ここまでの説明で、Wi-Fi 7のほうがWi-Fi 6Eよりもかなり速度の向上や安定性が見られることがお分かりいただけたと思います。
それなら、やはりWi-Fi 7対応のWi-Fiルーターがオススメかと言われると、現状ではそうとも言えません。
たとえば、バッファローのWi-Fi 7対応「WXR18000BE10P/N(Amazon.co.jp限定)」はAmazonの実勢価格が6万4,980円。Wi-Fi 6E対応の「WXR-11000XE12/N(Amazon.co.jp限定)」は実勢価格で4万4,980円と、2万円もの価格差があります(24年7月20日時点)。
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そもそも、自宅のネット回線が100Mbpsや1Gbpsでは、高価なWi-Fi 7を導入してもオーバースペックです。少なくとも自宅が10Gbpsの高速回線でないとWi-Fi 7対応機を購入しても、その性能を実感するのは難しいでしょう。
しかも、現状ではWi-Fi 7に対応できるデバイス(クライアント)もあまり販売されていません。
たとえば、iPhone 15 Pro/15 Pro MaxはWi-Fi 6Eをサポートしていますが、iPhone 15/15 PluはWi-Fi 6までしか対応していないのです。
もちろん、Wi-Fi 7対応の最新モデルを買っておいたほうがより長く使えると思います。しかし、現状ではWi-Fiルーターが高額すぎるので、仕事や趣味でどうしても10Gbpsの速度をWi-Fiでも活かしたいといった特別な理由がない限り、Wi-Fi 6E対応モデルで十分でしょう。
実際、筆者の自宅は1Gbpsのネット回線+Wi-Fi 6の環境ですが、実効速度で300~500Mbps程度は出ますので、4K動画の再生でも困ることはありません。
ちなみに、Wi-Fi 6E対応モデルならバッファロー「WSR-5400XE6/N(Amazon.co.jp限定)」が、1万7,980円とグッと安く入手できます。
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まとめ
いかがでしょうか? 今回は「Wi-Fi 6/6E」と「Wi-Fi 7」は何が違うのか? そして、今買うならWi-Fi 7にしたほうがいいのか検討してみました。確かに、Wi-Fi 7のほうがWi-Fi 6/6Eよりかなり高速で安定性も高いのですが、現状では対応Wi-Fiルーターの価格が高すぎます。
今、Wi-Fi 7を購入すべき人は、自宅のネット回線が少なくとも10Gbpsであること。今後も、最新のパソコンやスマホを購入する予定のある人でしょう。あるいは、自宅が広すぎて電波が届きにくい場合は、320MHz幅やMLO技術と搭載したWi-Fi 7対応ルーターよって隅々まで電波が届くようになる可能性はあります。もし、そのような事情がない人がWi-Fiルーターを新調するなら、価格がこなれてきたWi-Fi 6E対応のWi-Fiルーターで十分でしょう。
なお、長期的に考えると6GHz帯に対応しないWi-Fi 6のWi-Fiルーターは、Wi-Fi 6Eとの価格差も少ないので避けたほうが無難だと思います。
※文中の価格はすべて税込みです。
※サムネイル画像(Image:rafapress / Shutterstock.com)