Windows 7のサポート終了や年度末の機材入れ替えで、廃棄するパソコンが増えるこの時期。もっとも怖いのが、捨てたパソコンのHDD(ハードディスク)からのデータ流出だ。個人のプライベートデータの流出も困るが、もし、企業や公共団体で扱っている個人情報や機密情報が洩れたら、ゴメンでは済まなくなる。そこで今回は、完全にHDDを破壊してデータ流出を防ぐ方法を紹介しよう。
個人のHDDならハンマーで叩き壊せばいい!
パソコンのデータはHDD(ハードディスク)やSSD(ソリッドステートドライブ)などの記録媒体に保存されているが、不要なデータを「ゴミ箱」に入れて削除しても完全に消去されてはいない。復元ソフトを使えば簡単にデータを復元できてしまうのだ。最近では企業や公共団体で処分されたHDDからデータが流出して大きな社会問題になっており、不用意にHDDを捨てると大変なことになる。では、いったいどうすればいいのだろうか?
まず、個人のHDDからのデータ流失を防ぐには、ハンマーなどで物理的にHDDを“破壊”するが手っ取り早い。HDDは非常に衝撃に弱いので、意外と簡単に使用不能にすることができる。内部のディスクが割れてしまえば、凄腕のハッカーでもデータを完全に復元することは難しくなる。
次におすすめなのは、家電量販店やパソコン専門店のサービスだ。たとえばビックカメラやソフマップの「HDD破壊サービス」では、持ち込んだHDDを目の前で専用マシンを使って破壊してくれる。しかも、費用は1,020円と非常にリーズナブルなのだ。破壊したHDDは返却してもうか、そのまま店舗で廃棄するかを選ぶことができる。
ちなみに、ソフマップでは法人専用の有料サービスもあり、企業や公共団体などに出向いてのHDD破壊を依頼することも可能である。
個人であれば、パソコンから取り出したHDDをハンマーで叩いて壊せばOK。写真では蓋を外してあるが、HDDは非常にデリケートなので蓋の上からガツンと何度か叩くだけで確実に壊れる。これでデータを復元することはほぼ不可能になるのだ
(Image:biccamera.co.jp)
ビックカメラやソフマップでは専用装置を使い、HDDを1台当たり1,020円(税込)で破壊してくれるサービスを行っている。パソコンから取り出す場合は別途520円(税込)必要になる
(Image:sofmap.com)
ソフマップでは法人向けの出張サービスもある。企業や公共団体のHDDを確実に破壊するなら、こちらのサービスのほうが便利で安心だ
無料でHDDを処分したい場合はインバースネットがおすすめ
ビックカメラやソフマップの「HDD破壊サービス」は、パソコンかHDDを店舗に持ち込むのが面倒だ。そんなときには、ドスパラの「HDD破壊サービス 発送BOX」を利用してみよう。佐川郵便の宅配を利用した専用BOXにHDDを入れて発送すれば破壊してもらえるので楽チンなのだ。破壊証明写真を送ってもらうこともできるので宅配でも安心できる。
とはいえ、そもそもパソコンからHDDを取り出す方法がわからないというメカ音痴の人もいるはず。そんな人には、ヤマダ電機グループであるインバースネットの「パソコン無料処分サービス」がいいだろう。こちらは壊れたパソコンでも無料で引き取ってもらえるサービスで、佐川急便の着払いでパソコンを送るだけでOKだ。もちろん、送ったパソコンのHDDは初期化されて中古品として再販売されてしまう可能性もあるが、インバースネットでは国際的な情報セキュリティ規格であるISMSを取得した事務所で作業を行うので、データ流出の恐れはまずないと考えてよいだろう。
(Image:dospara.co.jp)
ドスパラでは宅配便でHDDの破壊を依頼できる。有料の専用BOXにHDDを入れて発送するだけでいいので手間いらずだ
(Image:shop-inverse.com)
ヤマダ電機のグループ会社・インバースネットなら壊れたパソコンでも無料で処分してもらえる。しかも、ヤマダポイントが200ptももらえるのだ