春は心機一転、新しい心境で生活をスタートしたくなる季節。スマホも同じように、ぴかぴかの機種に新調したいユーザーもいることだろう。季節柄の需要を見込んでいるのか、大手キャリア3社をはじめとした各社は、新たな料金プランやキャンペーンを実施し、ユーザーの取り込みにかかっている。一方で、スマホないし携帯キャリアとは長く付き合いたいもの。目先のメリットだけでなく、携帯キャリアとしての本質的価値を理解したうえで契約することをオススメしたい。そこで今回は、自社で通信設備を持つ通信事業者「MNO」に関するユーザーのリアルなデータを紹介する。
格安プラン・サブブランド市場で、UQモバイルが頭ひとつ抜けた存在に
MMDLaboが運営するMMD研究所は3月7日、「2023年2月MNOのシェア・満足度調査」の結果レポートを発表した。今回の調査は18歳~69歳の男女40,000人に予備調査、実際にMNOを利用する18歳~69歳の男女2,700人に本調査を行うという大規模なもの。そこから見えてきたのは、UQモバイルの人気ぶりだ。
メインのスマホとして利用している通信サービスの調査では、首位がドコモで29.1%、2位がauの13.1%、3位はソフトバンクの11.0%と大手キャリアがTOP3に入った。それ以降にahamo、povo、LINEMOといった大手キャリアの格安プランやRakuten UN-LIMITやY!mobileのサブブランドが続く。
話題のUQモバイルは、7.1%と中位に位置しており、このデータだけでは決して人気とはいえない。
UQモバイルの人気を象徴するのは、MNOスマホのメイン利用率推移に関する調査結果だ。2021年11月から2023年2月にかけて、UQモバイルは着実に利用率を伸ばし、2022年9月からの増加幅は0.7ポイントと全体トップの数値を記録した。ドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアが数値を落としているからこそ、UQモバイル人気が際立つ結果となった。
さらに、MNO9社のサービスの総合満足度ではUQモバイルが740点でトップを獲得した、ahamo、LINEMO、povoといった大手の格安プランという“刺客”との争いを僅差で制しており、格安プラン・サブブランド界の成長株にふさわしい評価を得ていることがわかる。
しかし、家族や友人にオススメしたいのは「ahamo」!
UQモバイルの人気を表すデータを紹介したが、家族や友人にオススメしたいかを数値化したNPS(顧客満足度)の調査で、1位に輝いたのは「ahamo」だった。-7.7と他社を大きく引き離してのトップとなり、2位は同じく格安プランのpovoが-11.7を記録した。
今回の調査結果からは、メインスマホとして格安プラン・サブブランドが存在感を高めていることが明らかになった。この春、スマホの買い替えや乗り換えを検討しているユーザーは、さまざまな観点から各社をリサーチしてみるのがいいだろう。
出典元:【MMD研究所】
※サムネイル画像(Image:Morumotto / Shutterstock.com)