Google Japanによる生成AIサービス・Bardでできることが大きく増えるようだ。Google Japan は12月19日、同社の生成AIサービス「Bard」の日本語版がGoogleサービスとの連携を開始すると発表した。これからは「Gmail」「Googleドキュメント」「Googleドライブ」「Googleマップ」などの各種Googleサービスと連携することが可能となり、さらにカスタマイズ性が増す。
旅行の計画も、マップやYouTubeと連携して案を提示してくれる
では具体的に、新たなサービス連携によりどのようなことが可能になったのか。そもそも、Bardの最大の利点の1つは、ユーザーの質問に応じた回答をしてくれるということだ。たとえば、旅行の計画をたててくれたり、提示したテーマに沿った文章や論文を書き上げてくれたり、難しい科学の事象をわかりやすく説明してくれたりする。それが今回、カスタマイズ性が高まり、リクエストに一歩踏み込んだところまで答えてくれることが可能となった。
たとえば、友人たちとスキーに行く計画をたてるとしよう。今までであれば複数のブラウザを開き、さまざまなサービスやアプリを比較しながら調べていたかと思うが、今後は、自身のGmailのメールから全員の都合のいい日を探して、フライトやホテルの情報を検索するようBardに依頼できる。
また、Google mapとの連携で駅や空港への道順を確認することもできるし、さらには空港でのアクティビティに関する動画をYouTubeで視聴することも可能に。「旅行」のプランをたてるにあたり、それに付随するものや、その過程においても具体的な提案をしてもらえるわけだ。
大学の卒業旅行を友人たちと計画した際は、旅行会社のパンフレットを持ち寄ってわざわざ集まり、みんなで時間をかけながら話し合ってプランを決めていたが、そのとりまとめも含めて、Bardがすべて進めてくれる時代になったのだなと感慨深い。
プライバシー情報の保護という面でも安心できる
他にも、Googleドライブに保存している計画書があったとする。それを「2020年1月」というタイトルから検索して、かつ『短い文章にまとめ直して』といったことも依頼できる。こういった技術が進むと、筆者のようなライターの仕事や、先述の例でいうと旅行会社などがAIに仕事を奪われていくかもしれない世の中になっていくのかと思うと、うかうかしていられない。今後の社会の在り方を大きく変えることになるのだろう。
Googleはユーザーの個人情報の保護に力を入れているため、Workspace拡張機能の使用を選択した場合、Gmail、Googleドキュメント、Googleドライブのコンテンツは人間のレビュー担当者には表示されないようになっているようだ。また、Bardのモデルのトレーニングに使われることもないので、プライバシー保護に関しても安心できる。また、この拡張機能をどのように使うかは、プライバシー設定で管理ができ、いつでも無効化することができる。
引用元:【Google Japan Blog】
※サムネイル画像は(Image:「Google Japan Blog」より引用)