iPhoneの「iOS 16.7.5」アップデートがリリース iPhone 8&Xユーザーに朗報!

iPhoneの最新版「iOS 17」が適用できるのは2018年以降に発売された機種であり、残念ながらiPhone 8やiPhone Xなどの旧機種はアップデート対象から外れました。でも、安心してください。2024年1月22日、Appleはそのような旧機種に対するセキュリティアップデートの「iOS 16.7.5」をリリースしたのです。これはWebコンテンツ処理時に任意のコードが実行されたり、画像処理時にプロセスメモリが漏洩するのを防ぐといった問題を解決しているので、アップデートしておけば、しばらくはiPhone 8&Xユーザーも安全にiPhoneを利用できるでしょう。

iPhone 8&Xユーザー向けの最新セキュリティアップデートを公開!

新型iPhone 15の発売に合わせて、2023年9月19日に最新版「iOS 17」がリリースされました。

これは2018年以降に発売されたiPhone XS/ XS Max/ XR/iPhone SE(第2世代以降)以降の機種に適用されます。

そのため、最新のiOS 17にアップデートできないiPhone 8やiPhone Xは、安心してiPhoneを利用できなくなってしまうのです。

そのような事情もあり、Appleは2024年1月22日に最新セキュリティアップデートの「iOS 16.7.5」を公開しました。

このiOS 16.7.5には新機能などは追加されませんが、重要なセキュリティ対策が含まれているため、今後もiPhone 8やXを安全に利用するには必須となります。該当するユーザーは、今すぐアップデートしておきましょう。

こちらがiPhone 8/X向けに24年1月22日にリリースされた「iOS16.7.5」です。新機能などは一切なく、重要なセキュリティアップデートのみとなっています

今回のアップデート項目は8件あります。アプリがユーザーの機密データにアクセスできる可能性や、悪意を持って作成された画像を処理すると、プロセスメモリが漏洩する可能性がある問題。

あるいは、Web コンテンツを処理すると、任意のコードが実行されるといった問題が改善されています。

iOSのアップデート方法はiPhoneの設定を開き、「一般」→「ソフトウェアアップデート」から行うことが可能ですので、今すぐ実行したほうが安全でしょう。

iOS 16.7.5へのアップデート手順

まず、iPhoneの設定を開いて「一般」をタップ(左写真)、次に「ソフトウェアアップデート」を選択します(右写真)

画面下にある「ダウンロードしてインストール」を押すと(左写真)、アップデートが始まります。iPhoneが再起動されればアップデートは完了です(右写真)

iOS 16.7.5の具体的なアップデートの内容は?

それでは、24年1月22日にリリースされたiOS 16.7.5の内容を確認してみましょう。

このアップデートはあくまでもiPhone 8やXなどに向けたものですが、一部項目は、ほぼ同時にリリースされたiOS 17.3で修正されたものと同じ内容で、脆弱性を解決しているようです。

●Apple「About the security content of iOS 16.7.5 and iPadOS 16.7.5」は→こちら(英語)

(Image:support.apple.com)

こちらが今回のiOS 16.7.5のアップデート内容です。一部はiOS 17.3と同じ項目が見受けられます(画像はAppe公式サイトより引用)

■iOS 16.7.5の改善内容

【Accessibility】アプリがユーザーの機密データにアクセスできる可能性がある
→プライバシーの問題は、ログ エントリのプライベート データ編集を改善することで解決されました

【Apple Neural Engine】アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある
→この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました

【ImageIO】悪意を持って作成された画像を処理すると、プロセスメモリが漏洩する可能性がある
→この問題はチェックを改善することで解決されました

【Safari】ユーザーのプライベートブラウジングアクティビティが設定に表示される可能性がある
→ユーザー設定の処理を改善することで、プライバシーの問題が解決されました

【WebKit】Web コンテンツを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある
→この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました

【WebKit】悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある
→メモリ処理を改善することで、複数のメモリ破損の問題が解決されました

【WebKit】悪意を持って作成された Web ページにより、ユーザーのフィンガープリントが採取される可能性がある
→アクセス制限を改善することで、アクセスの問題が解決されました

【WebKit】悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードが実行される可能性があります。Apple は、この問題が悪用された可能性があるという報告を認識しています
→型の混乱の問題は、チェックを改善することで解決されました

まとめ

いかがでしょうか? 最新版iOS 17のアップデートから除外されたiPhone 8とXですが、Appleは引き続き重要なセキュリティアップデートをリリースしています。

残念ながら新機能の追加はありませんが、このiOS 16.7.5を適用することで、またしばらくはiPhone 8やXを安心して利用できますね。

ちなみに、Appleではさらに古いiPhone 6s/7/SE(第1世代)向けのセキュリティアップデート「iOS 15.8.1」も提供していますので、これらの機種のユーザーも早めにiOSをアップデートしておいたほうがいいでしょう。

●Apple「About the security content of iOS 15.8.1 and iPadOS 15.8.1」は→こちら(英語)

(Image:support.apple.com)

こちらがiPhone 6s/7/SE(第1世代)向けのセキュリティアップデート「iOS 15.8.1」です。新機能はありませんが、重要なセキュリティアップデートが含まれています(画像はApple公式サイトより引用)

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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