【年金問題】たった400円で年金が増える「付加保険料」って知ってる?

老後2,000万円問題で、急に老後の年金不安に襲われた人も多いだろう。とくに受給額が厚生年金より少ない国民年金加入者は、不安の度合いがより大きいはずだ。しかし、そんな国民年金加入者がとっても得する制度があるのをご存じだろうか? 今回はたった400円で受け取れる年金がグッと増える「付加保険料」について説明しよう。

国民年金の人はもっとお金が足りないぞ!

 今、世間を騒がせている「老後2,000万円問題」。そもそもこれは金融庁の報告書がきっかけだったが、その中身は「夫65歳以上、妻60歳以上の世帯で、毎月受給する年金が約21万円なのに支出は約26万円なので、毎月約5万円の赤字となる。もし、95歳まで生きる場合は、約2,000万円の貯蓄が不足するので投資をしなさい」というものであった。しかし、これは厚生年金を前提としたものであり、それより受給額の少ない国民年金の場合はもっと老後にお金が必要になるのである。
 とはいえ、個人営業やフリーランスは国民年金しか選択肢がない。そこで、将来もらえる年金を増やすために、「国民年金基金」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などが設定されている。しかし、そこまでの資金を用意できない人でも、たった月額400円で年金受給額を増やせる方法がある。それが「付加保険料」なのだ。

■付加年金はこんなにお得!

【付加年金の支払い額】
月400円(保険料)×480カ月(40年)=19万2,000円

 

【付加年金の1年間の受給額】
200円×480カ月(40年)=9万6,000円

 

9万6,000円(1年間の受給額)×2年=19万2,000円(40年間の支払保険料額と同じ)

 

つまり、付加年金は2年で元が取れるのだ!

「付加年金」は3年目以降は丸儲けの超お得な制度!

 そもそも国民年金は厚生年金に入っていない個人事業者やフリーターなどが対象で、毎月1万6,410円(2020年3月まで)の保険料を40年間支払うことで、現行65歳から約6万5,000円(年間約78万円)をもらえる制度。年金は最低10年加入していれば受給資格があるので頑張って支払ってもらいたいが、実際に満額もらえる人は少なく、受給額の平均はもっと低いらしい。これではやはり将来が不安だという人は「付加保険料」を追加してみよう。
「付加保険料」とは、国民年金に毎月400円の保険料を追加することで、将来の受給額をグッと増せる制度。もし、20歳~60歳まで40年間(480カ月)支払った場合、トータルで19万2,000円の保険料になるが、毎年9万6,000円の付加年金を受け取れるので、たった2年で元が取れるのだ。つまり65歳で年金をもらう場合、67歳以降もらえる付加年金は丸儲けというわけだ。これならフリーターでも無理なく支払えるのではないだろうか? なお、「付加保険料」は役所や年金事務慮に申し込みすればOK。今すぐ相談してみよう!

●日本年金機構「付加保険料の納付のご案内」(公式)は→こちら

文=塚本康裕/フリーライター

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