アップルが、Googleフォトに写真や動画を転送できる新たなサービスをスタートさせた。これまではiOSの端末上で取得したデータは端末に保存するか、もしくはクラウド上のiCloudに保存するかであった。しかし、今回明らかになったサービスによると、iCloud上のオリジナルファイルはそのままに、Googleフォトにデータを移行できるようになるという。シンプルで使いやすいつくりだが、6月からGoogle フォトのストレージは無料版の容量が15GBまでで制限がかかるようになってしまうことがネックになりそうだ。15GBを超える場合は有料サービスとなるため、他社のフォトストレージサービスに乗り換えるユーザーも増えるのではないか。
iCloud上のデータは残して移行
Googleフォトへのファイル転送の利用方法は簡単だ。従来のiCloudとGoogleフォトへのアクセスを可能にしたあと、Apple IDでサインイン。その後「Transfer a copy of your data(データのコピーを転送する)」を選択することで保存できる。iCloudに保存したオリジナルファイルは残したまま、コピーするかたちでGoogleフォトに写真を移すことができる。
これまで、アップルはiCloud上での保存を推奨してきたが、ついにGoogleとタッグを組むことに、驚くユーザーも多いのではないだろうか。操作方法は簡単だが、無料で提供するストレージサービスにユーザーが流れてしまう危険性もないとは言えないだろう。日本での利用開始は未定のため、いつ頃サービスが提供開始されるのか、注目が集めるファンも多いように感じる。
Googleは2020年11月、これまで無制限で残すことができていたGoogleフォトのデータ容量を、2021年6月頃から無料版での写真保存容量を15GBに制限することを明らかにしている。15GBを超過した場合、100GBのプランであれば月額250円の有償で利用可能になるという。すでにアップロードされている写真に関しては対象外となるが、新たにデバイス内に保存していた写真をGoogleフォトで保管しようとする場合は、何かしらの工夫が必要となってくる。PCのローカルディスクに引っ越したり、ほかのフォトストレージサービスを利用したりと検討しなくてはならないだろう。
1つ難点なのが、データ容量はGoogleフォト以外にGoogleドライブやGメールもカウントの対象となってしまうこと。そのため「全体の上限が15GB」ということになり、写真の保存容量は大幅に削られてしまうことが予想される。
これまでは気軽に利用できていたGoogleフォトも、これからは自分自身が本当に残したいデータを選別することも重要になっていきそうだ。読者のみなさんもこれを機にスマホやオンラインストレージにある写真データを見直して、いるもの・いらないものの整理を行ってみてはいかがだろうか。
参照元:Apple、これでいいの? iCloudからGoogle Photosに写真を移せる公式ツール【GIZMODO】
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