2023年も残すところあと2週間余り。給与所得者の人たちは「年末調整」が欠かせません。そもそも「年末調整」とは、“給与所得者が本来支払うべき正しい所得税額を算出し、その年の給与から差し引いた源泉徴収税額との差額を精算する”という大切な手続きですが、実際どのくらいの人がその内容を理解しているのでしょうか。株式会社LENDEXでは、20代~50代の男女1110人を対象に、「年末調整・源泉徴収」に関する調査を実施。年末調整を理解しているか、確定申告をする必要があるか、などを質問しています。その結果を見ていきましょう。
12月1日の時点で年末調整を既に行っている人は64.1%
まずは、12月1日までの時点で「年末調整を行いましたか?」と質問。すると、「既に行った」との回答が64.1%、「これから行う予定」との回答が26.4%、「行う予定はない(対象にならないので不要)」との回答が9.5%という結果になりました。
会社から税務署への提出期限は、翌年の1月31日までとなっていますが、余裕を持って提出している人が多いようです。
約8割の人が「年末調整」や「源泉徴収」について理解している
次に「年末調整」と「源泉徴収」の理解度について質問。すると、「年末調整」では、「完璧に理解している」と回答した人は15.6%、「理解している」と回答した人は62.8%で、合わせて78.4%が理解していると回答しています。
また「源泉徴収」に関しても、「完璧に理解している」と回答した人は17.1%、「理解している」と回答した人は63.1%、合わせて80.2%と、ほぼ同程度の人が理解していると回答しています。
約8割の人が内容を理解しているのに対し、約2割の人たちが、内容がわからず言われるがままに書類を提出しているようです。書類を正しく記入すれば会社が手続きを行ってくれるため、不都合はないのでしょうが、自身の税にかかわることなので、少しは内容を理解しておいた方がいいかもしれません。
全体の約4人に1人は給与所得以外の収入があると回答している
続いて、副業についても調査しています。「現在勤めている会社は副業が禁止されていますか?」との質問に、「禁止されている」と回答した人は44.4%でした。一方、「禁止されていない」と回答した人は35.8%と、思っていたよりも副業を許可している会社は多いようです。
また、「副業をしている、もしくは給与のほかに収入がありますか?」という質問には、「ある」との回答が23.8%、「ない」との回答が76.2%。およそ4人に1人は給与所得以外にも収入があるということがわかります。
約4割が「確定申告をする予定がある」と回答
続いて「確定申告をする予定はありますか?」と質問したところ、「する予定」と回答した人は41.1%にのぼりました。給与所得以外の収入がある人は23.8%だったので、収入以外にもその理由はありそうです。
確定申告をする理由で最も多かったのは「ふるさと納税」
「確定申告をする理由を教えてください」という質問では、「ふるさと納税をしているから」が37.6%、「医療控除を受けるため」が37.0%、「保険の控除があるから」が16.3%、「投資益があるから」が14.8%、「副業の所得が20万円を超えているから」が14.1%、「2カ所以上から給与をもらっているから」が13.5%という結果でした。
近年では、返礼品目当てにふるさと納税をする人も増えており、そのために確定申告を行っているという人も多いようです。
「現在投資をしている」と回答した人は47.2%で約半数
確定申告をする理由の第4位に「投資益があるから」という回答がありましたが、実際にどれくらいの人が投資を行っているのかも調べています。「現在、投資をしていますか?」という質問には、47.2%が「している」と回答。約半数の人が投資をしていることがわかりました。
今回の調査結果で、約8割の人が「年末調整」や「源泉徴収」について理解していることが判明。その一因は、投資や副業、ふるさと納税などで、自ら確定申告等の手続きを行ったことがあるという人が多いからかもしれません。会社任せできちんと確認してこなかったという人も、これを機に、しっかりと内容を理解してみてはいかがでしょうか。
出典元:【株式会社LENDEX/PR TIMES】