テレワーク(在宅勤務)中であっても、手軽にオンライン会議ができることで利用者が急増しているWebビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」。ところが、米国FBIは「Zoom」にはセキュリティ上の脆弱性があると警告。一部の学校ではすでに使用禁止になっているという。果たしてこのまま「Zoom」を使い続けても大丈夫なのだろうか?
第三者が勝手に会議に乱入するトラブル発生!
新型コロナウイルスの影響を受けて、日本全国でテレワーク(在宅勤務)する人が増えている。しかし、複数人が同時参加するオンライン会議をする必要もあるため、急速に利用者を伸ばしているのがWebビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」だ。
オトナライフでもすでに『Webビデオ会議ソフト「Zoom(ズーム)」の使い方と参加方法 スマホで簡単にできる』で「Zoom」を紹介しているが、Windowsパソコン、Androidスマホ、iPhone、iPadなど、多様な既存デバイスで利用できることや、参加するだけならアカウント登録不要でOKなど、その手軽さがウケているようだ。
ところが、その「Zoom」にセキュリティ上の脆弱性があると「東洋経済ONLINE」が報じている。米国ではFBI(米国連邦捜査局)が、会議中に何者かが乱入して妨害する被害が頻発していると警告。すでに、ニューヨーク市では学校で「Zoom」を使用しないように通達しているという。
(Image:zoom.us)
米国でも利用者が急増している「Zoom」だが、セキュリティ上の脆弱性が発覚し、米国FBIが警告する事態に……
米国FBIが推奨する「Zoom」の安全対策とは?
米国で「Zoom」が問題となっているのは、外部から第三者が会議にアクセスするのを防ぐ「エンドツーエンド暗号化」が施されていないこと。これでは、ハッカーが会議に侵入して、Webカメラやマイクを乗っ取ることができてしまう。
すでに「Zoom」はセキュリティ対策を強化しているとのことだが、米国FBIでは、今後「Zoom」を使用する場合は以下の対策を実施することを推奨している。まず会議を「公開」しないこと。「非公開」にするには、会議参加者にパスワードを発行する、あるいはホストが会議への参加者を管理できる「待機室」を設定すること。また、SNSで会議のリンクを共有しないこと。さらに、Zoomの画面共有を「ホストのみ」に変更するなどの対策が有効だという。もちろん、アプリは最新版を使用することも忘れてはいけない。
今後も安全に「Zoom」を使用したいなら、これらの対策は必須であろう。
参照元:「利用者が爆増「Zoom」を使うと何が危ないのか」【東洋経済オンライン】
参照元:「Zoom」のセキュリティを懸念–米上院や独政府も使用制限との報道【CNET JAPAN】