シニア層にもすっかり普及した「スマホ」。特にiPhoneはシニア層の方にとって、最初に触れるスマホである場合が少なくないのでは?
一方でiPhoneは極めて多機能であることも事実です。スマホに慣れていないシニア層の方の中には「なにをどう設定すれば、より便利かつ安全にスマホが使えるか分からない」という方もいるでしょう。
iPhoneはいくつかの設定を変更するだけで、より安心して使いやすくなります。ここでは、シニア層の方がiPhoneを使う際に、まず設定すべき5つの重要な項目をご紹介します。
「メディカルID」の登録
まずシニア層の方が、最初に設定すべき項目には「メディカルID」が挙げられます。これは緊急時に非常に役立つ機能で、持病や服用中の薬、アレルギーなどの医療情報を登録することができます。万が一の事故や体調不良の際、救急隊員や医療従事者がこの情報にアクセスできれば、適切な処置を素早く行うことができます。
iPhoneでの「メディカルID」の登録方法は以下の通りです。
メディカルIDは若年層のiPhoneユーザーでも登録していないケースが意外と少なくない項目ですが、万が一の際に救助を担当する他者にとっては「メディカルID」を見るだけで妊娠や服薬などについて正確な情報を得られる貴重な手段です。登録することをぜひおすすめします。
緊急連絡先に家族の連絡先を設定
先ほどご紹介したメディカルIDの中に、見落としがちかもしれませんが「緊急連絡先」という項目があります。この緊急連絡先機能は非常に便利です。まずiPhoneにはスリープボタンを5回押すことで警告音が鳴り、警察や消防署などに自動でSOSを発信する機能があります。この際に家族にもセットで、位置情報付きのメッセージを送れるのが「緊急連絡先」機能です。
緊急連絡先に家族の連絡先を設定しておくことで、警察などへの緊急SOSと並行して、家族にiPhoneの現在地を知らせるテキストメッセージを送信できます。家族にとっては急いで駆け付けたり、警察や医療機関に助けを求めるといったサポートがしやすくなるはずです。
設定方法は以下の通り。
万が一、外出先などで緊急事態が発生した場合に再度ボタンを5回押して緊急SOSを頼みつつ、自動で家族にも連絡できるため「緊急時の安心感」が変わります。
文字サイズと画面表示の調整
先に述べた2つの機能は「緊急時」に関するものです。スマホは日常使いする端末であることも事実です。そして日常使いにおいては文字サイズや画面表示を調整するだけで一気に使いやすくなります。iPhoneでは、文字サイズや画面の明るさ、コントラストなどを簡単に調整できます。
ここで設定できる最大の文字サイズよりもさらに文字を大きく表示させることも可能です。
アプリの課金や誤操作を防ぐ
スマホに慣れて、自分でいろいろな操作をするようになると、気が付かないうちにアプリに課金したり、アプリを削除してしまうこともあるでしょう。そういった誤操作を防ぐための設定を行っておくと安心です。
このようにしてアプリの課金を未然に防止することで、スマホに慣れ、いろいろなアプリやサイトにハマったとしても、余計な出費は抑えられます。
国際電話を着信拒否
スマホを使う中で、シニア層の方にとって「鬱陶しい」のが迷惑電話でしょう。特に近年は国際電話を利用した迷惑電話が増加傾向にあり、その迷惑電話の内容自体も巧妙化が進んでいます。最悪の場合、迷惑電話がきっかけとなり特殊詐欺の被害に遭うことも「ない」とは言えません。
国際電話からの迷惑電話や特殊詐欺の被害を防止するため、あらかじめ国際電話を着信拒否設定しておくことをおすすめします。
スマホで国際電話の着信拒否をする場合は、各キャリアの提供するサービスを利用することで設定が可能。例えばドコモでは、「迷惑電話ストップサービス」を提供しており、事前に登録した番号からの着信があった場合「おかけになった電話番号への通話は、おつなぎできません。」のガイダンスが流れ、電話を自動的に終了させることが可能です。月額使用料は無料で、最大30件まで登録できます。
そのためスマホを使い始めたら、国際電話を一括で着信拒否することもおすすめします。
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