楽天経済圏では、楽天市場での買い物を中心に楽天が提供する数多くのサービスや、楽天カード、楽天ペイなどのキャッシュレス決済で、楽天ポイントをどんどん貯めることができる。もらった楽天ポイントは、さまざまな楽天のサービスで利用できるが、果たして現金化することは可能なのだろうか? そこで、今回は楽天ポイントをどうすれば現金化できるのか探ってみたいと思う。
楽天ポイントには「通常」と「期間限定」ポイントがある
楽天市場では、楽天グループのサービスをたくさん利用すると、楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)が最大15倍(2022年3月末まで)までアップされる。そのため、楽天経済圏ではもらった楽天ポイントを、ほかの楽天グループでの買い物で使用ができるのが大きな魅力となっている。
2022年4月からは条件が変更されるが、楽天SPUで最大15倍にするワザは→こちらで、楽天SPUの条件変更については→こちらで紹介しているので参考にしてほしい。
そんな楽天経済圏にどっぷり浸かっていると、年間10万ポイント以上貯まる人も珍しくないが、そんなに貯まってしまうととても使い切れないだろう。そこで、ここでは楽天ポイントを何とか現金化する方法を探ってみたいと思う。
だが、その前に楽天ポイントには「通常ポイント」と「期間限定ポイント」の2種類があり、利用方法が異なることを確認しておこう。
まず、「通常ポイント」は、楽天グループのサービスや楽天カードの利用金額に応じてもらえるポイント。有効期限は1年だが、ポイントを獲得ごとに1年延長されるため、実質無期限に貯めることができる。
これに対し「期間限定ポイント」は、楽天市場のSPUをはじめとするキャンペーンでもらえるポイントのこと。有効期限はキャンペーンごとに異なるが、SPUの場合は45日間ほどしかないので注意が必要だ。
楽天市場では、楽天SPUでどんどんポイントが貯まる。でも、使い切れないポイントを現金化することはできないのだろうか?
楽天ポイントの「通常ポイント」を現金化する方法
楽天ポイントは「通常ポイント」も「期間限定ポイント」も、楽天のサービスや楽天ポイント提携店で利用できるが、「通常ポイント」は「期間限定ポイント」に比べると、自由度が高く現金化のハードルも低い。
通常ポイントを現金化する方法のひとつめは「楽天カード」や「楽天銀行デビットカード」に充当して、実質現金代わりにする方法。
もうひとつは「楽天証券」で投資信託や株取引するときにポイントを使って購入し、その後現金化する方法だ。こちらは投資で損失が出るリスクはあるものの、リアル現金化も可能である。
なお、いずれの方法でも1pt=1円として利用できるので、使い切れないポイントがある場合は、是非検討してみよう。
楽天カードでもらえるのは「通常ポイント」。こちらの有効期限は1年あって現金化もしやすい
【1】「楽天カード」か「楽天銀行デビットカード」の支払いに充当する
楽天ポイントは、楽天の公式クレジットカード「楽天カード」や「楽天銀行デビットカード」の支払いに充当することができ、実質的に現金化することが可能だ。
こちらはリアルな現金化ではないが、本来は銀行口座から引き落とされる支払い代金に、楽天ポイントを充当することで、実質的な支払い金額を減らすことができるのである。
まず、楽天カードは「ポイント払い」サービスを利用することで、請求金額の引き落としに楽天ポイントを利用できる。手続き方法は楽天カード会員の公式サイト「楽天e-NAVI」にログインして「ポイント払い」を選択してポイント数を入力すればいい。
ただし、手続きができるのは毎月12日以降(最小24日まで)になっており、使えるポイントの上限は会員ランクによって変化する。
楽天銀行デビットカードのほうは、事前に楽天銀行アプリからポイント利用の設定をしておき、そのあと買い物をすればポイントで支払いができる。なお、楽天ポイントは50ptから支払いに利用可能だ。
楽天カードの公式サイト「楽天e-NAVI」にログインし(左写真)、カードご利用状況画面の「ポイント払い」を選択して手続きしよう(左写真)
楽天デビットカードで楽天ポイントを使うには、楽天銀行アプリで事前に手続きしておく必要がある
【2】「楽天証券」から楽天ポイントで投信や株を購入してリアル現金化する
「楽天証券」で投資信託や日本株(現物)を購入するときに、代金の全額または一部に楽天ポイントを充てることができる。
ただし、利用できるのは通常ポイントのみで、期間限定ポイントや他ポイントから交換したポイントは利用できないので注意しよう。
また、投資を行うには楽天証券の口座開設が必要になるし、ポイントで投資した投資信託や株で損失が出るリスクがあることはご了承願いたい。
投資信託や株を購入したら、買い付け売却手数料や税金(約20%)などを考慮して、十分利益が乗っているときに売却すればいいのだ。これで楽天ポイントをリアル現金化することが可能になる。
なお、楽天では楽天証券の口座を開設せずに楽天ポイントで気楽に疑似投資体験ができる「ポイント運用」もある。
詳しくは→こちらを参考にしてほしいが、こちらは、あくまでも疑似投資であり、運用益もポイントで付与されるため、現金化することはできないので間違えないようにしよう。
楽天証券では投資信託の購入に楽天ポイントを使うことができる。ただし、期間限定ポイントや他ポイントから交換したポイントは利用できない
写真は少し投資信託で損出が出ている状態だが、もし、購入した投資信託に手数料や税金を差し引いても、十分な利益が乗っていれば売却して現金化すればいい
「期間限定ポイント」の現金化はかなりハードルが高い
「通常ポイント」にくらべ、楽天市場などのキャンペーンでもらえる「期間限定ポイント」は、利用期間が短いうえに、基本的に楽天のサービスでしか利用できないので、現金化のハードルはかなり高い。
しかし、「楽天市場」で商品券やギフトカードを買ったり、「ラクマ」で株主優待券などを買う。あるいは、「楽天ふるさと納税」で寄付することで、実質的に現金化することが可能となっている。
【3】楽天市場で「商品券」や「ギフトカード」を買う
「期間限定ポイント」は、楽天市場の買い物で利用可能なので、楽天市場で売られている商品券やギフトカードなどを購入すれば、実質的に現金化することができる。
楽天市場では、VISAやJCBの商品券やジェフグルメカード、図書カードなどがわずかに販売されているが、基本的に金券は、送料を含めると5~10%以上高く買うことになるので注意しよう。
商品券を額面より高く買うと損した気になるだろうが、ポイントの有効期限を過ぎてムダにするくらいなら、商品券やギフトカードなどに交換したほうがましだろう。
どうしても1pt=1円以下になるのがイヤだという人は、楽天のフリマアプリ「ラクマ」で金券を購入する方法もある。
ラクマは商品券やギフト券は原則出品禁止となっているが、株主優待券などはかなり出品されているので、割安なものがあれば狙ってみるのもアリだろう。
期間限定ポイントを使って、楽天市場で商品券やギフトカードを購入する方法もある。ただし、10%ほど高いので交換レートは悪い
楽天のフリマアプリ「ラクマ」でも、期間限定ポイントは利用可能。個人が出品している株主優待券などが狙いめだ
【4】「楽天ふるさと納税」で寄付して実質的に現金化する
もし、ふるさと納税を行っている人は「楽天ふるさと納税」を利用することで、実質的に期間限定ポイントを現金化することができる。
ふるさと納税は、地方自治体に寄付することで(自己負担は2,000円)、各地域の特産品がもらえるうえに、税金の控除まで受けられるお得な制度。
しかも、「楽天ふるさと納税」では期間限定ポイントで寄付しても1%(100円あたり1pt)がポイント還元されるので、2重にお得なのである。
楽天ふるさと納税では期間限定ポイントを使って寄付することも可能。しかも寄付金額の1%がポイント還元されるので2重にお得だ
【5】楽天ペイや楽天Edyなどで地道にポイントを消化する
そもそも、楽天ポイントは「楽天ポイントカード」やスマホ決済アプリ「楽天ペイ」、そして電子マネーの「楽天Edy」にチャージすれば1pt=1円として、町のお店の買い物でも使用できる。
もし、楽天ペイアプリで楽天ポイントを使用するときは、「コード・QR払い」画面で「すべてのポイント/キャッシュを使う」の横にある「設定」をタップし、「すべて使う」に設定しよう。すると「期間限定ポイント」から消化されていく。
「すべてのポイント/キャッシュを使う」の横の「設定」をタップし(左写真)、「すべて使う」を選択して「OK」を押せば期間限定ポイントから消化できる(右写真)
まとめ
いかがだろうか? かなり無理やり感があるとは思うが、楽天ポイントを実質的に現金化することが可能であることがお分かりいただけただろう。
いずれにせよ、使い切れない楽天ポイントはそのまま放置せず、何らかの形で現金化しておくほうがよい。とくに期間限定ポイントは無効になる前に現金化しておかないと大損だぞ!
●楽天「SPU」(公式)は→こちら
●楽天e-NAVI(公式)は→こちら
●楽天銀行「楽天デビットカード」(公式)は→こちら
●楽天証券(公式)は→こちら
●楽天ラクマ(公式)は→こちら
●楽天ふるさと納税(公式)は→こちら
●楽天ペイ(公式)→こちら