ahamo、povo、LINEMOより安い、今さら聞けない「格安SIM」のキホンを解説!!

ahamo、povo、LINEMOといった大手キャリアの格安プランはデータ使用量が月20GBで月額3,000円程度とかなりお得だ。でも、なかには月20GBもいらないという人も多いだろう。そんなときは「格安SIM」に注目してほしい。格安SIMなら月1GBで月額770円、月3GBでも月額792円といった驚きの低価格プランも用意されている。「でも、格安SIMって馴染みのない会社ばかりで不安……」という人もいるはずだ。そこで今回は、格安SIMのキホンを解説し、アナタの漠然とした不安を解消しよう。きっと目鱗だぞ!

「格安SIM」は大手の回線を借りてSIMカードを安く提供!

 大手キャリアの格安プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」は月20GBで月額3,000円程度のお得なプラン。しかし、メールやWebサイトの閲覧がメインで、YouTube動画などを毎日観たりしないなら、月20GBはやや過剰なプランと言える。そこでオススメしたいのが「格安SIM」だ。格安SIMなら、月10GB以下でもっと低価格なプランを選ぶことができるぞ。

 ところで「格安SIM」とはいったい何であろうか? 格安SIMの“SIM”とは「SIMカード」のこと。これはスマホの電話番号などが記録されたICチップのことで、スマホ本体にさせば電話ができるし、回線を指定(APN設定)することでネットに接続できる。APN設定については→こちらを参考にしてほしい。つまり、格安SIMとは、“利用料金が大手キャリアより安いSIMカード”のことである。

 この格安SIMを提供している会社は「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ばれており、大手キャリア(携帯電話会社・MNO)3社のから回線を借りて、格安SIMを提供している。具体的にはNTTドコモ系の「OCN モバイル ONE」やソニー系の「nuroモバイル(ニューロモバイル)」を初め、最大手のIIJmio(アイアイジェイミオ)やmineo(マイネオ)、イオンモバイルなどが数百社も存在するのだ。

ドコモの「ahamo」は月20GB+1回5分かけ放題込で月額2,970円。auの「povo」とソフトバンクの「LINEMO」は、月20GBで月額2,728円。ただし、1回5分かけ放題は月額550円のオプションだ

大手キャリア(MNO)の回線を借りて、独自に格安プランを提供するのが「格安SIM(MVNO)」。月1GB〜20GBまで幅広いプランをチョイスできるのが特徴だ

 格安SIMの料金は、実際どのくらい安いのだろうか? まず「OCN モバイル ONE」は月1GBで月額770円、「nuroモバイル」は月3GBで月額792円、月5GBでも月額990円という驚きの低価格を実現している。しかも、10分かけ放題オプションも900円程度で追加できるので、大手キャリアの格安プランよりも月額1,500円以上も安くなる場合がある。月10GB以下の格安SIMについては→こちらの記事を参考にしてほしい。

 格安SIMがかなり安いのはお分かりいただけたと思うが、あまり馴染みのない会社が提供する格安SIMの品質は大丈夫なのだろうか? 格安SIMは、大手キャリアの回線を使っているので速度に不安はないが、実際には昼休みや夕方など、みんながよく使う時間はトラフィックの影響を受けて、やや遅くなる場合もある。とはいえ、Webサイトを閲覧する程度なら気になるほどではないだろう。ちなみに、月3GBプランを契約したとき、データ量が3GBを超えた場合でも、ネットに接続できなくなることはない。かなり速度は遅くなるがメールの送受信やWebサイトの閲覧なら問題なくできる。

代表的な格安SIMの料金を表にしてみた。大手キャリアの格安プランにはない月10GB以下のプランなら、スマホ料金をかなり節約できることが分かるだろう

実は格安SIMは店頭で申し込むことができる!

「格安SIMってネットで申し込んだり、自分でSIMカードをさして設定しないといけないんでしょ?」なんて思っている人も多いと思うが、そんなことはない。実は、格安SIMのなかには店舗を構えているところもあるし、大手家電量販店などの格安SIMコーナーにカウンターがあり、対面で申し込めるようになっている。また、イオンモバイルは全国のイオンに店舗があるので利用しやすい。店舗によっては即日開通も可能なのだ。

 これに対し、大手キャリアの格安プランはネット申し込みが基本だし、一部を除き店舗でのサポートも受けられない。この観点から、むしろ格安SIMのほうが利便性が高いといえるだろう。

(Image:ntt.com)

たとえば「OCN モバイル ONE」はヨドバシ、ゲオ、ビックカメラ、コジマ、ソフマップなどに即日カウンターを設置しているので、店頭での申し込みが可能となっている

格安SIMではスマホの割引き販売も行われている

「大手キャリアなら長期契約でスマホがタダ同然で買えるのがいいんだよね……」なんて思っている人もいるかもしれないが、それは大きな間違いだ。そもそも、大手キャリアのpovoやLINEMOではスマホの販売を行っていないのをご存じだろうか? 逆に、格安SIMのWebサイトではSIMの申し込みと同時にスマホを一緒に購入すると、大幅な割引きを受けられることが多い。また、店頭でもスマホを買えるし、ある程度スマホの設定もやってもらえる。もちろん、格安SIMを手持ちのスマホで使えることも多いし、安く購入した中古スマホを使用することも可能である。

 ちなみに、ドコモ回線を使う格安SIMなら、ドコモで購入したスマホをSIMロック解除(SIMフリー化)しなくても、そのまま使えることが多く、格安SIMなら中古スマホも使いやすい。

(Image:povo.au.com)

こちらはpovoの公式サイト。販売されているのはSIMカードだけで、スマホの販売は行っていない

(Image:iijmio.jp)

格安SIM最大手の「IIJmio」では、他社からの乗り換えは、スマホがたった110円で購入できるキャンペーンなどが頻繁に行われている

 いかがだろうか? ahamo、povo、LINEMOは大手キャリアの格安プランなので安心感があるだろう。だが、その期待はすぐに裏切られるはずだ。まず、プランは月20GBしか選択肢がなく、店頭サポートは受けられないほか、スマホをセットで買うこともできない。つまり、手厚いサポートが受けられる大手キャリアとはまるで別物なのだ。これに対し、格安SIMは10GB以下のプランを複数チョイスできるし、MVNOによっては店頭でのサポートも受けられる。しかも、スマホを格安で購入することも可能なのだ。したがって、スマホに詳しくない人ほど格安SIMをオススメしたいのである。

●mineo(公式)は→こちら
●IIJmio(公式)は→こちら
●nuroモバイル(公式)は→こちら
●OCN モバイル ONE(公式)は→こちら
●ソフトバンク「LINEMO」(公式)は→こちら
●ドコモ「ahamo」(公式)は→こちら
●au「povo」(公式)は→こちら

※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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