普段の生活でマイナンバーカードを便利に活用している、という人はどれくらいいるだろう。マイナンバーカードに関する調査の結果、マイナンバーカードを「持っている」と答えた人は61.0%おり、若い世代ほど所持率が高いことがわかった。だが一方で、「マイナンバーカードの活用範囲として広げてほしいものは?」との質問には「ない」が45.8%の最多回答で、カードの活用に期待感が薄いことも見て取れたのだった。
マイナンバーカードを所持している人は6割いるが、大半は活用範囲拡大に関心なし
マイナンバーカードをうまく活用して生活に役立てている人は、どれくらいいるのだろうか。仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関「しゅふJOB総研」がマイナンバーカードをテーマに調査を行ったところ、マイナンバーカードを「持っている」と答えた人は61.0%にのぼった。年代別では若い世代ほど所持率が高く、健康保険証として利用できることを知っている人も86.2%と多数いた。
総務省がカードを普及させるべく、カードの新規取得時にポイントを進呈するというキャンペーンを行っていることから、ポイント目当てに取得はしたという人は多いのではないだろうか。「PayPay」や「d払い」をはじめとした多くのキャッシュレス決済にポイントがつくとあって、若い世代ほど抵抗感なくポイント獲得に参加し所持率が高くなった、ということなのかもしれない。
新規取得するだけでたくさんのポイントが付与されて、お得感満載のマイナンバーカード。では、実際の生活で役立っていたり、さらにこのような風に使えればいいのに、といった声はあがっているのか。しかし残念なことに、45.8%と半数近くの人が「活用範囲として広げてほしいものはない」と回答しており非常に期待感が薄いことが判明している。
ついで多かったのは、29.5%の人が期待する「自動車などの運転免許証として利用」を挙げており、これに関しては、マイナンバーカードと運転免許証情報の一体化が2024年度末の実現に向けて進行中だ。
2021年10月から健康保険証として利用できるようになったが、認知度は9割近くあったものの現状で利用しているのは2.6%、「今後利用したい」という意向を含めても4人に1人に留まり、「利用できる医療機関が少なすぎる」といった声が寄せられていた。
ユーザーの意見としてはさまざまあり、否定的なものとしては「紛失した時の不安や痛手が大きい」「悪用が怖い」「利用範囲が狭い」「政府のネット環境に懸念材料が多い」「公的機関以外に使うのは抵抗がある」といったもの。
他にも「国民全体が持つようになれば利用範囲が増えるのでは」、「普及に時間がかかりすぎて、もっと強制しないと足並みがそろわず、結局意味がない」や「携帯を義務化すればいいのでは」といった、やるなら全員に所持させるべきという意見も見られた。
一方で、「なんでも1枚ですむカードとして期待している」、「確定申告がこのカード1枚でできるようになれば、納税者、会社の人事担当者、税務署職員のすべてが楽になる」といった期待を寄せる声も多いようだ。これらの期待にどこまで応えていけるのか、今後の活用方法の拡大に期待したい。
出典元:マイナンバーカードは、年代低いほど所持率が高い傾向【しゅふJOB総研】
参照元:マイナポイント事業は→こちら
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