ちまたをにぎわせているAI(人工知能)。ChatGPTを筆頭に、私たちの身近なところにAIを活用したサービス・製品は着実に普及し、その最新鋭のツールなくして快適で効率的な生活は成り立たないと思えてしまう。ただ、AIを活用したツールはここ最近登場したものではなく、私たちユーザーが知らず知らずのうちに利用してきたものもある。そのひとつが、AIが投資に関する診断やアドバイス、提案を行うサービス「ロボアドバイザー」である。客観的立場から有望な道筋を導き出すAIは、投資家にとって頼もしい存在であり、AIの発展が続く昨今をふまえれば将来の期待値も高い。今回、そのようなロボアドバイザーに関する調査結果が発表された。
ウェルスナビ、顧客満足度で3年連続トップ
第三者の立場で顧客満足度調査を行うoricon MEは、ロボアドバイザーの利用者へのリサーチにもとづく「2023年 オリコン顧客満足度®調査 ロボアドバイザーランキング」の結果を発表した。AIへの注目度、資産形成における投資の重要度が高まる2021年にスタートした同調査は、今回4,190名という規模で行われ、ロボアドバイザーとしての得点が多角的な項目で算出されている。
ロボアドバイザー企業10社によるランキングだが、WealthNavi(ウェルスナビ)が1位を獲得した。これは2021年の調査発足時から3年連続での1位となり、ロボアドバイザー分野において盤石の地位を築いているといえる。支持される要因は、全体のサービス水準がハイアベレージをたたき出している点だ。全6項目の評価項目のうち、「運用設定のしやすさ」「運用実績の納得感」「情報提供の充実さ」「キャンペーン」「セキュリティ」の5項目で最も高い数値を記録。投資の経験や知識の有無や資産額を問わず、世界約50カ国1万2,000銘柄への分散投資を実現するという謳い文句は、利用者の納得を生み出していることがわかる。
手数料は楽ラップが高評価、その他サービス銘柄の特徴は?
ウェルスナビが5冠を獲得しており、ロボアドバイザー分野は一強時代かと思いきや、僅差で競り合うサービスも存在する。そのひとつが、前回同様に2位となった楽ラップ(楽天証券)だ。6項目のうち「手数料の妥当性」はウェルスナビを3ポイント近く上回り1位を獲得し、3年連続の1位となった。楽ラップと同率2位のTHEO(お金のデザイン)は、「手数料の妥当性」と「運用実績の納得感」で2位となり、全体水準の高さから昨年の3位からワンランクアップとなった。
2024年には新しいNISA(少額投資非課税制度)がはじまり、新たな局面を迎える投資業界。ロボアドバイザーがどのように寄与し、ランキングにどのような変化が生まれるのか注視していきたい。
出典元:満足度の高いロボアドバイザーランキング【オリコン顧客満足度調査】
出典元:【株式会社oricon ME/PR TIMES】
※サムネイル画像は(Image:「WealthNavi」公式サイトより引用)