10代や20代はキャッシュレス決済をどの程度、日常的に利用しているのだろう。「現金はほとんど使っていない」という割合が高いのだろうか。リサーチ事業などを展開する株式会社テスティーが運営する、若年層リサーチ結果を発表するオウンドメディア「TesTee Lab」で、若年層のキャッシュレス決済に関する調査を行っているので見てみよう。
10代・20代は現金とキャッシュレス決済の両方利用している人が半数以上
若い世代ほど現金を使わず、キャッシュレス決済に慣れ親しんでいるような気がするが、実際はどうなのだろう。10代から20代の男女1367人(10代が687人、20代680人)を対象に、同社が2024年1月に実施したアンケート調査で直近1ヶ月の支払い方法を聞くと、「現金とキャッシュレス決済の両方」と答えた割合が最も多かった。10代では50.8%、20代では55.6%と半数以上にのぼり、どちらも利用している様子がうかがえる。
また、「現金のみ」との回答は10代で37.6%、20代で24.7%と20代にいたっては4人に1人の割合だった。「キャッシュレス決済のみ」とした人は10代で11.6%、20代で19.7%との結果だった。
さらに、「現金のみ」と回答した人に「キャッシュレス決済の利用経験の有無」を聞いたところ、10代では67.8%、20代では67.3%という結果だった。7割近くが利用経験はあるということで、たまたま直近1カ月は現金のみの支払いだったという人もいるのだろう。
若年層での利用率も高いPayPay 最もキャッシュレス決済を利用する場所はコンビニ
では、どのような種類のキャッシュレス決済を利用しているのだろう。利用したことがあるキャッシュレス決済について聞いたところ、10代も20代も「PayPay」が最多だった。それぞれ、10代は74.3%、20代は56.8%と10代の利用率が圧倒的だ。だが、その他の利用対象はばらばらで、10代が「交通系電子マネー」37.3%、「クレジットカード」12.4%、「d払い」11.6%、と続くのに対し、20代は「クレジットカード」49.9%、「交通系電子マネー」34.6%、「楽天PAY」22.6%となっている。
クレジットカードの利用率に大きな違いがあるのは、クレジットカードを作れる年齢や時期に影響しているのかもしれない。クレジットカードの利用は18歳から可能だが、高校在学時には申し込めない場合が多く、高校を卒業した人に限られることが多いからだろう。余談だが、2022年4月1日より成年年齢が18歳に引き下げられ、18歳以上なら親の同意なくクレジットカードが作れるようになっている。
次に、キャッシュレス決済を利用している人に「利用する場所」を聞いたところ、10代も20代も「コンビニ」が最多で、それぞれ71.1%、57.4%だった。10代は「100円均一ショップ」45.7%、「ドラッグストア」35.4%と続き、20代は「ドラッグストア」48.4%、「総合スーパー」40.6%とのことだった。
また「利用に関して不安があるか」との問いには、「不安がある」と答えた人が10代・20代ともに3~4割だったが、前回調査の6割という結果から減っていることから、普及率が上がって実際に利用する人が増えて、不安が解消されたのかもしれない。
出典元:【TesTee Lab】