なんでもスマホから注文できる時代に、スマホ自体の契約はリアル店舗が61.4%とアナログな結果に

最近はスマホでなんでも注文できる。Amazonや楽天市場、最近ではフードデリバリーやネットスーパーなど、たいていのサービスは揃っていると言っていいだろう。慣れれば注文もしやすいし、インターフェースの使い勝手などの違いはあるものの、個々のサービスに限れば、配達員の対応くらいしか注文ごとに大きな差はない。

当然、「スマホからスマホを注文・契約」することも可能だ。ではそうした契約は、スマホを含めたオンライン経由か、店舗(キャリアショップの対面接客)か、どちらが多いのだろうか。MMD研究所とServiceNow Japan合同会社との共同調査によって、なんと48.1%の人が、スマホの契約はキャリアの店舗でしていたことが判明。なぜ?

スマホ契約は1位キャリアショップ、2位オンライン、3位家電量販店など。店舗が人気

「即日で端末を受け取れるから」という、接客とはまた異なる理由で店舗を選ぶ人も。逆にオンラインでしか契約できない内容もあるようだ(「MMD研究所」調べ)

MMD研究所とServiceNow Japan合同会社が共同で実施した「スマートフォンの契約やカスタマーサポートに関する意識調査」の結果が面白い。調査は二つ。予備調査では18歳~69歳の男女7,000人、本調査では通信キャリアと契約しているスマートフォン利用者5,000人を対象に2022年2月9日~2月14日の期間に行われた。

通信キャリアと契約しスマートフォン利用している6,106人を対象に「現在メインで利用しているスマートフォンの通信回線(通信プラン)の契約手続きを行った場所」について聞いたところ、「店舗(キャリアショップの対面接客)」が48.1%と最も多く、「オンラインショップ(インターネット)」の27.4%を大きく上回る結果になったというのだ。しかも3位は「店舗(家電量販店、その他の店舗の対面接客)」で13.3%。キャリアと家電量販店等を単純に足すと、61.4%もの人が、リアルの店舗で契約したことになる!

設定のサポートに満足している人が41.9%。逆に不満な人が11.9%。当たり外れがある?(「MMD研究所」調べ)

さらに同調査で、スマートフォンの契約手続きを「店舗」と「オンライン」で行った人を対象に理由をたずねると、店舗契約者(3,751人)は「直接説明を聞きたかったから」が36.5%、「実際に端末を見たかったから」が27.0%、「相談や質問をしたかったら」が26.5%と、説明や質問、実物の確認が理由だとわかった。確かに、最近はチャットボットも普及しているが、細かな説明や相談・質問、現物確認は店舗で人を相手にやったほうが確実だ。

一方で、オンライン契約者(1,676人)に同様の質問をしたところ、「オンラインでも問題なく手続きできるから」が38.1%、「いつでも手続きできるから」が27.6%、「店舗よりも短時間で手続きできるから」が22.4%だったという。キーワードは“いつでも”“短時間”で、“問題なく”手続きができることか。

オンラインでの契約手続きといえば、2021年3月頃に相次いでスタートしたドコモの「ahamo」やauの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」といった、いわゆる“新プラン”が記憶に新しい。基本的にオンラインのみでの申し込みとなっている(店舗で店員がユーザーの契約操作をサポートするサービスなどは存在するが)ため、今回多数派だった人たちには困ったプランと言えるかもしれない。

新プランが登場した際にはネット上では「自分で契約完了できない人はお断りのプランか」などとも言われていたが、今回の調査結果を見る限り店舗での契約の需要がなくなることは当分なさそうだ。

出典元:スマートフォンの契約やカスタマーサポートに関する意識調査【MMD研究所

※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)

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