近年、「高すぎる」と言われていたスマートフォンプランが大幅に見直され、ドコモの「ahamo」など多数の「新プラン」が登場したことは記憶に新しい。そして最近総務省から、そうした新プランの契約数が「約3,710万に達した」と発表されたことで、改めて割安なプランのニーズが高まっていることを証明した。
今回は、そんな新プランについてお伝えしていきたい。
新料金プラン、1年弱で2,000万以上契約数が増えたことが判明
総務省は5月2日、「携帯電話事業者各社が提供する新料金プランへの移行状況」を発表。その中で「携帯電話事業者各社が提供する新しい料金プランの契約数は本年3月末時点で約3,710万となりましたのでお知らせいたします」と契約数が大幅に伸長していることを明かした。また、約3,710万は一般利用者向け携帯電話契約数の約4分の1に相当するという。
資料では2021年5月末の時点で約1,570万の契約数があったとされるが、わずか11カ月で2,000万件以上の契約が増えたことになる。まさに新プランのニーズの高まりを象徴する数字と言えるだろう。
この数字には、ドコモのahamoやKDDIの「povo(1.0/2.0)」、ソフトバンク「LINEMO(ミニプラン/スマホプラン)」、楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」といった、一般的に新プランと呼ばれる4キャリアの契約のほか、UQモバイルやワイモバイル、さらには格安スマホの一部契約なども含まれている。純粋に新プランの契約数のみがわかるものではないが、その人気を示す数字としては申し分ないだろう。
今後も競争が続いて、ユーザーに嬉しいサービスが誕生することに期待?
携帯料金の値下げは菅前首相肝いりの施策だ
首相時代に新プランの導入を強力に推し進めた菅義偉(@sugawitter)氏もこの結果に言及。「昨年5月末の試算では約1,570万件の乗り換えで、国民負担が約4,300億円軽減しています」と語り、新プランの効果の大きさを伝えた。
このツイートには国民からも多くの反応が寄せられ、1万件以上のリツイートと7.2万件のいいね!(どちらも2022年5月6日時点)が集まりその注目の高さを示した。
新プランの契約数は、ahamoが200万件半ば(2022年2月7日の2021年度第3四半期の業績発表より)と新プランの中でも好調。povoが100万件(2021年10月29日発表より)、LINEMOが約50万人(2021年11月4日の2021年度第2四半期業績発表より)と続いている。キャリアの中で唯一従量制のプランを敷いている楽天モバイルも550万件(2022年2月14日の楽天グループ決算説明会より)に達するなど、その需要は拡大を続けている。
さらにプランを提供するキャリア側も、povoで契約をユーザー側で「トッピング」するシステムを導入したり、LINEMOでも通信容量の大小に合わせて「ミニプラン」を導入したりと、サービス開始後もユーザーニーズに合わせて変化を続ける柔軟な姿勢を見せている。そんな柔軟性を生かして、今後もさらなる競争を通してよりユーザーの求めるサービスが生まれることに期待していきたい。
出典元:携帯電話事業者各社が提供する新料金プランへの移行状況【総務省】
※サムネイル画像(Image:Bhubeth Bhajanavorakul / Shutterstock.com)