大手キャリア、オンライン専用ブランド、バリューキャリア、MVNOなど、さまざまなサービスが登場している携帯電話。通信品質、コスト、サポート対応、サービス内容など、それぞれに特徴があり一長一短だが、部門ごとの顧客満足度が高い事業者はどこなのだろうか。J.D. パワー ジャパンが発表した調査結果を紹介していく。
3ファクターで最高評価を得たドコモが大手キャリア部門で4年連続の1位に
J.D. パワー 2024年携帯電話サービス顧客満足度調査℠とは、年に1度、18歳~74歳のスマホ利用者を対象に、携帯電話サービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取するもの。今回で26回目の実施となり、2024年7月下旬~8月上旬に行われた。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「通信品質」(29%)、「各種費用」(27%)、「サービスメニュー」(21%)、「提供端末」(12%)、「手続き・サポート対応」(11%)で、カッコ内は影響度を示している。各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に、1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出した。
まずドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリア部門において、栄えある1位となったのはドコモ(605ポイント)。4年連続の総合満足度1位であり、「通信品質」、「各種費用」、「サービスメニュー」の3ファクターで最高評価を得た。
続いてY!mobile、UQモバイル、楽天が対象のバリューキャリア部門では、Y!mobile(651ポイント)が1位に輝いた。3年連続の総合満足度1位となっており、「通信品質」、「サービスメニュー」、「提供端末」、「手続き・サポート対応」の4ファクターで最高評価を獲得している。
全キャリア/サービスの中で最高ポイントを獲得したのは日本通信SIM
日本通信SIM、イオンモバイル、IIJmio、mineo、BIGLOBEモバイル、J-COMモバイルの6ブランドを対象とするMVNO部門では、日本通信SIM(715ポイント)が2位と約50ポイントの大差をつけて1位を獲得。「通信品質」、「各種費用」、「サービスメニュー」、「手続き・サポート対応」の4ファクターで最高評価だった。
各大手キャリアから提供されているオンライン専用ブランド/プラン部門では、auから提供されているpovo(680ポイント)が1位に。「各種費用」、「サービスメニュー」、「手続き・サポート対応」の3ファクターで最高評価だった。大手キャリア部門で1位を獲得したドコモが提供しているahamo(639ポイント)は最下位という結果になっており、サービス単位で満足度は大きく異なるようだ。
総合満足度のスコアを部門平均値で比べてみると、全体的に年々向上しており、MVNOが最も高くなっている。大手キャリアは最も低い位置にあり、オンライン専用ブランド/プランも年々下降気味だ。携帯電話はもはや、知名度では顧客支持を得られなくなっていると言え、コストとサービス内容、両面での向上が求められるだろう。
出典元:【株式会社J.D. パワー ジャパン】