覆面調査「ファンくる」は怪しい?実際にやってみた!登録~報酬額目安まで解説

ファンくるとはさまざまな飲食店や店舗を覆面調査することにより、報酬が発生するミステリーショッピングリサーチサービスです。

ファンくるはユーザーが覆面調査員として飲食店や商品を体験し、調査案件で指定された証明物を提出。承認されると、利用金額の一部が「Rポイント」で返ってくるサービスです。報酬として手にした「Rポイント」は、現金などに交換することができます

一方でファンくるの謝礼支払いには、調査案件で指定された証明物の提出・承認が必須。証明物の承認基準には厳格なルールがあり、要件を満たしていないと謝礼は発生しません。

たとえば飲食店の調査案件で「トイレは清潔に保たれていましたか?」という質問項目があった場合、トイレに行きたくなかったとしても必ずトイレに良き、チェックをする必要があります。「分かりません」「調査していません」といった回答は非承認の原因になります(画像は「ファンくる」公式サイトより引用)

たとえば「自分では完璧にアンケートに答えたつもりが、承認されなかった」という場合「ファンくるの承認率は低すぎるのではないか」「なかなか承認されないのはなぜ?」「本当に安心して使えるサービスなのだろうか」と不安を感じてしまう方も多いのでは。今回、筆者が実際に「ファンくる」に登録・応募したうえで、同サービスは安心して使えるのか解説します。なおファンくるの運営会社の情報は以下の通りです。

運営会社 ROI(アールオーアイ)
資本金 1億円
創業 2004年8月26日
事業内容 ・「ファンくる」の運用、開発
・顧客満足度調査
・マーケティング支援 など

 

ファンくるで公開されている主なモニター案件の例

ファンくるで公開されている覆面調査案件は、基本的に「外食」「お買い物」関連の物が多いです。

ファンくるは、実際に商品を使用したり、お店に出向いてサービスを受け、ルールに沿ってアンケートに回答・提出することで、謝礼としてポイントバックが発生するシステム。基本的には外食やお買い物関連の覆面調査案件が多いです(画像は「ファンくる」公式サイトより引用)

飲食やショッピング以外のサービスには、コワーキングスペースやホテルのモニター案件もあります。テレワークや宿泊の際、前もってモニター案件に応募しておけば、当選するとポイント還元が受けられます。

【左】カラオケで有名なパセラが提供するコワーキングスペースのモニター案件。利用金額の50%(上限3000円)のポイント還元が受けられます。【右】JR鎌倉駅徒歩2分のホテルのモニター案件。こちらも利用金額の50%が還元されますが、上限額はなんと1万1千円。和風のホテルで、1階にはバーも。なおかつ朝食付き。ポイント還元を受けながら相当楽しめるでしょう

このほかにもファンくるには以下のような案件があります。

・ハンバーガーショップのグルメモニター
・店頭販売しているクレープの品質調査
・ネット注文する宅配弁当のモニターなど

注意点としてはたとえ「100%ポイント還元」の案件でも、サービス利用時にはまず自身で代金を支払う必要があります。つまりポイントを換金したとしても、差し引きで収支がプラスになることはありません。お小遣い稼ぎができるサービスではなく、実質的な「割引サービス」だと考えるとよいでしょう。

ファンくるの使い方 | 登録からモニター案件への応募まで

実際にファンくるに登録し、モニター案件に応募するまでの手順は以下の通りです。

【1】ファンくるのトップページに①今すぐ会員登録するという箇所があるので、そこをタップします。【2】会員規約を確認したのち、メールアドレスを登録します。②メールアドレスを直接入力するか、空メールを送信することでメールアドレスが登録できます

【3】送られてきたメールに記載しているURLをタップすると、会員情報を入力する画面に変わります。氏名や住所などの個人情報を入力します。【4】会員情報の登録が終わると、携帯番号の認証に移ります。③電話番号を入力し、指定の番号に発信すると電話番号認証が完了です。これで、ファンくるの会員登録が終了します

ちなみに登録に使うメールアドレスは、フリーメールアドレスでも可。ただしメールが不通になると「【重要】メール不達のお知らせ」という警告がファンくるから届くようになります。よってフリーメールアドレスを使う場合は「メルアドぽいぽい」など利用期限のないサービスの利用を推奨します。

会員登録が完了すると、モニター案件への応募が可能になります。実際の応募手順は以下の通り。

【1】「ファンくる」で気になる案件を実際に選びます。今回、筆者はシャンプーの店頭購入案件を選択しました。【2】下の方にスクロールすると①モニターの詳細を見るという箇所があるのでタップします

【3】②モニター調査に関する注意事項が表示されます。店舗側にモニター調査での来店であることを明かすことは禁止されているため、店頭での振る舞いには注意愛が必要です。各種注意書きを確認したら同意し、応募ページに進みます。【4】調査商品の詳細とともに年齢や居住地域など事前質問が表示されるので、入力していきます

【5】事前質問を入力し終えたら③応募するをタップします【6】即時に抽選結果が発表されます。今回、筆者は当選しました!後はアンケート内容を確認の上、お店で覆面調査を行うだけ。アンケートの提出期限なども一緒に表示されるので、ともに確認します

ちなみに筆者が確認した限り、ファンくるでは「人気飲食チェーンのモニター案件」の倍率が高い傾向。当選枠が埋まったモニター案件はグレーアウトされ、案件への応募自体ができなくなります。

たとえば品川区の「串カツ田中」のモニター案件は、筆者が応募しようとしたときには「当選枠がすでに埋まっているモニターです」として応募自体が不可でした。人気チェーンの案件に応募したい場合は、毎日ファンくるを閲覧し、気になる案件があったらすぐに申し込むのがおすすめ

ファンくるでいくら稼げる? | 利用金額の50%から最大100%還元が一般的

前述の通り、ファンくるでは「100%ポイント還元」を受けたとしても収支が差し引きでプラスになることはありません。「稼ぐ」というよりは、外食費を大幅にカットしたり、話題の商品を格安で手に入れたりできることが利用者にとっての大きなメリットになります。

たとえば品川区の「DON CONA CONERY」は、100%ポイント還元のモニター案件を公開しています。上限額は8000円分。ちなみに筆者は同店の利用経験がありますが、4000円~4500円程度あればお腹いっぱいピザや生パスタを楽しめます。収支が「プラス」にはならないとしても、心ゆくまでピザを食べられるだけでも十分なメリットでしょう

このように「ポイント還元を受ける」ことで、無料もしくは格安でさまざまなサービスを受けることができるシステムと捉えた方が良いでしょう。

ファンくるの主なデメリット

ファンくるの主なデメリットはやはり「提出したアンケートが非承認になる可能性がある」ことでしょう。謝礼がゼロの場合、店頭で支払った代金はそのままマイナスとなります。こうしたファンくるのデメリットについて、より詳しく紹介します。

アンケート調査の承認基準が厳格 | 提出した写真などに不備があると謝礼はゼロ

冒頭でも解説した通り、たとえばアンケート項目に「トイレが清潔に保たれていたか」がある場合は、必ずトイレのチェックが必要になります。このようにアンケートには細かな承認基準があり、基準を満たさないと謝礼はゼロとなります。

たとえば飲食店での画像撮影モニターの場合、提供された状態の写真を提出することが一般的に求められます。従って「一口食べてしまっている状態での撮影」はNG。モニター案件に慣れていない方は、ついつい料理を口に運んでから「写真撮影が必要だった」ことを思い出すケースも(画像は「ファンくる」公式サイトより引用)

このほか、ファンくるで非承認となりやすいうっかりミスには、以下のようなものがあります。

・提供された食品に調味料などをつけてしまった。
・店舗利用をして調査をしなければいけない案件で、テイクアウトをしてしまった。
・支払い方法を指定の方法以外で行ってしまった。
・複数人で調査店舗に来店し、個別でアンケートを提出した。
・レシートに印字されている来店日時が、モニターの条件に当てはまらなかった。
・来店証明としてレシートを提出しなければいけないのに、領収書しかもらわなかった。

このようにアンケートにはかなり細かな条件が定められています。なおかつアンケートの提出期限は後述する通り短め。短い時間でアンケートの要件をチェックし、店頭で撮影して、提出しても「最大でも差し引きゼロ。非承認となった場合は全額損をしてしまう」というのは大きなサービスのデメリットと言えるでしょう。

アンケートの提出期限が短い | 4日以内にサービス利用とアンケート回答を完了する必要がある

提出するアンケートは、当選してから4日以内に提出しなければいけません。

案件に当選すると、アンケートの提出期限が表示されます。必ず日にちを確認し、提出期限を忘れないように気を付けましょう

ポイントの有効期限 | 180日以内に交換する必要がある

還元されたポイントには180日間の使用期限があります。使用期限が過ぎる前にほかのポイントやギフト券に交換する必要があります。

ポイントを現金に交換することはできない | ポイント交換サイトを経由する必要がある

ファンくるで得た「Rポイント」は、直接現金に交換することができません。どうしても現金化したい場合は、一度別のポイントに変換し、そのポイントのサイトから交換する必要があります。

ポイントの現金化におすすめなサイトのひとつは、「ドットマネー」です。

ドットマネーはゆうちょ銀行、三井住友銀行、楽天銀行、PayPay銀行をはじめとする全国の銀行に対応しており、交換手数料は無料です。 最低交換額は 、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行は1,000マネーから。そのほかの銀行は2,000マネーから交換できます(画像は「ドットマネー」公式サイトより引用)

なお、どっとマネーの交換予定日は土日、祝日を除く5営業日以内です。

ファンくるのメリット

ファンくるを利用することによって、具体的にどのようなメリットがあるのかを解説していきます。

気軽に覆面調査員の仕事を楽しむことができる | 資格や経験は不問

ファンくるの覆面調査案件への応募は、資格や経験は問われません。そのため気軽に始めることが可能。生活費の節約やお小遣い稼ぎとして利用している人が多く、会員の半数以上は20代〜40代の女性となっています。

なお、応募方法はサイトから掲載されている店舗にアクセスして応募し、事前アンケートに回答するだけ。すぐに当選・落選が分かるため、思い立ったらすぐ利用できるサービスになっています。

飲食代金などがポイント還元される | 100%還元の案件では無料で飲食やサロンを利用可能

「ファンくる」は案件によってポイントの還元率は異なります。100%還元されるものを選択すれば、調査対象の食事やサービスを実質無料で受けることも可能です。

たとえば筆者の場合、普段は行かないジャンルの飲食店でも100%還元であればすぐ応募。自分に合うかどうかをポイント還元を受けながら確かめることもできます。また、定期的に通う必要のあるサロンも、100%の案件があったら節約も兼ね、積極的に応募しています

調査案件が多く抽選結果もすぐ分かる | 出かける際などにサクッと応募することも可能

先述した通り、「ファンくる」は抽選結果がすぐ分かるので、お出かけ前に応募することも可能。当選したらそのまま出先で覆面調査をすれば、ポイント還元を受けつつショッピングやグルメ、エステやサロンなどを手軽に楽しむことができます。

まとめ | ファンくるの旅行先での利用時は「全国旅行支援」との併用に要注意

今回は「ファンくる」に実際に登録したうえで、案件への申し込み方や報酬額の目安などを解説しました。

ファンくるは100%ポイント還元案件でも「収支がプラス」にはなりません。そのため現実的には、旅先のホテルやレストランなどでモニター案件に応募。普段は高価で中々利用できないお店などを安価に楽しむといった使い方が多いのではないでしょうか。

なお「ファンくる」を旅先で利用したいとき、気を付ける必要があるのが「全国旅行支援」制度と被っていないかどうか。案件によっては全国旅行支援との併用が禁止されていたり、謝礼額が減る場合も。

たとえば飲食代金の50%ポイントバック(上限20,000円)のお店で15,000円分利用し、全国旅行支援クーポンを5,000円分持っていたとします。

この場合、謝礼対象となるのは、15,000円ではなく、利用料金から全国旅行支援クーポンを引いた金額。つまり15,000円から5,000円を引いた金額である「10,000円」が謝礼対象となり、ポイントは「5,000円分」付与されます。

還元されるポイントの額面やアンケートの内訳などを事前によく確認したうえで、覆面調査を楽しむように心がけてください。

オトナライフ編集部
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