Androidスマホの「モバイルSuica」は、列車の乗車やショップでの買い物でも利用できて、なかなか便利ですよね。でも、急に自動改札機やレジの決済で反応しなくなるときもあります。そこで今回は、AndroidスマホのモバイルSuicaが反応しなくなったときの解決策を4つ紹介しましょう。
【1】おサイフケータイでモバイルSuicaが「メインカード」になっているかを確認する
Androidスマホのモバイル決済サービス「おサイフケータイ」アプリには、モバイルSuicaやモバイルPASMOといった交通系ICカードだけでなく、iD、QUICPay、WAON、nanaco、楽天Edyなどの電子マネー、ポイントカードなどを登録できます。
しかし、おサイフケータイでメインとして使うカードを設定せずに自動改札機にタッチすると、どのカードを使っていいか判断できずエラーとなってしまうんですね。そのため、おサイフケータイでモバイルSuicaを使いたいときは、事前にメインカードにモバイルSuicaを設定しておきましょう。
設定方法は簡単です。まず、Androidスマホから「おサイフケータイ」アプリを起動したら、「交通系ICカード」に登録されている「モバイルSuica」をタップして、「メインカードにする」を選択するだけでOKです。
モバイルSuicaをメインカードに設定する手順
【2】Androidスマホの「NFC」がオンになっているか確認する
次にチェックしたいのは、Androidスマホの「NFC(FeliCa・フェリカ)」機能がオンになっているかです。おサイフケータイは、NFC機能を利用しているので、モバイルSuicaを使うときは、必ずオンにしておく必要があるのです。
ちなみに、「NFC(Near Field Communication)」はISOで規定された国際標準規格の近接型無線通信方式のこと。これにはソニーの「FeliCa」も含まれますが、NFC規格のなかでもとくに決済処理速度が速いため、日本ではおサイフケータイに採用されているのです。
それでは、AndroidスマホでNFC機能を有効にする方法を紹介しましょう。今回は筆者所有の「Xperia 5」を使用して手順を紹介しますが、Androidスマホは機種ごとで多少手順や表示が異なることをご了承ください。
まず、Androidスマホの設定を開いたら「機器接続」→「接続の設定」→「NFC/おサイフケータイ」と進みます。ここで「NFC/おサイフケータイ」をオンに、「NFC/おサイフケータイ ロック」をオフに設定しましょう。
これで、Androidスマホを起動しなくてもタッチするだけで、モバイルSuicaの決済ができるようになります。また、クイックメニューを開くと、ここからでも「NFC」をオン・オフすることができますので、必ずオンになっていることを確認してください。
NFC/おサイフケータイを有効にする手順(Xperia 5)
また、中国製スマホの「OPPO Reno10 Pro 5G」は、Android OSを独自にカスタマイズした「ColorOS」を採用していますが、NFCに関しては同じような設定が可能です。設定から「接続と共有」→「NFC」を開き、「NFC」をオンにして「画面のロック解除が必要」をオフにしておけばOKです。もちろん、クイックメニューでNFCをオン・オフすることもできますよ。
NFCを有効にする手順(OPPO Reno10 Pro 5G)
【3】モバイルSuicaアプリで「定期券有効期間外のSF利用」がオンになっているか確認する
モバイルSuicaアプリでは、定期券の有効期間外にSuica残高で精算しないように設定することが可能となっています。これは、定期券の期限が切れていた場合に間違ってSuica残高(SF・電子マネー)を使って乗車できないようにする親切な機能なのですが、「あれっ!? モバイルSuicaが使えなくなった!」と勘違いすることもあるでしょう。
モバイルSuicaの定期券で入場できなくなった場合は、まず、定期券の有効期限を確認してみてください。
もし、定期券を更新せずにそのままSuica残高で乗車したいときは、モバイルSuicaの会員メニューを開いて登録されているSuicaを選択。次に「その他の設定」を開き、「定期券有効期間外のSF利用」がオンになっていることを確認しましょう。
定期券有効期間外のSF利用をオンにする手順
なお、モバイルSuicaで定期券を使ったことがなくても、おトクなきっぷでフリーパスを購入したときも同じようなケースが発生します。つまり、「定期券有効期間外のSF利用」がオフになっている状態で、フリーパスの有効期間外にモバイルSuicaを利用しようとすると、エラーになってしまうんですね。
これは、恐らく定期券とフリーパスの情報が重複して、フリーパス利用期間=定期券有効期間となっていると思われます。フリーパスをモバイルSuicaで利用した翌日になると、定期券の有効期間外と認識されてエラーになるので、この場合も「定期券有効期間外のSF利用」をオンにすれば解決できます。
【4】最後に試したい4つの操作
ここまで紹介した4つの方法をすべて試しても、モバイルSuicaが反応しない場合は、以下の4つの操作を試してみてください。
まず、モバイルSuica以外のアプリをすべて終了してみます。もしかするとほかのアプリが影響を及ぼしているかもしれません。次に、Androidスマホを再起動してみましょう。これでエラーが解消されてモバイルSuicaが正常に動く場合もあります。
また、AndroidスマホのOSが最新でない場合はOSを更新してみましょう。古いバージョンでの不具合が解消される可能性もあります。
このほかにも、Suicaを長期間使用していない場合は、残高があっても利用できなくなることがあります。これを解決するには、モバイルSuicaで該当するものを選択してクレカによるチャージを実行し、そのあと、JR東日本のSuicaエリア内駅で、改札係員に「長期間使っていなかった」ことを伝えましょう。これで再びSuicaが使えるようになります。
まとめ
いかがでしたか? 今回はモバイルSuicaが急に反応しなくなったときの対処方法をいくつか紹介しました。AndroidスマホでモバイルSuicaが利用できなくなる原因はさまざまですが、ここで紹介した方法を試せば、きっと正常に使えるようになると思いますので、ぜひ試してみてください。
それでもダメな場合は、モバイルSuica公式サイトの「会員専用「不具合・トラブル」申告フォーム」で問い合わせてみましょう。
●モバイルSuica公式サイトの「会員専用「不具合・トラブル」申告フォーム」【JR東日本】は→こちら
参考元:モバイルSuica「Android端末のSuicaが改札機やレジで反応しない」【JR東日本】は→こちら