一般社団法人日本民営鉄道協会は、2022年10月・11月に3,305名を対象に「駅と電車内のマナーに関する調査」を実施。その調査結果をもとに作成した「2022年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング」が発表した。無意識に迷惑行為をしてしまっている可能性もあるので、このランキングを参考に、自分の電車内での立ち振る舞いを思い返してみるとかもしれない。
第1位は足を伸ばしたり、荷物を置いたりする厄介な「座席の座り方」
第1位は、得票率34.3%で「座席の座り方」。昨年に実施した同様の調査では第2位だったが、現在は最も迷惑だと感じられるようだ。座りながら足を伸ばす行為や、荷物を置くなどして座席を詰めて座らないなどの行為を不快に感じる人が多い。なかには、お年寄りや妊婦の方に席を譲らないことに腹を立てている人も。優先席はもちろん、一般席でもできるだけ周囲に目を配り、座ってもらう方がよい人がいたときに席を譲るようにすれば、周りから冷たい視線で見られることはないだろう。
第2位は、昨年の調査で第1位であった「騒々しい会話・はしゃぎまわり」。やはり、電車内で大声での会話は他の人から迷惑だと思われやすいようだ。電話は論外だが、友人や同僚との会話では盛り上がりすぎないように注意すべきだろう。第3位には「乗降時のマナー」がランクイン。とくに「扉付近から動かない」人は乗り降りの邪魔になるので、そのような人にイライラしてしまうのかもしれない。
コロナ禍の現在では、電車内の「マスク未着用者」も気になる
4位以下には「荷物の持ち方・置き方」や「スマートフォンなどの使い方」「酔っぱらった状態での乗車」などが挙がった。これらの行為は普段は気を付けていても、知らず知らずのうちにやってしまっている可能性もあるため、定期的に自分の行動を振り返るとよいだろう。また、第5位には「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」ことが挙がっている。コロナ禍の現在は、とくに咳やくしゃみに敏感な人が多いようだ。
「新型コロナウイルス感染症がまん延する中で、電車利用時に気になること」のアンケートでは、57.5%の人が「マスクの未着用者」と回答。マスク着用が当たり前になったこのご時世では、マスクを着けていない人の方が目立ってしまうだろう。そのほか「車内の換気」や「隣の人との距離」という意見も。これらはマナーではないが、現代では配慮すべき要素だといえる。
迷惑行為は他人に不快な思いをさせ、度が過ぎれば、警察沙汰になる可能性もある。また露骨な迷惑行為に対しては、他の乗客がスマホで動画を撮影し、それをSNSで拡散されて大問題になることも珍しくない。他人のためにも自分のためにも、乗車時のルールやマナーを守ることが、快適に電車を利用できる一番の方法だろう。
出典元:2022年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング発表(PDF)【日本民営鉄道協会】