最近は様々なシーンでAI化が浸透していますが、「ChatGPT」についてはどれくらいの人が知っているのでしょうか。モバイル社会研究所による認知率・利用率調査の結果を見ていきましょう。
「ChatGPT」の認知率は6割超、利用したことがある人は全体の15%
米国の非営利団体「OpenAI」が開発した対話型の生成AIサービス「ChatGPT」。ユーザーの質問に対して、ビッグデータの情報から最適な回答を導き出したり、長文を要約したり、文章を作成したりと、その使い方はユーザー次第で多岐にわたります。2022年11月に公開されて以来瞬く間にユーザー数を伸ばし、世界中に浸透していきました。さらにリリース後も進化を続け、2024年5月13日には最新バージョンとして「GPT-4o」がリリースされています。
そんな「ChatGPT」ですが、日本国内での認知度や利用率はどの程度なのでしょうか。モバイル社会研究所では、全国の15歳~79歳の男女6440人を対象に、「生成AIの認知と利用動向」に関するアンケート調査を実施しています。
最初に、「ChatGPT」「Bard」「Bing」の3つの生成AIサービスについてその認知率と利用率を調査。「ChatGPT」では、「よく利用している・利用したことがある」と回答した人は合わせて15.1%、「聞いたことはある」が49.1%で、「聞いたことがない」の35.7%を除く認知率は64.2%でした。「Bard」の13.0%、「Bing」の27.9%と比較して、ChatGPTの認知率はかなり高いことがわかります。
女性よりも男性の方が「ChatGPT」の認知率が高く、10代男性の認知率は9割超
「ChatGPTの利用率・認知率」を性年代別に見ていくと、最も利用率が高かったのは10代の男性で、53%の人が「よく利用している・利用したことがある」と回答。反対に、最も利用率が低かったのは50代の女性で、「よく利用している・利用したことがある」と回答した人はわずか4.5%でした。
一方、認知率を見ていくと、こちらも全体的に男性の方が高女性より高くなっており、男性はどの年代も50%を超えています。最も認知率が低かったのは70代女性ですが、それでも36.9%と、4割近くの人が「ChatGPT」を知っていると回答。幅広い世代に認知されていることがわかりました。
「ChatGPT」を最も利用しているのは学生! 利用率は4割以上
最後に職業別に、「ChatGPTの利用率・認知率」を調査。すると、最も「ChatGPT」を利用しているのは「学生」で44.5%、次いで「教職員」の27.5%という結果に。反対に最も利用していないのは「専業主夫・主婦」の4.9%という結果でした。
モバイル社会研究所が2023年11月に実施した小中学生の親への調査では、37%が「生成AIを学校授業で活用することに賛成」と回答していたこともあり、教育の現場では「ChatGPT」などの生成AIを利用するシーンが増えているのかもしれません。
いまだに進化を続けている生成AIの世界。今後はさらに新たな利用方法が浸透し、これまで利用してこなかった年代や職種への広がりも見せていくのではないでしょうか。その動向に注目しながら、便利ツールを上手に使いこなしていきたいものです。
出典元:【モバイル社会研究所】
引用元:【モバイル社会研究所】
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