新型コロナウイルス感染症の影響により、一斉に世の中に普及したテレワーク。社内コミュニケーションはWeb会議やチャットに移行し、直接社員同士で顔を合わせる機会が減った人もいるだろう。しかし、全国の緊急事態宣言が解除されて早半年。現在もテレワークを行っている会社もある一方、テレワークへの取り組みをやめた会社もある。
今回は、テレワークの許可・推奨を行っている職場の実態とその原因をお伝えしていく。
国はテレワークを推奨も実施する企業は減少
LINEは、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を通じ、新型コロナウイルス感染症拡大によって企業や人々の生活の変化を定期的に調査している。2020年10月29日に公表したテレワークの実施状況は、8月31日時点の調査においてテレワークの許可・推奨を行っている職場は、全国で24%とのこと。4月の緊急事態宣言下時点では、35%だったものが11%の減少を見せている。新しい生活様式に拍車がかかっていると思いきや、現状はテレワークの許可・推奨を行っている職場は減りつつあるようだ。
テレワークが定着することを願っているビジネスパーソンは決して少なくないだろう。テレワークになった途端、自分だけの作業空間が創出され、生産性・効率性の向上につながったり、理想的なワークライフバランスを実現できたりとメリットを実感することができたかもしれない。
しかし、現状はコロナの感染状況が一時的に落ち着いている現状もあり、テレワークの許可・推奨を行っている職場は減りつつあるそうだ。この背景には、もしかしたら一般社員と経営者層とのテレワークに対する考え方の違いがあるという声も。Dropbox Japanは、国内の経営者層の約半数がテレワークに対してメリットを感じていないという驚きの調査報告を行っている。
経営者層にとっては、テレワークを推進すると、部下の働く姿や成長する姿を自らの目で確認できないなどのデメリットがあると考えている場合も多いようだ。経営者層と一般社員の隔たりが、テレワークの普及が進まないひとつの原因なのかもしれない。
参照元:「テレワークの許可/推奨」の職場割合は全国で24%に低下–LINEリサーチ調査【CNET Japan】