スマホを提示するだけでサクッと買い物ができるQRコード決済。クレジットカードをカードリーダーに差し込む必要も、現金やお釣りの受け渡しの手間もないことから、数年前から店頭利用率も急増。今回の調査でついに50%を突破したことが明らかになった。公共料金の支払いもでき、ポイント還元も受けられるオトク度満載のQRコード決済が、現金決済やカード決済の牙城を崩す勢いの情勢をお伝えしていきたい。
QRコード決済、ついに50%を突破
「マネー・決済サービスや金融関連商品などの認知率などについての調査」によると、 「スマホ決済」の利用率は年々増加し、全体で65%に到達。年代別に見てみても、全年代で60%を上回ったことが明らかになった。普段店頭で利用する率も年々増加していて、ついに50%を突破。2018年の調査では19%だったにも関わらず、この3年余りで利用者が急増しているのだ。
そんなスマホ決済の中でも、手軽さとオトクさでその規模を大きく拡大しているのがQRコード決済だ。アプリを開いてコードを表示するか、店頭の端末にスマホをかざすだけで支払いが完了する手軽さから急速に利用者が増加し、今やその勢いは現金やカードに迫りつつある。
クレジットカードのように接触することもなく、簡単にポイント還元やクーポンなどの割引が受けられる上に、公共料金の支払いもできるQRコード決済。そして2022年に現金派からの乗り換えを後押しする追い風となっているかもしれないのが、ゆうちょ銀行が1月から導入した“あの方針”だ。
1円単位で支払える非接触型QRコード決済のおかげで、小銭フリー
現在QRコード決済への移行を後押ししているうちのひとつに、「硬貨預入有料化」というゆうちょ銀行の1月17日からの方針がある可能性も否定できない。ゆうちょ銀行への硬貨預入の際、ATMでは硬貨1枚から110円もの手数料がかかることになったことで、手元に硬貨を置いておきたくない人が激増。1円単位まで細かく支払えるQRコード決済の便利さが高まり、現金派だった高齢者層を含めた全年代でスマホ決済が伸長する可能性があるのだ。そんな追い風を受けて、2022年は今回の結果をさらに上回る可能性もありそうだ。
この事態にネット上からも「トレーや手指は消毒しても、現金までは殺菌できないからね…」「キャッシュフリーは衛生的」「お釣りがなくなってうれしい。小銭を何とか早めに手放したい…」などの声が続出。「支払いにかかっていた時間が節約できた!」といった指摘も存在した。
他にも「旅先のお土産屋さんでPayPayが使えて助かった!いちいち旅行前に現金をおろしていたからね」「東横インの宿泊費までも支払えてよかった…」「水道・電気料金ばかりか固定資産税まで払えるなんてビックリ!便利やな」など、個人店舗や宿泊施設を含めて利用可能な先が増えていることを歓迎する声も聞こえてきた。
経済産業省が打ち立てた「2025年までにキャッシュレス比率を約40%までに引き上げる」という旗振りのもと、現金決済やカード決済との三つ巴を制し、QRコード決済が勝ち名乗りを上げる日もそう遠くはないだろう。今後の行方にも注目していきたい。
出典元:スマホ決済の利用率の変化は?投資型の金融商品の認知・利用状況など【LINEリサーチ】
※サムネイル画像は(「写真AC」より引用)