ChatGPTが登場して以降、様々な生成AIが登場しています。その中でもひと際その性能で注目を集めているのが「Claude」です。2024年6月には最新版の「Claude 3.5 Sonnet」をリリース。極めて高い推論能力と知識、優れたコーディング能力を持っており、2024年にリリースされたばかりの「ChatGPT4o」よりも、一部では支持を集めています。
今回はそのふたつの性能を比べてみました。
生成AI「Claude 」って?
Claudeは、Anthropic社が開発した生成AI。自然なテキストベースの会話に強みを持ち、推論能力や文章生成などに強みを持ちます。出力の回数制限はありますが、無料で利用可能。なお、有料で利用できるAPIの料金形態は以下の通りです。
Claude 3.5とChatGPT4oを比べてみた!
Claude 3.5とChatGPT4oに同じ指示を与えた場合、アウトプットはどれくらい違うのでしょうか。そこで今回はClaude 3.5とChatGPT 4oにZ世代をターゲットとした2024年秋発売のお菓子の企画アイデアを考えてもらいました。
どっちのAIの方がより良い企画を考えてくれるのでしょうか。
まず、Claude 3.5の出力は以下の通りでした。
商品名「インスタグラム」という極めて分かりやすい企画です。名前には大いに突っ込みどころがありますね。
しかし商品企画の内訳はかなり見どころがあります、Claude 3.5が提案してくれた企画は「ウエハース生地でできた正方形のクッキーをベースに、様々な味と色とのトッピングを楽しめるSNS系お菓子」。
トッピングはウエハースと同梱されるように個別包装で入っており、インフルエンサーとのコラボレーションやフォトコンテスト、限定トッピングの定期的な追加によるマーケティングが予定されています。
商品名こそ現実的ですが、Z世代向けのお菓子としてかなり良さそうな企画です。
一方で、ChatGPT4oの出力は以下の通りでした。
GPT4oの企画は、端的に言って「お菓子会社の企画会議を通らなそうな品質」のものでした。商品発売時期が「秋」であることから、甘栗やかぼちゃ、さつまいものフレーバーのお菓子を企画。合成着色料や保存料不使用のヘルシーなスナックを提案しています。そしてパッケージは「エコパッケージ」とのこと。
指示文に対し、ChatGPTは無難にまとめてありますが、ターゲットとなるZ世代に刺さる要素が少なく、どの世代に向けても販売ができそうな無難な商品提案です。
いい意味でも悪い意味でも面白みに欠けており、あまり実用的といえない内容ですね。
それに対して、Claudeで出力された商品提案はコンセプト、商品デザイン、味、マーケティング戦略のすべてがターゲットのZ世代を意識した内容となっており、一貫性と説得力のあるものとなっていました。
少なくとも今回の筆者の検証の限りでは、Claude 3.5はChatGPTのGPT4oより賢いのは本当だと感じられました。
※サムネイル画像(Image:Robert Way / Shutterstock.com)