 | 4.2Gbps | 無制限 |
| SoftBank Air | 1年目：3,278円 2年目以降：5,368円 |
2.1Gbps | 無制限 |
| Rakuten Turbo | 1年目：1,980円 2年目以降：4,840円 |
2.1Gbps （ベストエフォート方式） |
無制限 |
| au ホームルータープラン5G | 1年目：3,278円 2年目以降：5,170円 |
2.7Gbps | プランにより異なる 月30GB～無制限 |
| WiMAX Speed Wi-Fi HOME 5G L12 | ギガ放題プラス ホームルタープランの場合 ～13カ月目まで：4,268円 |
2.7Gbps | プランにより異なる 月30GB～無制限 |
他社に比べ、「ドコモhome5G」は1年目の料金割引がないのがネック。他社の2年目以降の料金と比べても、料金が特別安いということはありませんが最大速度はダントツです。
なお、ホームルーターの比較については以下の記事で解説しているので参考にしてください。
ドコモhome 5Gとドコモ光を比較
ドコモhome 5Gの利用を検討している方の中には、同じドコモ系の「ドコモ光」との違いを知りたい方もいるでしょう。
ドコモhome 5Gとドコモ光の比較は以下の通り。
| ドコモhome 5G | ドコモ光 | |
| 通信方式 | 5G/4G | 光回線 |
| 最大受信速度 | 下り最大4.2Gbps | 1Gbps/10Gbps |
| 工事 | 不要 | 必要 |
| SIMフリー端末 | あり | なし |
| 実質端末代金 | 0円 | 0円（無償レンタル） |
| 月額料金 | 4,950円 | 5,280円～ （プランによって異なる） |
| データ容量 | 無制限 | 無制限 |
料金面での差はさほどありませんが、やはり「ドコモhome 5G」は工事不要で光回線よりも安く、速度にも大きな違いがないのが魅力的。コンセントを挿すだけで使えるので、面倒な工事も不要です。
5Gにも対応しているので、一般的な用途であれば「お手軽かつ高速な通信プラン」として非常に優れた選択肢です。
ドコモhome 5Gの申し込み方法と利用までの流れ
実際にドコモhome 5Gを申し込む手順は以下の通りです。なお、本人確認書類の提出時、自身の顔写真の撮影をして認証を行うため、スマホから申し込みを行いましょう。
まず、ドコモ公式ホームページにアクセスします。
【1】まず、「【STEP 1】お申込み」より、①「HRO2を予約・購入する」をタップします。【2】続いて、ルーターの選択と、購入方法の選択をします。今回は、「新規契約」で進めます。機種変更の方は「機種変更」を選択してください。選択出来たら②「カートに入れる」をタップします
【3】ショッピングカートが表示されるため内容を確認し、③「購入手続きに進む」をタップします。dアカウントを持っている人はログインして手続きを進めることも可能。【4】本人確認提出書類についてやプランについての説明が表示されるため、内容を確認の上、④「購入手続きに進む」をタップ
【7】続いて、⑦提出する本人確認書類を選択します。【8】⑧本人確認書類には、現住所が記載されていることを確認し、本人確認書類の撮影とアップロードを行います。外部サイトに遷移しますので、表示される通り書類の撮影と自分自身の顔の撮影を行ってください。⑨次に名前の入力を行います。【9】⑩生年月日、⑪性別も入力します
【10】⑫住所を入力します。【11】⑬請求書の送付先住所、⑭電話番号、⑮メールアドレスを入力します。【12】⑯利用者が契約者と同じ、もしくは異なるかを選択します。⑰続いて、支払い方法を選択し、利用規約を確認した後、カード情報等の入力を行ってください
【16】ご注意・ご確認事項を確認し、㉑「はい」をタップ。【17】続いて、㉒料金プラン「home 5G プラン」を選択します。【18】必要に応じて㉓ファミリー割引や㉔オプションサービスを追加してください
【22】㉘続いて支払回数を選択します。選択すると下に月々の支払金額が表示されます。【23】㉙月々サポートに関する注意事項を確認し同意します。また、㉚商品の支払方法を選択します。【24】最後に注意事項を確認して㉛「次へ」をクリックします
これ以降は申し込みの確認画面が表示されるため、内容を再度確認の上、申し込みに進み、購入を確定させましょう。
購入後は、ご購入時に発行したdアカウントにメールアドレスなどの情報を追加し、dアカウントの登録を完了させます。
商品が到着したら、端末にSIMカードを挿入し、コンセントに繋ぎます。端末の裏面に記載されているネットワーク名とパスワードをスマホやパソコンに設定すると、Wi-Fiを利用できます。
ヤフオクなどでルーターを購入するのも実はおすすめ
新規にhome 5Gに申し込むには、ルーターの購入とhome 5Gプランの契約がそれぞれ必要です。しかし後述するように、ホームルーターに格安SIMを挿入して使う場合は中古のホームルーターのみを単体で購入するという手もあります。
ドコモhome 5Gの中古の本体は、ヤフオクなどに出品されているのでそれらを落札して使うのも良いでしょう。ただし商品状態は出品によってまちまちであり、なおかつ中古本体はドコモのサポートの適用外です。あくまで自己責任で利用しましょう
ドコモhome 5Gに楽天モバイルのSIMを挿入してみよう
前述の通り、ドコモのホームルーター「home 5G」は実はSIMフリーです。本体にはHR01、HR02という2つの機種がありますが、いずれも説明書にSIMフリーであることが記載済み。よって以下の手順で、楽天モバイルのSIMカードを挿入して安く本体を利用できます。
ドコモのホームルーターのHR01は、裏側にSIMカードの挿入スロットがあります。カバーを開けて、スロットに楽天モバイルのnanoSIMを挿入。カバーを開けた箇所にはQRコードが記載されているので、そのQRコードを読み込んでAPN設定も行います
HR02もSIMフリー。設定手順もHR01とほぼ同様です。ただ裏面のSIMスロットは、nanoSIMカードトレイを使った方式へと変更されているため挿入時には楽天モバイルのSIMカードをトレイに装着して差し込みましょう
実際、楽天モバイル「Rakuten最強プラン」の実力は？
結論から言えば、4G回線では通常のネットサーフィンや動画視聴が楽しめ、一般的なモバイル回線として使えます。加えて、5Gに対応しているエリアで言えば100mbps以上の速度が期待されます。
100mbpsとは、4K動画の視聴やオンラインゲームなどをある程度快適に楽しめるスピードです。eSportsタイトルのプレイなどで、通信のラグを大きく気にする場合には不向きですが一般的な利用では十分に高速。
5Gは「Sub6」「ミリ波」の二つの電波で構成されます。上のマップのピンクの部分が、データ高速無制限エリア。このうち5Gは青色のミリ波エリアと、緑色のSub6エリア。都内はかなり対応が進んでいて快適ですが、地方では対応エリアがまだまだ少ないのが現実です
5Gサービスの対応エリア、もしくは拡大予定エリアにお住まいの方は楽天モバイルの格安SIMをホームルーターで使うことを検討する価値があるでしょう。たとえば都内在住の方にはおすすめです。
●楽天モバイル「5Gサービス拡大予定エリア」は→こちら
ドコモhome 5Gに楽天モバイルのSIMを挿入するとできること
ドコモhome 5Gに楽天モバイルのSIMを挿入した場合のメリットをご紹介します。
接続台数が増える
楽天モバイルのSIMをスマホに挿してネット接続した場合、テザリングで使えるのはせいぜい1台～数台程度。より多くの台数を接続することも可能ではありますが、スマホのバッテリー消耗や発熱が大きなデメリット。安定的な通信手段になりにくいです。
しかし、ドコモhome 5Gの端末に楽天モバイルのSIMを入れれば、接続台数を増やすことも可能。home 5Gのルーターは、たとえばHR01なら最大64台の接続に対応しています。
スマホのテザリングより、多くの機器を同時かつ安定的にインターネット接続できます。
料金が安い
ドコモhome 5Gでは、月額料金は4,950円（税込）。一方、楽天モバイルは3,278円（税込）のため、月額料金が1,600円以上お得になります。なお、この場合、ドコモhome 5Gの端末料金は自己負担になるので注意が必要。中古で売られているルーターを購入するのもひとつの手です。
持ち運び可能になる
ドコモhome 5Gはコンセントを挿すだけで使えるので、出張先や出かけた先などでも使えると思いきや、実は契約上では申告した設置場所以外での利用は禁止。設置場所以外での利用を繰り返すと、回線解約されてしまう可能性もあります。
しかし、この規約はあくまで「home 5G プラン」のもの。端末だけを購入し、楽天モバイルのSIMに挿し替えれば、端末の持ち運びが可能となります。
ドコモhome 5Gについてよくある質問
ドコモhome 5Gについてよくある疑問と答えをご紹介します。
ドコモhome 5GとSoftbank Airはどちらがおすすめ？
ドコモhome 5Gがおすすめです。ドコモhome 5Gはホームルーターとして高速であり、なおかつHR01もHR02もSIMフリー。一方でSoftbank Airはドコモhome 5Gよりも低速で、なおかつIMEIロックがかかっており、格安SIMを挿しても使えず、Softbank回線のSIMでも契約時のものでなければ認識しません。
ドコモhome 5Gを安く利用可能なキャンペーンやキャッシュバックなどはある？
紹介してきた通り、ドコモhome 5Gは「月々サポート」キャンペーンがあり、「home 5G HR02」の購入と「home 5G プラン」の契約で端末が実質無料になります。
その他にも、29歳以下は月額料金が3,190円になる「home 5G U29デビュー割」を実施中。新規申し込み・購入でdポイントも1万5,000ポイント贈呈されます。
まとめ
ドコモのホームルーター home 5Gは、工事不要で即使うことが可能で、5Gに対応した高速・大容量。非常に魅力的なホームルーターです。
しかし、より自由度を高めて使いたい場合は、端末だけ購入し、楽天モバイルなどのより月額料金が安いスマホ会社のSIMを挿して利用することもおすすめ。料金が安くなる上、持ち運びも可能になるという裏ワザが使えます。