子どもに持たせるスマホのSIMを、どこにすればいいか悩んでいる親も多いと思います。そのようななか楽天モバイルが24年5月より「最強こどもプログラム」を投入しました。これにより月3GB以下なら実質料金が528円になります。そこでここでは、「最強こどもプログラムがどんな内容なのか?」「ほかの格安SIMより本当にお得なのなのか?」について検証してみましょう。
【目次】
1.子どもに持たせるスマホのSIMはどんなものがいいの?
2.楽天モバイル「最強こどもプログラム」なら月3GB以下で実質月額528円から利用できる!
3.LINEMOはフィルタリングサービスが無料!
4.IIJmioは月2GBで月額850円、月5GBでも990円と格安!
5.日本通信「合理的シンプル290プラン」は月1GBで月額290円から利用できる!
6.HISモバイルは月7GBでも月額990円と激安!
7.mineoは速度を抑えて無制限利用できる「マイそく」に注目!
8.イオンモバイルはシェアプランでお得になる!
9.まとめ
子どもに持たせるスマホのSIMはどんなものがいいの?
こども家庭庁の令和5年度の調査によると、小学生で70.4%、中学生では93.0%がスマホを持っているそうです。
子どもがスマホを持っていると、直接本人に連絡できますし現在地が確認できて安心な面もありますが、やはり、いじめや犯罪などに巻き込まれないか心配になりますよね。
●こども家庭庁「「青少年のインターネット利用環境実態調査」調査票・調査結果等」は→こちら
というわけで、今回は子どもに持たせるスマホは、いったいどんなSIMを契約すればいいのか検討してみましょう。
まず、契約するSIMのデータ通信量に関しては、1日30分~1時間程度で夜9時までといったルール作りをしている家庭が多いようです。また、自宅ではWi-Fiが使えるということなら月3GBもあれば十分でしょう。
次に、親や友だちとの連絡はLINEのトークや通話機能を使うことが多いでしょうから、電話のかけ放題は不要かと思います。
そして、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」によって、18歳未満の子どもに携帯電話(スマホ)を持たせるときは、フィルタリングサービスに加入して設定することが義務付けられていますので、この料金も加味して検討しましょう。
●こども家庭庁「青少年インターネット環境整備法・関係法令」は→こちら
楽天モバイル「最強こどもプログラム」なら月3GB以下で実質月額528円から利用できる!
楽天モバイルが2024年5月2日から始めた「最強こどもプログラム」は、12歳以下を対象にした割引プログラム。
最強こどもプログラムは、あくまでも「Rakuten最強プラン」の割引制度であり、事前エントリーすれば月3GBまでの利用で440ポイントが還元されます。
還元されるポイントは楽天ポイントになりますので、買い物だけでなく楽天モバイル料金の支払いにも利用できるのがうれしいですよね。
ただし、月3GBを超えると110ポイントしかポイント還元されませんのでご注意ください。
また、親が楽天モバイルなら家族割の「最強家族プログラム」も適用され、月3GB以下であれば実質月額528円からスマホを利用できます。
しかも、楽天モバイルならRakuten Linkアプリを使うことで「完全かけ放題」が無料になりますので、この点でも“最強”の名にふさわしい内容となっているのです。
●楽天モバイル「最強こどもプログラム 12歳までとーってもおトク!」は→こちら
なお、楽天モバイルでは13歳~22歳までが対象となる「最強青春プラグラム」で毎月110ポイント還元される制度もありますので、12歳以降もお得に利用できますね!
●楽天モバイル「最強青春プログラム」は→こちら
ただし、楽天モバイルでは18歳未満が契約するときに、月額330円のフィルタリングサービス「あんしんコントロール by i-フィルター」の契約が必須となっています。
つまり、楽天モバイルは家族割&こども割適用で月3GBが実質月額528円になっても、フィルタリングサービス料金の月額330円が加算されるため、実際には月額858円になる点は注意しましょう。
LINEMOはフィルタリングサービスが無料!
楽天モバイルの「最強こどもプログラム」を適用すると、月3GB以下の場合は家族割の併用で実質料金が月額528円となります。
ここまで安ければ「もう楽天モバイルで決まりじゃん!」と言いたいところですが、楽天モバイルの5G回線に不安があったり、Rakuten Linkでの音声通話品質がイマイチと感じる人もいるでしょう。
そこでここからは、ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリア回線を使った格安SIMのプランと料金を比較してみます。
まず、ソフトバンクの格安プラン「LINEMO(ラインモ)」です。厳密に言えば格安SIMではありませんが、24年6月現在、月20GBのスマホプラン以外に、月3GBの「ミニプラン」が月額330円で利用できます。
●LINEMO(公式)は→こちら
LINEMOでは、LINEのトークや通話がカウントされない「LINEギガフリー」が利用できるのが重要なポイント。
LINEの無料通話機能では、外部の固定電話などには電話できませんが、友だちや家族とならLINEアプリ同士で思う存分音声通話をすることができるのです。
それでも、実質月額528円の楽天モバイルには及びませんが、LINEMOではフィルタリングサービスが無料で提供されますので、合計金額の差額は132円しかありません。
もちろん、LINEMOは高速5Gソフトバンク回線が利用できますし、LINEのデータ通信量が月3GBには含まれないと考えれば、132円の差は気にしなくてもいいでしょう。
ただし、楽天モバイルはスマホの購入でポイント還元があり、かなりお得に買えますが、LINEMOではスマホの販売がないので、親のお下がりスマホがない場合はそのあたりを考慮する必要があるもしれません。
なお、LINEMOでは24年7月中旬以降に、月3GBまで月額990円、月3GB超~月10GBまで月額2,090円の「ベストプラン」と、月20GBまで月額2,970円、月20GB超~月30GBまでは月額3,960円の「ベストプランV」が投入される予定です。
子どもが高校生になって月3GBで足りなくなった場合は、この新プランに乗り換えるのもアリでしょう。
IIJmioは月2GBで月額850円、月5GBでも990円と格安!
次に紹介するのは格安SIM最大手の「IIJmio(アイアイジェイミオ)」です。
IIJmioはドコモやau回線を利用した格安SIMで、高速5G回線も利用可能。しかも、月額料金は月2GBで月額850円、月5GBでも990円と格安です。
●IIJmio(公式)は→こちら
しかし、IIJmioにはLINEのカウントフリー機能はなく、フィルタリングサービスも月額396円かかってしまうため、月2GBプランでも月額1,246円、月5GBプランでは1,386円ほどかかってしまいます。
とはいえ、IIJmioでは同一mioIDであればデータ量をプレゼントしたり、家族間でシェアする機能もありますので、家族全員でIIJmioを利用するなら、トータル金額では安く済む場合もあるでしょう。
また、IIJmioではIIJmioひかりとセットで契約する月額660円も割引かれますし、契約時にスマホを同時購入するとAndroidスマホが110円から買えたり、中古のiPhoneが安く買えますので、このあたりも考慮するとお得感はもっと増すかもしれません。
●IIJmio「データシェア/プレゼント機能」は→こちら
日本通信「合理的シンプル290プラン」は月1GBで月額290円から利用できる!
日本通信は、ドコモ回線を使った格安SIMの老舗。なかでも「合理的シンプル290プラン」は、月1GBで月額290円という驚くべき安さの格安SIMです。
もし月1GB以上使う場合は、1GBにつき220円のデータ通信量を追加できます(最大100GBまで)。
ただ、実際には1GBずつ毎回追加するような面倒な手続きは不要で、初回に専用アプリで上限を設定しておけば、自動的に1GBずつ指定容量まで追加される仕組みです。
たとえば、アプリで月3GBに設定しておけば、自動的に1GBずつ追加されますが、月額料金が730円(3GB)以上になることはありません。
●日本通信「合理的シンプル290プラン」は→こちら
このように日本通信の「合理的シンプル290プラン」は、月1GBで月額290円。月3GBでも月額730円と激安なのですが、フィルタリングサービスの利用には別途月額396円が必要となります。
それでも月1GBなら月686円、月3GBで月額1,126円ですので、ドコモ回線が利用できる格安SIMで選ぶなら有力な候補となるでしょう。
HISモバイルは月7GBでも月額990円と激安!
「HISモバイル」は、大手旅行代理店「H.I.S(エイチ・アイ・エス)」と「日本通信」が立ち上げた格安SIMで、回線はドコモのみとなります。
音声通話SIMの「自由自在プラン」は月1GB~月50GBまでの5種類がありますが、大容量の月20GBと月50GBプランは5分かけ放題付きなります。
HISモバイルのプランのなかでも、月3GBは月額770円、月7GBは月額990円とダントツの安さを誇ります。データ通信量も1GB=200円(最大100GBまで)で追加できるので、月3GBでは足りない場合にはオススメです。
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ただし、HISモバイルでは18歳未満のスマホ利用では、月額396円のフィルタリングサービスに加入する必要があるので、月3GBの場合は月額1,166円、月7GBでは月額1,386円になります。
なお、HISモバイルは全国100以上の店舗の窓口で、申し込みやサポートが受けられるので、ネットが苦手な人も安心して利用できるでしょう。
mineoは速度を抑えて無制限利用できる「マイそく」に注目!
関西電力グループのオプテージが提供する「mineo(マイネオ)」は、ドコモ、au、ソフトバンクのトリプルキャリアが選べる格安SIMです。
なかでも「マイそく」は速度を抑えることで無制限利用できるプラン。通信速度が制限されていますが、月7GBでもデータ通信量が足りないときは検討の余地があるでしょう。
ただし、最大32Kbpsの「スーパーライト」や「ライト」ではWebの閲覧も難しいので、月額990円で最大1.5Mbpsの「スタンダード」がオススメになります。
1.5MbpsならメールやLINEはもちろん、画質を落とせば動画共有サイトも視聴可能でしょう。
ただし、月~金曜日の12~13時は32Kbpsに速度制限されますし、3日間で10GB以上利用すると速度制限されるので、その点だけは注意が必要になります。
なお、mineoではフィルタリングサービスの利用で月額385円ほどかかりますので、「スタンダード」の月額料金は合計で1,375円です。
●mineo「料金・サービス」は→こちら
イオンモバイルはシェアプランでお得になる!
イオンモバイルは全国のイオンの大型店に受付があり、店頭で申し込めるのが便利です。
通常の音声プランは、0.5GB~200GBまで1GB~10GB刻みで22プランも用意されており、1人利用時は月1GBで月額858円、月2GBで月額968円、月3GBが月額1,078円となっています。
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イオンモバイルの1人用音声プランの料金はさほど安いわけではありませんが、フィルタリングサービスの「イオンモバイルセキュリティPlus」は月額220円と格安で利用できます。
そのため、フィルタリングサービス込みの場合、月1GBでは月額1,078円、月2GBは月額1,188円、月3GBなら月額1,298円となります。
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なお、イオンモバイルには家族で加入するとお得なシェアプランもあります。たとえば、月10GBのシェアプランの基本料は月額2,178円ですが、音声SIM追加料は一人当たり+220円かかります(4人~8人目は440円・最大8人まで)。
したがって、家族3人でシェアプランを利用した場合は月額基本料2,178円+SIM追加440円(2人分)=月額2,618円なので、1人当たり平均では月3.3GBで約873円という計算です。これはなかなかお得ですね。
まとめ
いかがでしょうか? 今回は子どものスマホに最適な格安SIMがどこなのか検討してみました。
確かに、楽天モバイルは家族割と「最強こどもプログラム」の適用でかなり安いのは間違いないのですが、フィルタリングサービスを加味すると、他社の格安SIMも候補に入ってきます。
とくに、LINEMOはフィルタリングサービスが無料なので、トータルで考えると楽天モバイルに迫る安さです。子ども用のプランとして、十分検討する余地があるでしょう。
※文中の料金はすべて税込表記です。
※料金プランは2024年6月時点のものです。今後、内容や料金が変更されることがありますのでご了承ください。