経済産業省がキャッシュレス決済の比率を上げる目標を掲げているのをご存じだろうか。2025年までに40%まで引き上げることを目指している。年代にも寄るだろうが、キャッシュレス決済はどの程度利用されているのだろう。株式会社ナビット(データ活用なう)によって主婦を中心とした20代から80代の男女1000人に実施された「電子マネーについて」のアンケートを詳しく見てみよう。
電子マネーを利用している人は約9割
「電子マネーを利用していますか」との質問では、88.6%もの人が「利用している」と回答している。この数字を見ると、キャッシュレス決済はかなり浸透しているようだ。今や当たり前のように日常に浸透している電子マネーだが、そのはじまりについては案外、知らない人が多いかもしれない。
日本での電子マネーの歴史は、1996年にソニーが開発したIC技術「FeliCa」からはじまった。その後2001年にこの技術がJR東日本の「Suica」に搭載されたことを皮切りに、各地で公共交通機関の乗車券として広まっていったという。先日、筆者の中学生になる子どもが校外学習で電車を利用したのだが、学校からはパスモなどのICカードを準備するように指示があった。現代では「切符を見たことがない」という子どもも一定数いるかもしれない。
利用先はスーパーやコンビニなど日常使い、PayPayが圧倒的多数
「どのくらいの頻度で利用しますか」との質問回答で最も多かったのは「週に数回」で38.2%だった。次が「月に数回」が22.7%、「毎日、ほぼ毎日」が20.9%と続いた。「毎日、ほぼ毎日」使用している人が約2割という現状を、もう少し割合を上げていきたいといったところだろうか。
「どの電子マネーを利用していますか(複数回答可)」との問いには、「PayPay」が484人と最多だった。次に「WAON」が292人、「Suica」が260人という順番だ。PayPayはCMでの露出やキャンペーンも多く、さすがといったところだろうか。また、アンケート対象者に主婦が多いことからWAONが上位にくいこんでいるのだろう。
「どこで電子マネーを最も利用しますか」との質問には、「スーパー」が33.9%、「コンビニ」が32.9%、「ドラッグストア」が8.6%という結果だった。日常のちょっとした買い物に利用している人が多いのだろう。
最後に「電子マネーを利用する理由を教えてください」という質問のフリー回答をピックアップしたところ、「割引クーポンがあったり、キャンペーンをやっていたり、ポイントが付いたり、フリマやオークションの売り上げをそのまま使えたりするから」「Suica一枚持っていれば旅行先の公共交通機関でもほとんど使えるし、支払い対応している所も多いので便利」「非接触で安心なので」とのことだった。
やはりお得であることと、いちいち財布を出さなくてもスッと支払える便利なところ、コロナ禍もあって接触を避けられるなど、今の時代にフィットしているメリットも電子マネーには多くあるようだ。
出典元:【株式会社ナビット】
●ナビットの「1000人アンケート」は→こちら
※サムネイル画像(Image:oatawa / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています