デジタルデバイスにとって、プログラムの不備で不具合が発生してしまうことは宿命と言える。それは当然、世界を代表するIT企業であるアップルであっても例外ではない。アップルも頻繁にiPhoneのアップデートなどを行っていることからも明らかだろう。そんなiPhoneで今回、不具合とも仕様ともつかぬ現象が話題となっている。
今回は、そんな仕様?不具合?の微妙なラインの現象についてお伝えしていきたい。
機種変するとなぜかネットにアクセスできなくなる
その現象というのが、ブッダスティック / ひゅでポン(@Buddha_s_Stick)さんが11月27日のツイートで指摘したもの。ひゅでポンさんによれば「新しいiPhone買ったときに指示通りにデータ移行すると『プライベートアドレス』機能で使われるMACアドレスも移植されて、両方のiPhoneで同じWi-Fiに繋いでたら一部のサイトが接続不可になる」のだという。
MACアドレスとはハードウエア固有の番号であり、本来は世界中で重複しないように設定されているという。そのため古いiPhoneのMACアドレスがデータとともに新しいiPhoneに“移行”されると本来は存在しないはずの同じMACアドレスが生まれてしまう、ということのようだ。
機種変をした後、新旧のiPhone2台で同じWi-Fiにつなぎながらネットを利用していると、MACアドレスが競合してしまい一部サイトが接続できなくなるケースがあるようだ。機種変後に古い機種を使用する機会は少ないだろうが、充電が残っていて起動したまま放置していると部屋のWi-Fiを掴んで自動接続し、「自分で使っている新しいiPhone」と「放置している古いiPhone」が同じWi-Fiにいることでこの現象が起こることになりそうだ。
このツイートに対して「今なってたんで助かりました」「つい最近、iPhoneを11からSEに変えた時になんか謎挙動すると思ったら…」と、直近でこの現象に悩まされたiPhoneユーザーの声が複数寄せられている。
また、「普通に考えたらバグレベルの挙動だけど、これが美しい仕様なんですかね…」「メーカー側が気付かないなんてことも無さそうだし、仕様なんかな」「移行するんだから前のは使わんやろって事なのかな」と、デザインの美しさを実現するためならば製品寿命もいとわない→こちらと揶揄されることの多いアップルであれば、仕様の可能性もある、という冗談半分・本気半分のツイートも見られた。
中には「ネットワーク系のトラブルは開発の仕事してても頭抱えることあるからほんとに厄介なんだよな」「俺だったら切り分けできない自信ある…」といった、本職の人であってもひゅでポンさんが指摘した原因にたどり着けない可能性があるという、ネットワークに関わる仕事の複雑さに言及する人々も現れたのだった。
近年であれば機種変時に携帯キャリアなどに使っていたiPhoneを返却して新品の値段を割り引いてもらうプログラムを設定しているサービスも多い。そうした人であれば、新品を購入すると同時に古いiPhoneを手放すためこの問題が起こることは少ないだろう。
しかしもし「手元に残しておきたい」「捨てるのもなんだし…」と、廃棄できずに昔使っていたiPhoneが積み上げられていくような人であれば、この不具合の存在は頭の隅に留めておくと、何かの際に利用できるのではないだろうか。
参照元:最近のiPhoneの不具合?仕様?で1番厄介だなぁと思ったのは【ブッダスティック / ひゅでポン(@Buddha_s_Stick)さん】
※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)