アメリカのマイクロソフトは現地時間の6月24日、Windows 11を正式発表した。新機能がかなり追加されているが、以前からの発表通り、「Internet Explorer(IE)」をはじめ、様々なアプリや機能が排除・縮小されている。「何かを得るには何かを失わなければならない」とはよく聞くけれど、上記機能のヘビーユーザーは慣れるまで少し時間がかかるかもしれない。ここでは消滅機能について紹介する。
IEが消え去り、ブラウザはMicrosoft Edgeに一本化。ライブタイルも終了
まずは消滅するものから。多くの人に親しみのあるものの筆頭はInternet Explorerだろう。一時期は“Webブラウザ”といえばIEのことを指すくらいメジャーなブラウザだったが、セキュリティ関連などの様々な問題が後を絶たず、問題視されていた。そのため、多くのユーザーがグーグルの「Chrome」やアップルの「Safari」などに流れ、マイクロソフト自身も新たなブラウザ「Microsoft Edge」をリリースし、そちらへ誘導しようとしていた。Windows11でようやくIEが消滅することとなったが、IEベースのWebサイトなどにアクセスしたい場合は、Microsoft Edgeの「IEモード」を利用すればOKだ。ちなみに、Windows10でも2022年6月15日にIE 11のサポートが終了予定となっている。
さらに、スタートメニューを開いた際にブロック状にアイコンが並ぶ「ライブタイル」も消滅。Windows8から続く機能だったが、Windows11では「ウィジェット」にその役目が引き継がれる。名前付きグループやアプリのフォルダのピン留め、レイアウトのサイズ変更はできなくなるため、慣れるまで時間がかかるかもしれない。なお、「ニュースと関心事項」もタスクバーから削除され、ウィジェットに役目が渡される。
次に、機能が縮小されたものをみていこう。まず、Windowsの音声アシスタント「Cortana(コルタナ)」は、初回システム起動時にガイダンスが起動しなくなる。タスクバーへのピン留めも行われない。マイクロソフトは「Microsoft 365」のAIアシスタントにシフトしていくことをすでに発表しており、終わりに向けた歩みの一つといっていいだろう。
Skypeのプリインストールやクリーンインストールも今後されなくなる。削除されるわけではないので、利用したい場合はMicrosoft storeからダウンロードすればOKだが、マイクロソフトからすればTeamsの利用を促したいのだろう。他に自分自身でインストールが必要なのは「3Dビューアー」、「Windows 10向けのOneNote」、「ペイント3D」だ。
また、指やsurfaceペンで操作しやすい「タブレットモード」が用意されていたが、Windows 11では廃止される。しかし、キーボードが取り外されると自動的に指で操作しやすいUIに切り替わるため、特に問題ないだろう。
いかがだろうか。Windowsに限らず、アップデートによる変化はいつの時代も人々を戸惑わせるが、慣れてしまえば思い出話。きっと「そんなこともあったね」と言い合える日がすぐに来るだろう。
参考元:グッバイInternet Explorer。Windows 11で消えたもの【GIZMODO】
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