1台で2つの電話番号が使えるデュアルSIM(DSDS/DSDV)対応スマホおすすめ6選!

アナタはスマホの“デュアルSIM運用(DSDS/DSDV)”をご存じだろうか? スマホはひとつのSIMカード(電話番号)で使うのが一般的だが、最近はSIMカードを2枚させるスマホも多く、ひとつのスマホで2つの電話を待ち受けすることも可能となっている。さらに、物理SIMカードの代わりに内蔵チップを利用する「eSIM」対応機種も登場したことで、スマホの月額利用料をグッと抑えることができるのだ。そこで今回は、デュアルSIM運用が可能なおすすめSIMフリースマホを6機種紹介しよう。

そもそもデュアルSIM運用(DSDS・DSDV)って何?

 スマホはひとつの電話番号で利用するのが当たり前だと思っている人も多いだろうが、最近は2枚のSIMをさして“デュアルSIM運用”できるスマホが増えている。デュアルSIMは「DSDS」とも呼ばれるが、これは“デュアルSIMデュアルスタンバイ”という意味。つまり、ひとつのスマホに2枚のSIMカードをさして、両方の電話番号を同時に待ち受けできる機能のことだ。たとえば、デュアルSIM運用すれば、個人用と会社用で2台のスマホを持ち歩く必要がなくなるのである。

 DSDSは物理SIMカードスロットに2枚のSIMカードをさせるものが多いが、最近は書き換えが可能な内蔵チップ式の「eSIM」を採用する機種も増えてきた。そのため、1枚は物理SIMカードでもう1枚はeSIMといったデュアルSIM運用も可能となっている。ちなみに、似たような用語で“DSDV”も見かけるが、こちらは“デュアルSIMデュアルVoLTE”のこと。DSDSは片方が3G通信になる場合もあるが、DSDVであれば両方のSIMカードで4G LTE通信が利用可能になる。そのため、最近のスマホのデュアルSIMは「DSDV」が当たり前になっているのだ。

スマホにはSIMカードスロットに2枚の物理SIMカードを入れられるタイプ(写真)と、本体チップの「eSIM」と物理SIMカードを組み合わせてデュアルSIM運用できるものがある

こちらが実際にnanoSIM+eSIMによる「DSDV」運用しているスマホ。4G LTEのアンテナが2本立っていることが確認できる

デュアルSIM運用なら電話かけ放題で月額440円!!

 スマホでデュアルSIM運用すると、具体的にどんなメリットがあるのだろうか? 先述したように、個人用と会社用のスマホを2台持たなく済むメリットも大きいが、実はデュアルSIM対応スマホなら、スマホの月額利用料をかなり安くすることができる。

 たとえば、1枚目のSIMは楽天モバイルの物理SIMカードで契約し、データ通信量を1GB以下に抑えると月額0円で運用できるうえに、電話は無制限でかけ放題となる。これに、格安SIMの「IIJmio」でデータ専用「eSIM(ドコモ回線)」の2GBプランを契約すると、データ通信を月2GB使えて電話かけ放題のスマホが、月額440円で実現できることになる。詳しくは→こちらで確認してほしいが、デュアルSIM運用を上手に活用すれば、スマホの月額利用料を各段に安くできるので、もし、スマホを買い替えるならデュアルSIM仕様がおすすめなのである。

筆者は現在「OPPO Reno5 A」で、楽天モバイルとドコモ回線の格安SIMで“デュアルSIM運用”を行っている。電話をかけるときは通話無料の楽天モバイルを使えるので、電話代が節約できる

おすすめデュアルSIMスマホ【1】「iPhone」

 まず紹介するのはiPhoneだ。実は、iPhone XS/iPhone XS Max、iPhone XR以降のモデルは「eSIM」に対応しているので、物理SIMカード(nanoSIM)との組み合わせてデュアルSIM運用が可能となっている。しかも、iPhone 12シリーズをiOS 14.5以降にアップデートすると、デュアルSIMで高速5G通信にも対応するのだ。iPhone 12シリーズの基本性能については→こちらで確認してほしい。ただし、iPhone 12シリーズは非常に高価なので、iPhoneにこだわらないのであれば、このあと紹介する最新Androidスマホのほうが断然コスパがいいはずだ。

(Image:apple.com)

iPhone12シリーズは「eSIM」を利用できるため、nanoSIM+eSIMでのデュアルSIM運用ができる。ただし、Androidスマホに比べると非常に価格が高い……

おすすめデュアルSIMスマホ【2】「OPPO Reno5 A」

 最近、Huaweiに代わって日本でバカ売れしているのが「OPPO(オッポ)」という中国メーカーのスマホである。「OPPO Reno5 A」はデュアルSIMスロットを備えているほか「eSIM」にも対応しているのが特徴。物理SIMカードスロットはSDカードと排他利用となるが、SDカードを利用してもeSIMとの組み合わせでデュアルSIM運用できるのが素晴らしい。

「OPPO Reno5 A」の性能はSocにQualcomm Snapdragon 765Gを採用、メモリ6GB、ストレージ128GBとミドルクラスだが、おサイフケータイ(FeliCa)や防水・防塵にも対応する全部入りで隙がない。気になる価格は楽天モバイルで4万2,980円だが2万pt還元されるほか、Amazonでは日本正規代理店品が3万8,289円で販売されている。ただし「Y!mobile版」はeSIM非対応のシングルSIM仕様なので、注意しよう。

 もし、おサイフケータイが必要ないなら「OPPO A73」もおすすめ。こちらもnanoSIM+eSIMでのデュアルSIM運用が可能で、Amazonでは正規代理店品が1万6,750円、楽天モバイルなら実質1円で手に入る。

(Image:oppo.com)

Y!mobile版はシングルSIMでeSIMにも非対応なので、中古などを狙うときは十分注意しよう。SIMフリー版の型番は「CPH2199」である

おすすめデュアルSIMスマホ【3】「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」

 新興の中国メーカーでは「Xiaomi(シャオミ)」も見逃せない。「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」はSocにQualcomm Snapdragon 780Gを採用、メモリは6GB、ストレージは128GBとミドルクラスの性能だが、おサイフケータイや防水・防塵にも対応する全部入り仕様となっている。価格はAmazonの日本正規代理店品が4万100円。OCNモバイルONEでは3万3,591円で販売されているが、MNPで同時購入すれば1万3,000円オフになる。価格や性能面で「OPPO Reno5 A」の直接ライバルと言える存在だろう。

 ちなみに「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」は、ボディが非常に薄く重量が159gしかない軽量ボディなのが特徴。その一方で、eSIMには非対応でSIMカードスロットの片方はSDカードとの排他利用になっているため、SDカードを利用するとデュアルSIM運用できないのが悩ましいところ。

(Image:mi.com)

Xiaomi Mi 11 Lite 5Gは物理SIMカードスロットがデュアルになっているが、SDカードとの排他利用になるので、デュアルSIM運用するときにSDカードは使用できない

おすすめデュアルSIMスマホ【4】「Zenfone 8」

「Zenfone 8」は2021年8月20日に発売されたばかりの最新鋭機。信頼性の高い台湾メーカー「ASUS」のフラッグシップモデルだ。Socは最新のQualcomm Snapdragon 888 5Gを採用、メモリとストレージは16GB/256GB、8GB/256GB、8GB/128GBの3タイプあり、ディスプレイは5.9型のAMOLEDディスプレイで120Hz駆動にも対応するなど、OPPO Reno5 AやXiaomi Mi 11 Lite 5Gより明らかにワンランク上の性能を誇る。その分価格は高く8GB/128GBモデルでも7万9,800円するが、この性能ならそれも納得だろう。

 ただし、物理SIMカードスロットはデュアルで、eSIMには非対応。SDカードを利用するとデュアルSIM運用はできない点は注意したい。とはいえ、最新鋭機だけに、5G+5GのDSDVに対応しているのは見逃せないポイントである。

(Image:jp.store.asus.com)

Zenfone 8は、ASUSの最新フラッグシップモデルなので価格は高めだが、基本性能は非常に高い。ただし、eSIMには非対応である点には注意しよう

おすすめデュアルSIMスマホ【5】「Pixel 5a (5G)」

 Android OSを提供するGoogleの5G対応公式スマホが「Google Pixel 5a (5G)」である。Google公式スマホだけに、カスタマイズされていない純粋なAndroid OSの機能をフルに使えるのが特徴だ。SocにはQualcomm Snapdragon 765Gを採用し、メモリ6GB、ストレージ128GBというミドルクラスの性能だが、おサイフケータイや防水・防塵にも対応するほか、バッテリーが4,680mAhと強化されており、OPPO Reno5 AやXiaomi Mi 11 Lite 5Gのライバル機と言える。もちろん、eSIMにも対応するのでnanoSIM+eSIMのデュアルSIM運用が可能になっているが、5G通信は4.5GHz帯に非対応なので、ドコモ回線での利用は多少注意が必要になるだろう。なお、2021年10月頃にはGoogleの最新モデル「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」の発売が控えていることは覚えておきたい。

(Image:store.google.com)

Google(Android)公式スマホなので、Android OSに搭載されている機能をフルに使える特徴。もちろん、nanoSIM+eSIMでのデュアルSIM運用にも対応する

(Image:store.google.com)

最新モデルの「Pixel 6」は6.4型有機ELディスプレイでメモリは6GB、ストレージは128GB/256GB。「Pixel 6 Pro」は6.71型有機ELディスプレイでメモリは12GB、ストレージは128GB/256GB/512GBのハイエンドモデルだ

おすすめデュアルSIMスマホ【6】「Xperia 10 III Lite」

 今回紹介するスマホで唯一の日本メーカー製スマホが、ソニー「Xperia 10 III Lite」だ。SocはQualcomm Snapdragon 690 5Gを採用し、メモリーは6GB、ストレージは64GBと、ミドルクラスの性能だが、ソニー「Xperia(エクスペリア)」シリーズとしては初めて「eSIM」に対応。nanoSIM+eSIMでのデュアルSIM運用も可能となっている。もちろん、おサイフケータイや防水・防塵にも対応する全部入りで、カメラの性能の高さにも定評がある。また、独自の「いたわり充電」機能を採用しており、4,500mAhの大容量バッテリーを3年間使い続けても劣化しにくくなっているという。取り扱いは、楽天モバイルやnuroモバイル、IIJmioなどで、2021年8月27日から発売される。いずれも4万円程度のお手頃価格なので、やっぱりスマホは日本メーカー製が安心という人にはおすすめ。

(Image:xperia.sony.jp)

高性能で高価なイメージの「Xperia」シリーズだが、「Xperia 10 III Lite」は4万円台で買えるお手頃モデル。Xperiaシリーズとしては初めて「eSIM」を採用してデュアルSIM運用も可能となっている

 いかがだろうか? 現在、デュアルSIM運用に対応するSIMフリースマホには、たくさんの選択肢があることがお分かりいただけたと思う。とくに5G通信やおサイフケータイ、防水・防塵対応の全部入りミドルクラスAndroidスマホは4万円程度で購入できるので、コスパは最高だ。最後に、今回紹介した6機種の性能を比較した表を用意したので、じっくりと確認してほしい。

●Apple「iPhone」(公式)は→こちら
●オウガ・ジャパン「OPPO Reno5 A」(OPPO Reno5 A」(公式)は→こちら
●Xiaomi「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」(公式)は→こちら
●ASUS「Zenfone 8」(公式)は→こちら
●Google「Pixel 5a (5G)」(公式)は→こちら
●SONY「Xperia 10 III Lite」(公式)は→こちら

文=すずきあきら/編集・ライター

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