消費税10%まで一ヶ月を切りました。たかが2%、されど2%。日々の生活と考えると、私たち消費者の負担は軽くありません。今回はちょっと複雑な軽減税率についてご紹介していきます。
何が上がって、何がそのまま?
(Image:Shutterstock.com)
今回の増税で厄介なのが、8%の軽減税率対象となるもの、10%に増税されるものと二種類あることです。
そもそも軽減税率とは何か?
食料品など「生活に最低限必要なもの」は、消費税を軽減する制度のことです。
軽減税率(8%)対象のものは二つあり、
①酒類・外食を除く飲食料品
②週2回以上発行される新聞
「外食を除く」とありますが、これがとてもわかりづらい。
外食(イートイン)が10%、持ち帰り(テイクアウト)が8%となり、同じお店でも「どのように食すか」で消費税が変わってきます。これは飲食店のみならず、食品を扱うコンビニでも同様です。確認する店員さんも大変になりそうですね……。
・ピザの宅配は?
デリバリーは軽減税率の対象です。しかし、一緒にビールなどのアルコールを注文した場合、ピザは8%、お酒は10%。
・デリバリーとケータリングの違いは?
デリバリーは指定された場所へ「食品を届ける」だけなので、軽減税率の対象とみなします。ケータリングは指定された場所での「食事の提供」となり、10%の消費税となります。
・ノンアルコールも10%?
アルコール度数1度以上のものが酒類となりますので、ノンアルコールは8%。
ただし、飲料でなくても料理酒やみりんなどの調味料は10%、みりん風調味料や甘酒は1度未満の為8%。
・電子版の新聞は?
軽減税率の対象外です。新聞の譲渡が対象の条件なので、電子版新聞は定期購読していても「電気通信利用役務の提供」に当てはまるため、10%になります。
マックはイートインでも8%になるって本当!?
(Image:Nixx Photography / Shutterstock.com)
先ほど記したように「どのように食すか」で消費税が変わってくるので、私たちの外食選択肢、ランチの取り方など、生活も変わってくるかもしれません。そんな中、今まで同様イートインでも税率を変えないという神店舗が発表されました。
・マクドナルド
・すき家
・松屋
・ケンタッキーフライドチキン
・サイゼリヤ
・フレッシュネスバーガー
これらは10月の増税後からも、税込み価格を統一し提供するとしています。
本体価格を下げ、税率10%でも同価格にするという実質的な値下げです。
しかし企業努力だけでは賄えない部分もあり、主要メニュー以外の本体価格を値上げするとしている会社もあります。メニュー別にみてみると、マクドナルドで言えば、ビックマックや平日のバリューランチはそのまま、ハンバーガー、チーズバーガーなどは10円程の値上げをするとのことです。
すき家は牛丼並盛り(¥350税込)、ケンタッキーはオリジナルチキン(¥250税込)の主力商品は据え置きを発表しました。
持ち帰りか食べていくかも気にせず、消費者の負担を軽減してくれる良心的な対策です。
メニューによっては実質値下げにもなるので、知っていればお得に外食ができますね!