6月上旬にYahoo!から突如として発表された「Yahoo!スコア」が一部ネット界隈で大きな話題となり、情報不足をYahoo!がお詫びする事態にもなった。しかし、具体的にどのようなことが行われるのかわからない人も多いだろう。ここでは、このサービスについて解説しよう。
個人情報をスコア化する「Yahoo!スコア」
(Image:dennizn / Shutterstock.com)
「Yahoo!スコア」(ヤフースコア)とは、Yahoo! JAPAN IDに紐付いたユーザーのデータをスコア(点数)化し、スコアの高低によってユーザーが優良であるかどうかを判別するというもの。スコアが提携企業に提供され、提携企業のサービスに利用される。簡単に言うと、ユーザーの信用度を得点化して格付けし、高得点のユーザーには何かしらの特典や優遇が受けられる可能性があるというシステムだ。
Yahoo!スコアはどうやって計算される?メリットやデメリットは?
Yahoo!スコアは、「本人確認」「信用行動」「消費行動」「Yahoo! JAPANサービス利用」の4つの項目で評価される。これらの項目でわかるとおり、本人確認ができて、ヤフオクやヤフーショッピングなどで支払いの滞納などがないユーザーが高スコアになる。
問題なのは、これらのデータによって算出された自分のスコアを確認するには、面倒な開示手続きが必要なこと。書類による本人確認が必要になるので、非常に手間で時間がかかる仕組みとなっている。今後はスコアを確認できる機能を提供する予定となっているが、現時点でリリース時期は未定だ。
気になるのは、ユーザーが受けるメリットとデメリット。ユーザーのメリットは、高スコアの場合に特典の提供が挙げられる。しかし、具体的にどのような特典があるのかは、現時点では明確ではない。デメリットは、低スコアのユーザーはメリットの逆のことが起きる可能性があるということ。Yahoo!スコアの「よくあるご質問」では、低スコアでも不利益はないと記載されているが、あくまで「サービスの通常利用に影響はない」との記述のみ。提携企業が提供するサービスの不利益については不透明だ。
Yahoo!スコアがスコア算出に利用する4つのカテゴリーとその内容。本人確認ができて、ヤフオクやヤフーショッピングなどで支払いの滞納などがないユーザーが高スコアになる仕組みだ
Yahoo!スコアの利用を停止するには?
Yahoo!スコアが問題になったのは、この機能が標準でオンになっているのも1つの要因。ユーザーが自ら設定をオフにしない限り、提携企業にスコアが提供されてしまう。ユーザーにスコアがつくことは世の中の流れではあるが、現時点でメリットもデメリットもイマイチ不透明で、自分が確認できないスコアを提供されるのは気持ちが悪いと感じる人は多いだろう。
Yahoo!スコアは、「Yahoo!スコアの作成・利用」でオフにできるので、スコアの作成や提供を希望しないならオフにしておこう。なお、途中からオフにした場合、それまでに作成されたYahoo!スコアも削除される。
Yahoo! JAPAN(https://www.yahoo.co.jp)にアクセスし、ログインする。ログインできたら、右上の「≡」をタップする
メニューが表示されるので、自分のYahoo! JAPAN IDをタップする
アカウントの設定画面が表示されるので、「プライバシー・メール配信」をタップする
「プライバシー・メール配信」画面が表示されるので、「Yahoo!スコアの作成・利用」をタップする
「Yahoo!スコアの作成・利用」をオフにする。これまでに作成されたYahoo!スコアが削除され、スコアが提供されなくなる
Yahoo!スコア以外にもユーザー情報をスコア化する流れは続いていくだろう。しかし、自分のスコアがすぐに確認できないなど、Yahoo!スコアはユーザー側に不便な点がある。もし不安に感じるようであれば、この機能をオフにしておいたほうがいいだろう。