どんな企業でも、企業同士だけでなく世間から自社がどうみられているのかという評判は気にするものだろう。特に世界的に名の知られている大企業は、評判によってブランドイメージがガラリと変わってしまえば世界中に与える影響も大きいため、なおさらだ。そんな中、世界15カ国を対象に企業の評判を判断する調査が行われた。
今回は、そこで発表された意外な結果に注目していきたい。
企業の評判、第1位は2年連続
調査会社のRepTrakが毎年行っている企業の評判を判断するための指標を活用した調査「Global RepTrak® 100」の2021年版の結果が発表された。
Global RepTrak® 100は、製品とサービス、イノベーション、パフォーマンスといった指標に対して、0から100までの評価を行い、ランク付けしたものだ。今回の2021年版は2020年12月から2021年1月の間に、世界15カ国68,577人に対してオンライン上にて行われた。今回は世界的にも様々な影響を及ぼしているコロナ禍ということもあって、いつもとは少し見方が変わってくるかもしれない。
世界的企業が名を連ねる中で堂々たる1位に輝いたのは、2020年に続き「レゴ グループ」で、唯一の80点越えで「優れた企業」として評価を受けた。次いで2位は「ロレックス」、3位は「フェラーリ」となり、それぞれ昨年から1つ上の順位へと上昇する結果となった。
もちろん日本企業も劣ってはいない。6位「キヤノン」、10位「ソニー」と、2社がトップ10入りをはたしている。その他「任天堂」や「トヨタ」なども昨年に続きランクインした。
そんな中、「アップル」は昨年の結果から11位アップさせて46位にランクイン。しかし、「マイクロソフト」は9位、「グーグル」が15位、続く16位に「インテル」と、IT業界のライバル各社はアップルよりもはるか上の順位に。
また、韓国の「サムスン」も昨年の44位から17位と大きくジャンプアップ。2020年10月に発表されたスマートフォン販売台数は約8,020万台(IDCによるデータ参照)で、世界で販売されたスマートフォンのうち4台に1台を占めるほどの存在感を見せたことが、驚異的な追い上げの要因かもしれない。この先の成長もさらに期待される。
さらにランキングを見ていくと、全体的に見ても平均評価点数は75点と過去最高にまで上がっており、昨年2位の座に就いていた「ディズニー」は77.5点という高得点でも8位にまで格下げ。コロナ禍において何かしら影響があったと考えられる中で、各企業それぞれ並々ならぬ企業努力をしていながらも、アップルやディズニーでさえ高評価を得ることが難しく、それを毎年維持することはさらにハードルの高いことである様子が伺えた。
このランキングはあくまで人々の評価のみを基にした一指標ではあるが、各企業はこの評価をもとにさらなる企業努力を重ねることが期待される。
アップルも、近年IT業界で軽視されがちな個人情報を重視する方向に舵を切っていることは様々なニュースで伝えられている。ここからまた1年をかけてどのような取組みを展開していき、来年の結果にどのように反映されるのか注目していきたい。
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※サムネイル画像(Image:ThewayIsee / Shutterstock.com)