あっ、デビットカードが使えない!− 10の原因と対処方法を解説

クレジットカードと同じように使えてとっても便利な「デビットカード」。最近はポイント還元率が2~6%もあるお得なキャンペーンを実施している場合もあり、注目を集めています。そのようなお得なデビットカードですが、もし、決済しようとして急に使えなくなったら困りますよね。そこで今回は、デビットカードが使えない原因を探りその解決方法を紹介します。

最大6%還元も! お得なデビットカードとは?

「デビットカード」がどのようものかご存じですか? デビットカードはクレジットカード(以下クレカ)と同じように買い物ができますが、買い物をすると“即座に銀行口座から代金が引き落とされる”のが最大の特徴となっています。

クレカは1カ月分の利用額が後日まとめて引き落とされるので、使い過ぎると請求金額にビックリすることもありますが、デビットカードなら銀行口座にある金額以上は買い物はできませんし、毎月の利用上限額も指定できるので、無駄遣いを減らしたい人には最適です。

クレカもデビットカードもVisaやMastercard、JCBといった国際ブランド対応のお店で利用できますが、決済方法が大きく異なります。デビットカードなら決済直後に銀行口座から代金が引き落とされるので、使い過ぎ防止になります(図は筆者作成)

実は今、クレカよりもポイント還元率が高いデビットカードに注目が集まっています。なかには、あおぞら銀行のように最大6%も還元されるお得なキャンペーンを実施しているデビットカードもありますので、今すぐチェックしてみましょう。

●あおぞら銀行「Visaデビット 特定加盟店プレゼントプログラム」は→こちら
●あおぞら銀行「Visaデビット機能付きキャッシュカード」は→こちら

あおぞら銀行のデビットカードは、23年7月31日までのキャンペーンで、特定のコンビニ利用で最大6%も還元されます

このようにお得なデビットカードですが、もし、急に使えなくなったら困ってしまいますよね。そこで今回は、デビットカードが使えなくなる10の原因と解決方法を解説します。

【原因1】銀行口座の残高が不足している

デビットカードの特徴は決済するとすぐに銀行口座から、支払い金額が引き落とされることです。そのため、もし決済時に銀行口座の残高が不足していると決済できません。

普段から、デビットカードの決済に利用している銀行口座の残高を、アプリを使ってしっかり確認しておきましょう。

たとえば、1,000円の決済をしようとして、銀行口座の残高がそれ以下だった場合は決済されません(画像はAOZORA BANKアプリより転載)

【原因2】カードの有効期限が切れている

デビットカードにもクレカと同じように有効期限が設けられています。もし、デビットカードの有効期限が過ぎていれば決済できません。

通常は有効期限が切れる前に新しいデビットカードが送られてきますが、たまには有効期限もチェックしておきましょう。

●GMOあおぞらネット銀行「Visaデビットカード」は→こちら

デビットカードにも有効期限が設定されています。有効期限が切れていれば決済できません(画像はGMOあおぞらネット銀行公式サイトより転載)

【原因3】アプリでデビットカードの利用停止をしている

デビットカードは銀行のアプリから簡単に「利用停止」することが可能となっています。そのため、アプリの設定で利用停止にしているとデビットカードは使えません。

しばらく使わないときに、アプリで利用停止にしたことを忘れていると、久しぶりに使おうとしたときに、利用停止のままになっていることがあります。

もちろん、その場で利用制限スイッチをオンにして「利用可能」に変更すれば、すぐに使えるようになります。

あおぞら銀行のアプリでは、デビットカードの利用制限を設定できます。スイッチをオフにしていると「利用停止」、オンにすれば「利用可能」となります(画像はAOZORA BANKアプリより転載)

【原因4】デビットカードの利用限度額を超えてしまった

デビットカードはアプリから一定の範囲内で利用限度額を指定することが可能となっています。

利用限度額はデビットカードごとに異なりますが、たとえば1カ月で50万円、1週間で10万円、1日で5万円などと設定できます。

この場合、1カ月の上限は50万円で銀行口座に十分な残高があったとしても、1日合計5万円以上の買い物はできません。

あおぞら銀行のアプリでは、1日あたりのショッピング限度額が国内、海外で設定できるようになっています(画像はAOZORA BANKアプリより転載)

コンビニで少額決済をするとき、デビットカードでも暗証番号入力は不要ですが、高額商品を購入するときは、クレカと同じように暗証番号を入力しないといけない場合があります。

しかし、何回も暗証番号を間違えてしまうとロックされて決済できなくなってしまいます。

ロックがかかってしまうと、最悪の場合はカードを再発行することになりますので、十分ご注意ください。

デビットカードで高額商品を購入する際、暗証番号を数回間違えるとロックされて決済できなくなることも……

【原因6】「J-Debit」と勘違いされてしまった!

今回紹介しているデビットカードは、銀行が発行するVisaやMastercardなどの国際ブランドが付いたタイプのものを前提に解説しています。

しかし、デビットカードにはもうひとつ「J-Debit(ジェイデビット)」というタイプもありますので注意が必要です。

J-Debitは、銀行が発行したキャッシュカードをそのまま買い物に使うタイプで、決済と同時に銀行口座から引き落とされるのは同じですが、決済システムが異なります。

また、J-Debit加盟店でしか利用できませんので、VisaやMastercardの加盟店でもJ-Debit非対応のお店では利用できないのです。

●J-Debit(公式)は→こちら

そのため、買い物のとき下手に「デビットカード」と告げると、店員さんがJ-Debitと勘違いして、異なる決済処理をしようとする場合があるのです。

VisaやMastercardとっいた国際ブランドのデビットカードを使うときは、店員さんに「クレジットカードで!」と告げたほうが確実です。

決済時に関しては、デビットカードとクレカはほぼ同じものとして扱われるので、最近流行りのセルフレジなどでも、デビットカードは「クレカ」を選択して決済するようになっていますよ。

J-Debitは国際ブランド付きのデビットカードとは別物です。店頭での決済時は店員さんが間違えないように「クレカで!」と告げたほうがいいでしょう(画像はJ-Debit公式サイトより転載)

【原因7】タッチが不十分、あるいは磁気不良を起こしている

最近のデビットカードはICチップ搭載でタッチ決済に対応しているものが多いので、決済端末へのタッチ時間が短い、あるいは不十分だと決済されません。

また、最近は見かけなくなりましたが、磁気タイプのものは磁気の読み取り不良を起こしている場合があります。もし、長年使っていて読み込まなくなったカードは、早めに再発行手続きをしてください。

クレカと同じようにタッチ決済に対応するカードも増えてきました。できれば決済端末にピッタリ着けて3秒以上は動かさないようにしましょう。タッチが1秒以下だとエラーとなることもあります(筆者撮影)

【原因8】分割払いを選択してしまった

クレカは一括払いのほかに分割払いやボーナス払いを利用できますよね。しかし、デビットカードは分割払いやボーナス払いは利用できず、一括払いしかできません。

ネットでの支払時に、ついクレカと同じ感覚でデビットカードを分割払いで指定すると、決済できないのでご注意ください。

【原因9】ネット通販で本人認証が必要になった!

ネット通販での買い物で高額商品を購入すると、クレカの決済でも暗証番号以外に「本人確認パスワード」や「ワンタイムパスワード」などを使った認証サービスをクリアしないと買い物できない場合があります。

国際ブランドを使うデビットカードでもこれは同じなので、事前にパスワードを登録しておいたり、SMSが受信できる電話番号の登録などが必要になります。
 

こちらはVisaのクレカ決済時のものですが、高額商品を購入するときに電話番号にSMS(ワンタイムパスワード)が届き、本人確認がクリアできないと決済できない仕組みになっている通販サイトもあります

【原因10】デビットカードが使えないところもある!

クレカのように便利に使えるデビットカードですが、実は、高速道路の利用料金やガソリンスタンド、機内販売、ホテルのデポジット(保証金)、公共料金などでは利用できないことがあります。

たとえば、ガソリンスタンドでは先に支払い方法を指定したあとで、給油後に金額が確定するので、残高が足りないと決済できませんよね。

また、機内販売ではデータ通信でリアルタイム決済ができません。これでは、あとで残高が足りないと決済できないため、ほとんどの航空会社がデビットカードには対応していないのです。

このように基本的にデビットカードはあらかじめ金額が確定せず、銀行口座の残高が足りなくて、引き落としができなくなる恐れのある決済では、利用できないと考えてください(一部例外はあります)。

まとめ

いかがでしょうか? お得に使えてとっても便利なデビットカードですが、使い方を間違えると決済できないこともあります。

今回紹介した事例をしっかり頭に入れて、賢くデビットカードを利用してみてください。

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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