電子機器や製品メーカーについて調べているとしばしば耳にする「EOL」。この「EOL」とは何を意味している用語なのかご存知だろうか?「EOL」とは何を意味しているのか。また、EOS/EOEなどの類似語との違いは何なのか紹介しよう。
EOLとは?
産業製品などのメーカーサポートでよく耳にする「EOL」という用語をご存知だろうか?また、「EOL」と似た用語にEOSやEOEというものがある。「EOL」とはどのような意味を持つ用語なのか、「EOL」に似たEOSやEOEという用語とは何が違うのか見ていこう。はじめに、「EOL」とは何を意味している用語なのか確認していこう。
・一般的な意味
「EOL」とは、「End Of Life」の頭文字をとったものであり、モノの寿命や限界といった意味がある。製品の開発時には一般的にその製品の一生であるライフサイクルを考える。そのような時に、「EOL」としてその製品の推奨使用期間を設定することが多い。OSなどのソフトウェアで言えば、メーカーがそのソフトウェアの更新や修正を行う期間を設定することだ。
・製品のサポート用語における意味
一般的に「EOL」とは、IT製品を中心とした工業製品のメーカーサポートについて利用されている用語だ。つまり、「EOL」とはある製品におけるメーカーサポートの期限を指す意味で利用されている。また、製品としては物理的なモノ以外でもOSなどソフトウェアのメーカーサポート期間としても利用されている。物理的な製品において日本語で表した場合には「終売」、「サポート期限」というと分かりやすい。
・EOLはなぜ必要?
それではなぜ「EOL」が必要なのか、「EOL」の必要性を考えていこう。「EOL」がない場合(設定していない場合)を考えると分かりやすい。ある製品を販売するメーカーがその製品の「EOL」を考えずに販売を続けたとしよう。その場合、そのメーカーは製品を購入したお客様からの改善や修理の要望に応え続ける必要が出てくる。そこで、メーカーは製品の発売と同時に、「EOL」として製品の発売や終売から起算して、将来のある一定時期ですべてのサポートを終了するという期日を設定する。
これによって、メーカーは予めその製品に対する将来的な販売後のコストを試算しやすくなり、新規製品の開発や販売に力を入れることができるようになる。
ソフトウェア分野においても同様である。記憶に新しい「EOL」で言えば、Windows7のサポート終了をイメージすると分かりやすい。マイクロソフトはWindows7発売時からサポート期間を設定しており、その期日になってからはWindows7に対するサポートを一切行わないと明言していた。つまりこの期日がWindows7の「EOL」といえる。
「EOL」と似た用語に「EOS」や「EOE」といったものがある。「EOS」や「EOE」という用語にはどのような意味があるのか確認していこう。
・EOSは販売終了
「EOS」は「End Of Sales」の略である。つまり「EOS」を日本語で表すと「終売」という意味になる。「EOL」も同様の意味で使われることがあるが、利用する場面によって使われる用語が異なる。「EOL」と比較すると、「EOS」は終売という意味が強い用語であり、製品のライフサイクルを考える上での使用が主だ。
・EOEは技術サポート対応終了
「EOL」はIT系の工業製品以外でも様々な場面や製品に対して利用されている用語だ。しかし、その中でも技術サポートに特化した用語として「EOE」といった用語もある。「EOE」については、利用されているシーンやメーカーによって「EOL」と同じ意味で利用されていることが多い。
EOLとEOS/EOEとの違い【比較】
「EOL」には類似語として「EOS」や「EOE」などいくつかの用語が存在する。では、「EOL」とその類似語はどのように使い分ければいいのか、それぞれの用語の利用シーンについて解説する。
・メーカーによって名称が異なる場合がある
実は、実際の場面において「EOL」とその類似語は区別されることなく利用されていることが多い。また、メーカーによって「EOL」とその類似語どの用語を使うかもまちまちだ。そのため、「EOL」やその類似語が出てきたときには大きなくくりとして「サービス終了」「終売」と理解しておけばいいだろう。