ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」が、2021年7月15日から月3GBで月額990円の「ミニプラン」を開始した。これによって月20GBも使わないライトユーザー層を一気に取り込む作戦だ。しかし、これで窮地に立たされたのが、小容量プランに活路を見出してきた「格安SIM(MVNO)」と、第4のキャリア「楽天モバイル」である。果たしてLINEMOの小容量プランの投入で、スマホの料金プラン争いは今後どうなっていくのだろうか?
どうしてLINEMOは月3GBの小容量プランを投入したのか?
2021年7月15日、ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」は、月20GBで月額2,728円の「スマホプラン」とは別に、月3GBで月額990円の小容量プラン「ミニプラン」を開始した。もちろん、LINEが使い放題となる「LINEギガフリー」がついており、1回5分かけ放題の通話オプション(月額550円)が1年間無料になるキャンペーンも適応される。月3GBを超過したときの通信速度は300Kbpsに制限されるほか、「10,000円相当あげちゃうキャンペーン」は適用されないが、ソフトバンク(MNO)回線を利用できるLINEMOで、この低価格プランは魅力的であろう。ミニプランについては→こちらで詳しく解説している。
そもそもLINEMOは、2020年12月にドコモが月20GBで月額2,970円の新プラン「ahamo(アハモ)」を発表したのに対抗して、急遽ソフトバンクが格安SIMの「LINEモバイル」を取り込む形で投入した経緯がある。しかし、LINEモバイルユーザーの8割は3GB以下の小容量プランユーザーだったこともあり、必ずしもLINEMOがLINEモバイルユーザーの受け皿にはなっていなかった。そこで、月3GBのミニプランを投入することで、LINEモバイルユーザーの取り込みを狙ったのである。だが、ターゲットはそれだけではなかった……。
月3GBで月額990円という思い切った小容量プランを投入したLINEMOだが、これで窮地に立たされたのが小容量プランに活路を見出してきた格安SIM(MVNO)であろう。詳しくは→こちらの記事を参照してもらいたが、格安SIMの月3GBプランはHISモバイルが月額790円、nuroモバイルが月額792円、OCN モバイル ONEが月額990円であり、LINEMOのミニプランとさほど変わらない料金だ。しかも、IIJmioは月4GBで月額1,078円、mineoは月1GBで1,298円なので、もはや格安SIMのほうが割高なプランになってしまったのだ。このままでは格安SIMの優位性は失われ、全滅してしまうかもしれない……。
また、第4のキャリアとして登場した楽天モバイルは、月1GBまでは0円、月3GBで月額1,078円、月20GBで月額2,178円、20GB超は無制限で月額3,278円という段階制プランになっているが、月3GBではLINEMOのミニプランのほうが安くなる。つまり、LINEMOのミニプランは、格安SIMと楽天モバイルをターゲットにしたキラープランでもあったのだ。
今後、ドコモやauも小容量プランを投入する可能性大!
LINEMOのミニプラン投入で、再びスマホの料金プラン争いが大きく動き出しそうだが、実は、この後ドコモでも「Economy(小容量)」プランが準備されているのをご存じだろうか? 詳しくは→こちらで確認してほしいが、今回、LINEMOがミニプランを投入したことで、ドコモの動きが加速する可能性は高いと思われる。そうなれば、auの「povo」も同様のプランを投入せざるを得ない。つまり、今後は大手キャリアでも月3GBで月額990円が標準プランになる時代が到来するのだ。このままでは、格安SIMや楽天モバイルはますます厳しい戦いを強いられることになるだろう。