2021年10月に発売された「Google Pixel 6 Pro」は、Android OSを開発するGoogleの純正スマホ。とくにこのモデルはGoogleがプロセッサまで自ら開発し、プロレベルのカメラレンズを搭載したと豪語している。そこで今回は、カメラ性能には定評のある「iPhone 13 Pro Max」と「Google Pixel 6 Pro」の2台を使って、実際にどっちが美しい写真を撮れるのか検証してみたぞ!
Google純正スマホの最高峰「Google Pixel 6 Pro」とは?
昔から「SNS映えする写真を撮るならiPhone!」というのが定説である。確かにiPhoneのカメラは、安価なAndroidスマホよりもキレイな写真が撮れるのは事実だろう。
だが、最近では1インチの巨大なイメージセンサーを採用したソニー「Xperia PRO-I」や、ライカと共同開発したレンズを搭載するシャープ「AQUOS R6」をはじめ、高性能カメラを売りにしたモデルも続々と登場している。
そんななか、2021年10月にはAndroid OSの開発元であるGoogleから、最新OSのAndroid 12を採用し、高性能カメラを搭載した「Google Pixel 6 Pro」が発売された。
Android 12の新機能については→こちらで確認してほしいが、この「Google Pixel 6 Pro」はプロセッサ(Google Tensor)をGoogle自らが開発した力作で、プロレベルのレンズを搭載したカメラも非常に優秀だと評判だ。
そこで今回は、iPhoneの最高峰「iPhone 13 Pro Max」と「Google Pixel 6 Pro」では、どのくらいカメラ性能に差があるのか? どちらが美しい写真を撮れるのか? 実際に写真を撮って確認してみる。
「iPhone 13 Pro Max」と「Google Pixel 6 Pro」のカメラスペックを比較してみる
実際に撮影した写真を比較する前に、「iPhone 13 Pro Max」と「Google Pixel 6 Pro」のカメラ機能のカタログスペックを確認しておこう。
まず、iPhone 13 Pro MaxもGoogle Pixel 6 Proも、それぞれ3種のレンズを搭載している。iPhoneは「広角」「超広角」「望遠」で、Google Pixel 6 Proは「広角」「ウルトラワイド」「望遠」の3種類。超広角とウルトラワイドは同じ意味合いなので、どちらも似たような同じレンズ構成だ。
次に、画素数に関してはGoogle Pixel 6 Proの広角カメラは50メガピクセル(5,000万画素)とあるが、実際に撮影すると1,250万画素相当となる。これは、4つの画像をデジタル処理してひとつの画素にしているから。iPhone 13 Pro Maxが1,200万画素であることを考えると、ほぼ同等の画素数と言っていいだろう。
また、カメラの絞り値(F値)は数値が小さいほど明るいレンズになり、写真がキレイに撮れるが、iPhone 13 Pro Maxのほうが3種類ともレンズが明るい。
しかし、光学ズームはiPhoneは3倍まで、Google Pixel 6 Proは4倍まで可能であり、ズームに関してはGoogle Pixel 6 Proのほうが勝っている。
さらに、Google Pixel 6 Proは、旧型よりも2.5倍の光量を取り込めるイメージセンサーを搭載しており、そのセンサーの実力がどれほどのものなのか期待したいところだ。
■iPhone 13 Pro Max
広角カメラ
絞り値:F 1.5
焦点距離:26mm
超広角カメラ
絞り値:F 1.8
焦点距離:13mm
望遠カメラ
絞り値:F 2.8
焦点距離:77mm
3倍光学ズーム
■Google Pixel 6 Pro
広角カメラ
絞り値:F 1.85
焦点距離:24mm
ウルトラワイドカメラ
絞り値:F 2.2
焦点距離:16mm
望遠カメラ
絞り値:F 3.5
焦点距離:104mm
4倍光学ズーム
※Google Pixel 6 Proの焦点距離は撮影した画像のEXIF情報に記載された情報を記載
実際に撮影した画像を並べて比較してみた!
カメラのスペック上の数値だけを比較してみると、F値で勝る「iPhone 13 Pro Max」のほうが明るく美しい写真が撮影できそうだ。
だが、どちらのスマホも撮影後にデジタル処理を行うので、仕上がった写真にどんな差があるのかは分からない。
そこで今回は、「花」「空」「電飾」「夜景」というシチュエーションで実際に撮影し、それぞれ画像を比較してみたいと思う。
ちなみに、今回はすべて「カメラアプリを起動してシャッターボタンを押すだけ」という条件で撮影した。
これは、ほとんどの人が撮影時にフルオートで撮影し、細かい調整をする人は少ないことを考慮したものだ。
【花】
【空】
【電飾】
【夜景】
まとめ
いかがだっただろうか? どちらのカメラも、フルオートで撮影しても十分に美しい写真を撮影できた。気になる風景などを、サッと撮影するならどちらも満足できる仕上がりだろう。
実際に撮影した写真を比較してみると、見た目より明るく、やや人工的に色鮮やかに補正する「Google Pixel 6 Pro」と、見た目に近く違和感を感じさせない程度の補正をかけている「iPhone 13 Pro MAX」といった印象だ。
撮った写真をそのままSNSなどにアップするならiPhone 13 Pro MAXがおすすめだが、あとから加工する素材としてはGoogle Pixel 6 Proのほうが優れていると感じた。
これまで、カメラと言えばiPhone一択という印象だったが、この結果を見れば「Androidだって決して負けてない!」という印象を持った人も多いのではないだろうか?
ちなみに、Google Pixel 6 Pro(128GB)は公式サイト価格11万6,600円、iPhone 13 Pro Max(128GB)は、公式サイト価格13万4,800円なので、価格差を考えるとGoogle Pixel 6 Proのコスパの良さが光る結果となった。
●Apple「 iPhone13 Pro/Pro Max」(公式)→こちら
●Google「Google Pixel 6 Pro」(公式)→こちら